第五話 「共鳴-resonance-」 03
08◆ 本当の記憶 シーンプレイヤー:神代明日弥
GM: では、次は神代のシーン!
神代: はいはーい!(ダイスを振る)60%になりましたー。ということで、折角居るんだから呼ぼう。本宮~! 本宮遥~!!
GM: えーと、純粋に話をしたい?
神代: 話をしつつ、FHの過去についても調べたいです。
GM: わかりました。
高円寺邸内の、手入れが行き届いた庭園。
そこに、竹箒で掃き掃除をしている本宮遥が居た。
GM: 今までは、貴方を見ると貫き手で攻撃してきてた遥ですが、そんな素振りは全く見せず、無表情に庭を掃いてますね。
感情が見えない本宮遥にFHに居た頃の自分を重ねながら、頬杖をついたままで神代は話しかける。
神代: (ちょっと幼い感じで)ねえ。
GM: 本宮は無視します。(一同笑)
神代: まあ、そうよね。それは分かってるわ。
GM: しばらくすると、掃き掃除をしながら「……何か用ですか?」と、聞いてくる。
神代: あ、反応してくれた。
天道: あいつの心の扉をこじ開けるんだ!!
神代: そんな照君の声が聞こえた気がした(笑)。そうね……笑ってみるのも、一つの手かもね。と思いつつ、貴方はお父様のどういうところが好きなの? と聞く。
GM: 掃き掃除を続けながら「――――私は高円寺様に対して、特別に親愛の情を抱いているわけではありません。あくまでも『使う』『使われる』関係なだけです。」
神代: 任務だから?
GM: 「…………。」
神代: 貴方は、私と同じね。
GM: おお……。ではそこで、すいませんトラップだと思って、衝動判定してください。
神代: (ダイスを振る)衝動判定には成功!
高円寺邸に来てから初めて起こった衝動に、思わず身をすくめる神代。
それに気づいた本宮遥が歩み寄り、神代の顔をつい、と持ち上げると、その目を見ながら一言言った。
「衝動を受け止めるのではなく、受け流しなさい。」
GM: これにより、衝動判定で上がる侵蝕率が半分(端数切り上げ)になります。
神代: (ダイスを振る)では6あがって、66%!
本宮遥の一言により、神代の中に懐旧の情が生まれ、起こった衝動が和らいでいった。
神代が落ち着いたらしいことを視認すると、本宮遥は再び庭の掃き掃除を始める。
神代: …………ありがとう。と言って、立ち上がって本宮遥に聞く。私の過去について、何か知っていることはある?
GM: 「貴女の中には何も残っていないのですか?」
神代: 自分の中に残っているものと向き合う為にも、目に見える何かが欲しいかな。手伝ってくれる?
GM: では、判定をしてください!
神代: はい! <情報:FH>で、自分の過去について調べたいと思います! ここで、《千変万化の影》《無形の影》を使用!! <情報:FH>が10になります!(ダイスを振る)22!
GM: では、本宮に言われて衝動を抑えたときに、直感的に気づきます。
神代: はい。
GM: 本宮の中に、以前自分と同じ環境下に居た子供の存在を感じることが出来ます。エステルと会ったときに懐旧の衝動が起きたのと同じですね。
神代: ほー……。
GM: ルール的な話で言うと、神代が以前、本宮碧という人物とロイスを結んでいたことを思い出します。
神代: そっか……。
天道: これって、前回のセッションで情報を手に入れたときには思い出さなかったの?
GM: 今、断片的に思い出しました。で、更に思い出します。
過去の自分の記憶にかかっていた靄が晴れていく――――。
そして、靄が晴れた後の記憶には、すっぽりと抜け落ちている部分が存在していた。
研究所にいた子供の頃の記憶と、最近UGNで神代明日弥として活動し始めた記憶。
その間の記憶が全く無いのだ。
神代: なんと!
GM: 何故かそのことを、本宮遥との会話で思い出します。
神代: じゃあ、高円寺お父様にお世話になって、とか神城グループの養子になる手続きをして、とかっていう記憶が全部偽りのものかもしれないと……。
天道: 最近の明日弥になってからの、一番古い記憶って何?
神代: ああ、確かに気になる。
GM: 最近の記憶で一番古いのは、橘と一緒にUGNに向かっているところです。
神代: なるほど。
GM: 今まで経験として残っていた、何年分の記憶みたいのが一気に溶けてなくなります。
神代: じゃあ……ここで、養父・高円寺さんに対するロイスがタイタス化します。
GM: はい。ここから高円寺に会うことができるようになります。そして、今までは敢えてぼかしてたんですが、神代の中に存在している記憶に関しては、要望に応じて全ての情報を提供出来るようになります。
神代: わかりました。うーん……他の皆のシーンに出れないのが辛いなぁ。
09◆ 将来 シーンプレイヤー:外山葵
天道: よし、橘さんは陵に、御子柴さんは葵に任せた! 俺は“オミクロン”のほうに行く!
