第二話 「幕間 -Interlude-」 01
Pre Play
変熊(以下GM): では、成長報告いきましょう!
Mind(以下 神代): はい、PC1です。神代明日弥です。<原初の緑:幸運の守護>を取りました。これによって、<RC>でドッジできます。やったね!
GM: あぁ……。
神代: そして<RC>が5レベル上がって9になりました。以上です。
朝比奈: いっそ潔いな。
神代: さあ、PC2どうぞ!
朝比奈(以下 天道): 天道照だ!! <白兵>を5レベルに、<意志>を5レベルに、<調達>を4レベルに上げました。これによって武器が両手剣に変わったので、ダメージが上がっています。
神代: おお、すごい!!
天道: エフェクトは《ターゲットロック》を3レベル、《氷雪の守護》を2レベル、《炎の刃》を3レベルに、それぞれ微妙に底上げしてきた。
GM: え? 《氷雪の守護》上げたんだ?
天道: うん。だって1レベルだと使いようないんですもの!
GM: 前回このエフェクト要らないかなー、みたいな話してたのに……。
天道: うん。ちょっと伸ばしてみた。今回は、リアクションを封じてくれる人まで居るからさー。
Dios: ああ(笑)。
天道: ゆくゆくは《獣の王》が欲しいかな、と。
GM: はい。では次!
かずさ(以下 葵): はーい! 外山葵です。《鷹の翼》と《ダブルクリエイト》を新規取得して終了です。
GM: 皆、強くなってるなぁ……。では、最後!
Dios(以下 凪山): えー、凪山陵です。《停滞空間》と《ファストフォワード》を1レベルずつ上昇させて、《時の棺》を取りました。
神代: おぉー!
凪山: で、<RC>を1レベル上げて、<情報:凪山陵学園>を1レベルにしました。
GM: 厄介度がすごい上がってるんだよね(笑)
天道: なんか凪山は、厄介な方向にキャラが立っていきそうだよね。
GM: じゃあ、今回予告から読みまーす。
【今回予告】
神代明日弥、天道照、外山葵、凪山陵。彼らは引き寄せられるように知り合い、これから運命を共にすることになる。
そんな彼らの日常と非日常を見てみよう。とある大きな流れを切り取った幕間の物語。
ダブルクロス3rd ビサイド 第2話「幕間 -Interlude-」
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
GM: 今回は、ホントにサブタイトルそのままです。
天道: なんで第二話に幕間が挟まるんだ(笑)。
GM: うん……なんていうかね……色々悩んだんだけど、最終的にみんなのPL力に任せようと思ったんだ。だから、今回は前半ってことで、次回がメイン……。
一同: なんだって!?
GM: いや、色々やってたら一話に収まりきらなくって。で、いっそ分けようと思ったんだよ。
天道: ああ、じゃあ今回は1.5話的な感じなんだ?
GM: そう! なので今回はPC番号はありません。とりあえず、それぞれ用のハンドアウトを読みます~。
【神代明日弥用ハンドアウト】
シナリオロイス:幽霊 任意/不安
9月も終わろうかという時期、授業中に、明らかに異質な視線を感じた。
視線の先に目を向けると、学園の制服を着た半透明の女生徒がいた。それから度々彼女の姿を見るようになり、興味を持った。敵意はないようだが……。
葵: ……凪山のことじゃなく?
凪山: 最近の凪山は、自分で机持ち込んで、教室の後ろにいるよ。
神代: この人、凪山と何か違うのかな?
天道: ていうか、この学校幽霊出過ぎ!(一同笑)
GM: うん、色々違和感は感じるんだけど、敢えて無視した!
天道: 元墓地なんだろうな。学校の敷地。
葵: 霊道が通ってるんですね、きっと。
天道: でも、こういう設定にしちゃうと、キャンペーンのラストで学校がゴゴゴゴって動いて襲い掛かってくる絵しか浮かばなくなっちゃうよね。(一同笑)
神代: とりあえず、任意の感情は後で決めます~。
GM: はい、じゃあ次!
【天道照用ハンドアウト】
シナリオロイス:謎の覆面 執着/任意
日課のトレーニング中、刺すような威圧を感じた。見上げると、覆面をした胴着姿の偉丈夫が立っていた。「貴様! 私と勝負しろ!」覆面はそう言って手を光らせて、殴ってくるかと思ったら蹴ってきた。
天道: おぅふ!
葵: なんで手を光らせた!?
神代: そりゃ不意打ちになるもん、食らうよね(笑)。
GM: 次いきますよ?
【外山葵用ハンドアウト】
シナリオロイス:橘村正 誠意/隔意
あの事件後、君を襲っていた衝動は収まったが、オーヴァードとなってしまった事実は変わらない。そんな自分に対して橘は色々な便宜を図ってくれている。オーヴァードになってしまった自分に対する扱いや、レネゲイド管理のために技術者を招聘したりしてくれているらしい。少し前まで他人だった筈なのに、何故そこまでしてくれるのだろうか?
葵: はーい。
GM: では最後、凪山!
【凪山陵用ハンドアウト】
シナリオロイス:泉華代 親近感/任意
奇しくもUGN、そして学園の生徒と繋がりが生まれた。今後彼らと付き合っていくことを考えた際、人間社会での生活の仕方、付き合い方をもっと知る必要があるだろう。そこで同胞であり古くから界隈に住む先輩(?)である泉華代に色々教わることにした。
凪山: うむ。
GM: ではPC間ロイスを! 神代→天道→外山→凪山→神代で!
凪山: 俺さ、前回から残したロイスが、今回のシナリオロイスとPC間ロイスなんだけど。泉華代と、神代明日弥。
GM: ああ、そこまでは管理してなかった。
凪山: まだ生活圏が狭いことを思わせるね。
GM: 気をつけてね? 関係性が変わると一気にタイタスが二つになるから(笑)。
神代: 天道には、□好奇心/恐怖です。
天道: 俺は葵には、□友情/なしだな。
GM: 確かに、ネガティブな感情抱かなそうだもんね。
葵: 凪山に……は、関係:幽霊で感情は庇護/■猜疑心。
天道: 関係:幽霊ってどんなの!?
神代: 半透明でふわふわした関係なんだよ、きっと。
葵: うん、なんかそんな感じ(笑)。
凪山: 俺から神代さんには、□庇護/不信感です。
GM: はい。今回は、条件を満たしたら容赦なくクライマックスにいきますので!
天道: その条件とは?
神代: それ、今聞くの!?(笑)
Opening Phase
01◆ 認識 シーンプレイヤー:神代明日弥
GM: では、神代のシーン……なんですが、授業中のシーンなので、外山や天道も居るような気がしますね。まあ、登場は任意で。
葵: どんな風景かによって、決めよう。
GM: 前回の事件から約1ヶ月後、9月25日です。学園の美術室です。静物画のデッサンの授業中です。
神代: なるほど。
GM: 授業中ではあるんですが、先生がある程度の私語を認めているらしく、和気藹々(わきあいあい)とした雰囲気で絵を描いている。
神代: では私は、そこにあるものをここに書き移すだけの簡単な作業なのに、何故皆こんなに騒いでいるのかを疑問に思いながら、描いています。
葵: あ! じゃあ<芸術:美術>とかで振ろうよ! 登場(ダイスを振る)!!
天道: お! 折角だから、そうしようか(ダイスを振る)。
凪山: 登場するよ(ダイスを振る)。
GM: 言おうとした判定を、先に言われてしまった……。では登場した方は振ってみてください! 今回、経験点になるシナリオの成否判定の基準を、色んなところにバラ撒いていまして、この判定もその一つ……(笑)。
神代: では私は、マイナーで《千変万化の影》、そして《無形の影》を使用!
GM: その力、3回しか使えないのに、戦闘に使わなくていいのか?(笑)
神代: 戦闘では、1回使えばいいかなー……と。
天道: でもこのキャラであんまり絵が上手いってのも(ダイスを振る)……1!!(一同笑)
葵: (ダイスを振る)俺、9!!