GM: でも、天道が“オミクロン”と接触するのは難しいよ。天道か関わってるバーレスクと、“オミクロン”は敵対してるので。
神代: 私、“オミクロン”のアドレス知ってるよ。
GM: そうですね。現状、唯一“オミクロン”が理性的に対応出来るのは、神代だけです。
天道: そっかー……。でも、絶対ここを何とかしないといけないんだよ!
GM: 今回は全員バラバラでスタートだから、進行が遅くなるとは思ってたんだけどさ。まあ、諦めてくれ。
◆ ◆ ◆
GM: さて、シーンプレイヤーは外山です。
葵: はーい……どんなシーン? 学校?
GM: です。最近UGNでバタバタしていたので、学校のほうも行かなきゃなーってことで、顔を出しました。
葵: うーん、なんか久しぶりに学校来たような気がする……。
GM: えっと、高2で合ってるよね?
葵: はい。
GM: では、ホームルームの時間に、学級委員長の小茉莉から紙が配られます。
配られた紙の一番上の行には、「進路について」と書かれてあった。
葵: し……!?
天道: 登場します!(ダイスを振る)3上がって、49%……。俺は机に突っ伏して爆睡してます。
葵: やっべ、全然考えてなかった。
GM: 担任の西森が「皆ももうあと数ヶ月したら、高校の最高学年になるわけで、各自の進路も真剣に考えなきゃいけない時期に入るの。別にこれで決定ってわけじゃないけど、現時点での希望進路を、第三希望まで書いてください。」
葵: 就職なり、大学進学なりってことか。
天道: あー……。俺もう進路決まってるからなー。
葵: ええええええ!? 俺、今それどころじゃないんだけど!?
天道: 俺はマジックで大きく「天下一」とだけ書いて紙を返すよ。
GM: 「これは……定食屋か何かの名前かしら?」
天道: 俺、天下一になるっすから!
GM: 「――――ん、わかった。」
葵: 今あっちゃん先生が一瞬にして色々諦めた!(一同笑)
GM: まあ、クラス内がざわざわし始めるわけですが。
葵: えー? どうしようかなー……。
GM: 西森が「とりあえず各自考えて、来週にでも提出してください。」と。
葵: ほーい……。
その日の放課後。
GM: 小茉莉からメールが来ますね。
葵: お? 内容は?
GM: 「アンタん家でご飯作って待ってるから、早く帰ってきなさい。」
天道: ……さりげなくシーンを退場します。(一同笑)
葵: じゃあ、俺は家に帰ろうかな。……なんかこーいうのも久しぶりだな。
GM: ということで、ご飯を食べ終えた後なんですが、小茉莉がおもむろに聞いてきます。「アンタはどう思ってるの? 進学なり、就職なり。」
神代: これ、答え間違うと衝動判定起こるから。
葵: えぇ!? そこまで大事な局面、ここ!?(一同笑)
GM: そうだったら、面白かったなぁ……。
葵: んー……大学、とか?
GM: 「ホントに大学でいいのね?」
葵: お前はどーすんの?
GM: 「あたしだって色々考えてるわよ。……で? ホントに大学進学でいいのね?」
葵: まあ、そーなんじゃね?
GM: すると、鞄から全国大学要項みたいな本を出してきて、「あんたの学力で行けるところだと、この辺だけど。」
葵: ……よく俺の学力まで把握してんな、お前。
GM: 「伊達にクラス委員長やってないわよ!」と、胸を張る。
葵: あっそー……。
GM: 「この大学なんか、メディア科とかあって、あんたの好みに合うんじゃない?」
葵: でも、勉強って思うと楽しめなくなるじゃんか。
GM: 「じゃあ――――」とまあ、小茉莉としては、外山の将来の方向性を聞きたいわけですよ。
天道: なんか、この二人が登場すると、必ず流れがラブコメになるよね。
GM: しゃーないやん(笑)。
葵: つーか、それ聞いてどーすんの?
GM: 「それはまあ、ほら…………察せよ!」(一同笑)
葵: つまり、同じ大学…………的な?
GM: 「……だって、ここまで来ちゃったらアレじゃない?」
天道: (右手を顔の正面に持ってきて)小茉莉。(左手をテーブルのちょっと上に持ってきて)葵。みたいな感じだよねきっと。学力的には。
葵: だよねー(笑)。
GM: そこは小茉莉がキュッと……。(手を下げる仕草)
神代: もしくは、外山君の勉強の面倒を小茉莉さんが見て引き上げるか、だよね。
葵: なあ小茉莉。お前はそんだけ頭いーのに、やりたいことないのか?