凪山: (ダイスを振る)8!
神代: (ダイスを振る)20っっ!!
天道: よし、まずは俺の絵からだ。描けば描くほどキャンバスが黒くなっていく。そして、俺の周りにはバキバキに折れたコンテとかパンくずとかが滅茶苦茶たくさん落ちてる。(一同爆笑)
GM: きっと、先生あたりが「天道君、これ何なの?」とかって聞いてくるよね。
天道: え……えぇ?
GM: 「なんで疑問形なの?」
神代: 私は天道に好奇心を持ってるんで、先生の横から口を出そう。先生これは芸術と言えるのではないでしょうか? 確かに、彼のキャンバスは真っ黒になっています。ですが、その黒い中に何かが――――先生には見えませんか?
GM: 「あぁ、見えてきた……。」(一同笑)
葵: マジで!?
神代: そういうことでしょう? 照君。
天道: んー、これはあれかなぁ? 筆圧が強いのかなあ、先生?
神代: そうだったんだー!? ではここで、ロイスの表の感情を恐怖に変えます(笑)。
GM: えーと、一応5以上で普通の成功です。
凪山&葵: はーい。
GM: で、10以上だと、非常に精密なデッサンが出来上がります。各自、成功の場合はB、大成功の場合はAを、どこかにメモっておいてください。
神代: 20だとAは2個つきます?
GM: つきません(笑)。
神代: はーい。(しょんぼり)
葵: おー! すげー上手いじゃん、神代さん!! 写真みたい!
神代: えっと……だって、そこに……あるし……。
天道: おー、うめーなあ。と感心する。決して自分の絵と見比べることはしない。(一同笑)
GM: と、そんな中、明らかに知り合いじゃない者の視線を感じます。ちなみに凪山って、普段は姿を現してるの?
凪山: 通常はね、自分の周りに《ワーディング》張ってるのよ。
GM: ってことは、皆は認知できないよね?
神代: 一般人は認知できない。でも、オーヴァードは認知できる?
凪山: そうそう。で、最近存在が確定しつつあるので、半透明になれなくなってきてる。
神代: つまり、石ころぼうしですね?
GM: すごい分かりやすい例えだね。まあ、視線を感じましたと。
神代: これは……凪山さんとは違う視線……。
GM: 視線を感じるほうに目をやると、窓の外から、中等部の制服を着たブロンドでストレートの髪の女生徒が、そちらをじっと見てます。
神代: では、普段なら“デイライト・アサシン”に注意を促して、二人で一緒に見るというのが神代の行動パターンなんですが、今ちょっと彼に対して恐怖を抱いてるので、自分一人で対処しようとします。(一同笑)すっと立って、その女生徒のほうを見ます。
葵: こういう授業だと、がやがやしてるだろうし、立っても気付く人少ないかもね。
凪山: ちなみに、窓の外の人物には気付けるの?
GM: はい、皆さん気付けます。で、神代が注意を向けると、彼女は煙のようにかき消えます。
神代: その様子を心に留めておきます。
葵: じゃあ、神代さんの様子に気付こう。……神代さん?
神代: …………。
GM: とまあ、この日はこれで終わるのですが、その後も、体育の授業だったり教室での授業中だったりに、その女生徒の姿を神代は見かけます。
神代: では、彼女に対する感情は、私が天道の絵をベタ褒めしてて、それに天道が全く気付かずに居るという光景を見られたということで、恥辱にして、それを表にします。(一同笑)
葵: ポジティブ感情は?
神代: え? □恥辱/不安 だよ?
GM: え!? ああ、確かに俺、任意って言ったか……(笑)。
天道: なんかさ…………Mだよね。(一同笑)恥ずかしいの嬉しい、みたいな。
GM: うん、好感が持てるね。
神代: じゃ、じゃあやめとこう! 慕情にします! あの子……私と同じかもしれない。
GM: はい、わかりましたー。
02◆ 邂逅 シーンプレイヤー:天道照
GM: さて、次は天道! 時系列的には、神代のオープニングの少し前だと思ってください。
天道: うん。
GM: 凪山市の市街。日課のトレーニングをこなすため、市内をランニングしてます。
天道: じゃあ、普通に走ってもしょうがないので、河原を、タイヤを引きずりながら走ってます。
GM: まず普通を否定してから入るんだな、君は(笑)。
天道: しかも3つくらいくくりつけてます。
GM: 一応ね、多○ニュータウンとかを意識してるから、すっごい人通り多いと思うけど、いいの?
天道: そうか……あまり目立つ行為はよくないね。じゃあ5kgの鉄アレイを両手に持って走ってるくらいにしようか。
GM: じゃあすれ違う子供が笑ってるのとかを見ながら君が走っていると、突如を感知します!
天道: 何いっ! この感覚は……この感覚はぁっ!! と、気配のするほうを見ます。(一同笑)
GM: 見上げると、街灯の上に人が立っています。
天道: 何故あんなツルツルのものの上に立てるんだろう? と不思議に思います。
GM: よく見ると、立っているのは、一人の胴着姿の覆面ですね。
天道: 俺はそれを見てジャンプ一番、別の街灯の上に飛び乗って、貴様!! 何奴っ!! と叫ぶ。
神代: 乗れるの!?
天道: え!? 乗れないの!?(一同爆笑)
神代: さっき、覆面が立ってるの見て不思議がってたのに!!
天道: じゃあ、立てた!! と思いながら、何奴っ!! って叫ぶ。
GM: 「貴様、私と勝負しろ!」
天道: 望むところだ!!
神代: 話が早ぇ~……。
GM: すると奴は、手にエフェクトの力を宿します。
天道: む。どんな感じのエフェクト?
GM: 手自体が硬質化したりはしてませんが、周りの風景が歪んで見えます。
天道: エンハィっぽいな……。ではこちらもそれに応えて、手が真っ赤に燃え始めます。
GM: そして奴は「キェーーーーッ!!」とか言いながら飛び蹴りを放ってきます。
神代: 手はどうしたんだー!?
天道: では、いつものように《復讐の刃》を使います!
GM: (ダイスを振る)こっちは達成値52。
天道: ぶっ!? こっちは《復讐の刃》のみ!(ダイスを振る)50!!
葵: つええ!!
GM: 彼の足が君の胸板に届くと同時に……。
天道: こちらも、背中に下げていた野太刀を引き抜いて、カウンターを入れる!
GM: では、ダメージを出してください。(ダイスを振る)こっちは33点。
天道: 1点残った! そしてこっちのダメージは(ダイスを振る)かなり高い。48点!! 普通の人間なら一撃で真っ二つになる攻撃だ!!
GM: 痛い痛い!! では、天道はAを1つメモしといてください。
天道: (`・ω・´)ドヤァ!!
GM: 君に一撃入れた彼は、その反動をもって、元居た街灯の上に戻っていきます。
天道: 私はもんどりうって地面に落ちて、大量に血を吐く。こっちのほうが、手応えがあったはずなのに!!(一同笑)
GM: 「私はお前の師匠・天道拳に頼まれた依頼を果たしに来た!」
天道: 何ぃ!? 師匠のことを知っているのか!
GM: 「(にやりと笑って)時が来たら、お前の質を確かめて欲しいと頼まれたのだ。」
天道: むぅ……覆面……。
GM: 「その道、力に曇りある場合は、実力を以てお前を排し、オーヴァー道を剥奪する!」
天道: な、なんて奴だ……。でも、今の言葉で、こいつはオーヴァー道の関係者だってことは分かるよね。
GM: かもしれないね。
天道: では、相手が立ち去ろうとしてると勝手に解釈して、ま……待て! 貴様!! 名を名乗れ!! と声を上げる。相手が答えないこと前提で。(一同笑)
GM: 「お前に名乗る名などない。――――今月末、お前の師匠が落ちたグランドキャニオンに来い。」
天道: (シリアスに)グ、グランドキャニオン……!
GM: 「そこでお前なりのオーヴァー道を見せてもらおう。」
天道: くうっ! 俺のあの時のトラウマが蘇る……! しかし、挑戦を受けずして、いずくんぞ男子ぞ!!(一同笑)分かった! 首を洗って待っていろ!! 覆面んんん!! ということで、憤懣を表にして、ロイスをとります。
葵: なんか、世界違ぇ(笑)。
天道: ということで、《ワーディング》が解けると、そこには血塗れの俺が倒れているわけで……。
GM: それを見て、さっきすれ違った子供が指差したりしてんのか。
天道: 色々嫌だな。
そのシーンを足したのは、誰ですか?(笑)
03◆ 提案 シーンプレイヤー:外山葵
GM: では次! 外山のシーンです。
葵: ほーい。
GM: これも、時間としては、天道のシーンと同じくらいの頃だと思ってください。場所は、UGN凪山市支部です。
葵: うぅ、なんか緊張する……。
GM: 橘から「UGN支部に来てください。」と連絡を受けました。
葵: なんだろ……またなんか、問題かなぁ? どきどき……。
GM: 支部長室の前に立つと、中から扉が開いて、エージェントの御子柴が出てきます。
葵: あっ! こないだの恐い人だ!! と、びくってします。
天道: 「おや。外山君ではないですか。」(←御子柴)
葵: ど、ども……えっと。支部長さんに、呼ばれたっていうか……(しどろもどろ)。
GM: 「そうですか。では、失礼。」と言って、御子柴は立ち去ってしまいます。
葵: はー(←一安心)。じゃあ、支部長室に入ります。失礼しまーっす……。
GM: 「ああ、よく来てくれたね。」と、橘が迎えてくれます。「ひとまずここに座って、この書類を見てくれ。」と、色々な書類を見せられます。
葵: ほうほう……。
GM: 「今回君を呼んだのは、2つの話をしたかったからなんだ。1つは、直近の話。そしてもう1つは、今後の話だ。」
葵: 今後、の……?
GM: 「まずは直近の話からしよう。近く、うちの研究室に行って、検査を受けて欲しいんだ。」
葵: 検査?
GM: 「あれ以降、君の状態は落ち着いたとはいえ、君の件はUGNの中でも珍しいケースなんだ。」
葵: はぁ……。
GM: 「だから、現状の正確な把握もしたい。そこで、検査を受けてもらって、とりあえず当面は大丈夫だという太鼓判をもらってきて欲しいんだ。」
葵: それって、時間かかったりします?
GM: 「丸一日くらいはかかると思う。今回、特別な症例ということで、本部から研究者を呼んでもらったりしているしね。」
葵: そ、そこまで……。そんなに珍しいことなんですか?
GM: 「少なくとも表立っては、あまり話に出てこないケースだね。強制的に衝動が起こされるケースはよくあるんだが、そこにレネゲイドビーイング(以下 RB)が関わっているとなるとね……。」
葵: 支部長さんが聞いたことないってことは、皆聞いたことないよね、きっと。うーん、そうですかー……。
GM: 「準備が出来たらこちらから連絡をするので、連絡が来次第、研究施設に向かってくれるかな。」
葵: わかりました。
GM: 「で、2つめ。今後の話なんだけど…………。」
葵: ? ……はい。
GM: 「本来、望まずしてこの力のことを知ってしまった一般人については、記憶を処理して普通の生活に戻ってもらうことをしてるんだが……君の場合、それが難しいんだ。」
葵: はあ……。
GM: 「……前回の事件で姿を現した、我々の組織と敵対する者の存在、かな。あれが厄介過ぎる。ファルスハーツ(以下 FH)、という存在が。」
葵: FH……。
GM: 「そこで、僕からの提案なんだが、この支部のエージェントになれとは言わない。だけど、イリーガルという形で契約を結んでもらって、僕の保護下に入って欲しいんだ。」つまり橘としては、自分の保護下に入ることで、自分の力が及びやすい状態を作りたいようだね。
葵: うーん……。
GM: 「まあ、すぐに返事をもらおうとは思ってないから、ちょっと考えてみてくれ。」
葵: あ、はい。…………もう、今までどおりってワケには……いかないんですよね?
GM: 「……オーヴァードになってしまった時点で、今まで通りの日常を送るのは難しい。皆、それを望んで頑張っているんだが、その願望を叶えた例を、僕は知らないよ。……僕としては、こうなってしまった以上は現状を受け入れて、その上で良い方向に向かってくれることを望んでいるよ。」
葵: …………俺で力になれるかは、わかんないですけど。
GM: 「御子柴君の報告を聞く限りでは、十分助力にはなっているよ。ただ、危険を伴うことだから、無理に協力しろとは言えない。だが、そういう経験を通して、強さや力についてを学んで欲しいんだ。」
葵: ……はい。
GM: 「おじさんの話が長くなっちゃったね。今日はここまでにしよう。検査についての連絡が行ったときは、よろしく頼むよ。」
葵: わかりました……。
天道: なんていうか、葵って主人公キャラだよね。
GM: だね(笑)。
葵: PC3のままでいいのに……。じゃあ、そんなところで、支部長室を出て、無意識にため息をつきます。
GM: ではそこでシーンを切りましょう。
04◆ 忠告 シーンプレイヤー:凪山陵
GM: では最後、凪山!
凪山: ほい。
GM: 時間は皆と大体同じですね。午後だと思ってください。場所は学園内です。学園の花壇近くにあるベンチ。君の横には、同じくRBであり、普通の人間っぽく暮らしている、泉華代がいますね。
凪山: 先輩……私も普通に通いたいんですけど……。
天道: いっそ今から、思い切りぶっ飛んだキャラ付けをするってのはどう?
神代: またそういうこと言うと、キャラがぶれるから! とりあえずこのシーンをやれば、泉華代がキャラをぶれさせないヒントとかくれるよ(笑)。
天道: そもそも泉華代ってどういうキャラなの?
GM: おさげに眼鏡で三つ折ソックス履いてるような、ちょっと昔風な感じの子。
天道: ああ、図書委員みたいな?
GM: そうそう!! 上手くイメージが伝わって良かった!
天道: それを踏まえて、陵はどういうキャラなの? 性別はまだ決まってないって言ってたけどさ。
凪山: 性別は決まってないっていうか、ないんだよね。
天道: 無性別か。つまり中性的な感じの見た目? ヴィジュアルイメージが決まるだけでも、だいぶ違うよね。
凪山: 今のところ性別が無いから、男子の制服着たり女子の制服着たりしてるんだけど、髪は黒のロングかな。
GM: じゃあ、ちょっと話を戻して。泉華代が「あなたは友達が居るの?」と聞いてくる。
凪山: 最近は交流している人が増えましたが。
GM: 「我々が人間社会で生きていく為には、友好的な関係が不可欠。」
凪山: 友好的、ですか。
GM: 「うん。人間社会ならではの危険はあるから、それを回避するためにも、君に尽力してくれる友好的な隣人を作るべき。」
凪山: なるほど。
GM: 「それは待っていても出来るものではなく、自分から見出さなきゃ、強制されるものでもないわ。Give&Take。」と、携帯をポチポチいじりながら言うね。
葵: ブログでも更新してんのか?(笑)
凪山: つまり、今出来始めた芽を育てていけ、と。そういうことですね?
GM: 「私の今までの経験から言うと、そうなるかしら。RBって、得てして人間を知りたいという欲求があったりするでしょう? それを満たすためにも、友好関係って大事よ。」
凪山: なるほど。わかりました。
GM: 「じゃあまず、あなたにとって友人と言える者を2人作りなさい。」つまり、シナリオ終了までに、今以外にロイスを2つ結んどけ、と。
凪山: まあ、今2人しか居ないからね。
GM: 「どんなロイスを結んだかによって、経験点が変わるわ。」(一同爆笑)まあ、システム的には、別にシナリオ終了時にタイタスになってても構わないです。
凪山: わかりました。まずは彼らから攻めてみようと思います。
GM: 「期待してるわ。」というと、泉はブログの更新を終了して、花壇の手入れを始めるね。
凪山: じゃあ、前回約束してたので、それを手伝います。