GM: 「んー……私としては……。」
天道: お嫁さん、と言えばいいんじゃないでしょうか?
GM: まあ、ぶっちゃけそうなるんですけどね。(一同笑)「別に私も大きな夢があるってわけじゃないから、平凡な日常が送れればいいわよ。」
葵: 平凡な日常…………ね。
GM: 「ここまで来ちゃったら、私のサポートなしでアンタが今後生きてけるとも思えないし。」
葵: ぶっ!? すげーこと言われた!!(一同笑)
天道: 第六回に向けてそういう話を振ってきてるわけだね。
GM: そうですよ(笑)。外山って、巻き込まれてオーヴァードになって、巻き込まれてUGNに入ってるじゃないですか。
神代: で、小茉莉に巻き込まれて日常生活があると。(一同爆笑)
GM: 外山って、基本受け身なんですよね。なので、二年後三年後って考えたときに外山自身がどうしたいのかってことを考えて答えを出してみてください。
葵: おー……分かりました。まさかダブルクロスで進路に悩むことになるとは(笑)。
天道: 俺はブレる気がしないな。……そう考えると、ホントに好対照なキャラだよね。俺と葵って(笑)。
10◆ “食” シーンプレイヤー:凪山陵
GM: さて、何か調べたいことあります? なければイベントシーンに行きます。
天道: あ、わかった! 俺、蚊帳の外だ!!
GM: そーだよ?(笑)
天道: 俺のシーンが来ないからやりたいことが出来ないんだよ!
神代: 私のことなんか、誰も探そうとしない……(笑)。
天道: 仕方ないだろ! 情報項目出てから俺のシーン一回しか回ってきてないんだよ!!
神代: でもプレイヤーがいっぱい発言してるから、出てきてる気分になるよね。
GM: そうなんだよ(笑)。
凪山: まあ、イベントシーンください!
GM: では、神代を探しながら街の中を歩いていると、たまたまなんですが、見知った顔を見かけます。鳴河和樹ですね。
凪山: あれ? 俺のほうに出てきた?
GM: ちなみにあちらはキミに気づいていません。
凪山: じゃあ、声掛けようかな。
GM: どう声を掛けます? 因みに、今の瞳の色は赤です。
神代: 今、暴走中だ!
凪山: では。失礼、鳴河君かな? と声をかけよう。
GM: すると、鳴河は貴方の存在に気づきます。で、キミを一瞥すると、見下したような表情になって、《ワーディング》をします。
凪山: おお!?
GM: 動いているのはキミと“オミクロン”だけですね。なお、《ワーディング》は感知出来るものとします。凪山のシンドロームってバロール/ソラリスだよね?
凪山: です。
天道: (凪山に)出ようか?
凪山: もうちょい平気かな。
天道: シーンプレイヤーからの要請があれば出るからね。
GM: シーンの描写を続けるよ? 「僕が求めているモノほどの力は持っていないようだが、何かの足しにはなるだろう。」
神代: 凪山を食う気だ!!
鳴河の《ワーディング》が展開されると同時に、周囲の風景が一変する。
エステルと戦ったときのような空間の中で、鳴河の影が伸び、凪山に襲い掛かる――――!
凪山: (天道に)ヘルプ!
天道: 登場します!(ダイスを振る)
GM: 今、登場してるのは、凪山と天道ね?
葵: です。
GM: もう少し説明しますと、鳴河は凪山を影で取り込もうとしますので、それに対するリアクションという扱いで、攻撃に用いるエフェクトなりを使って、登場している全PCで達成値の合計を一定値以上出さないといけません。
凪山: 《死神の瞳》が射撃用エフェクトなんだけど、俺も達成値を出すのに参加していいのかな?
GM: いいですよ。因みに、失敗すると酷いことになるから。(←楽しそう)
天道: 会話は出来ないのかな?
GM: 人間の言葉も喋りますし、話し掛けることは出来ますが、友好的かどうかは不明です。
葵: まだ出られます?
GM: いいですよ。
葵: じゃあ俺も《ワーディング》を感知して来た!
GM: では、凪山・天道・外山の三人で判定しましょう! 一回のメインプロセスがあるものとして判定してください。
天道: さっき切り札の伝承者切っちまったよ!
GM: ね(笑)。まあ、頑張れ。
天道: 《炎の刃》《コンセントレイト:サラマンダー》!(ダイスを振る)あ、ごめん。達成値19。
葵: 《疾風剣》に《コンセントレイト:ハヌマーン》!(ダイスを振る)最大値が7!?……17。
凪山: マイナーで《オリジン:レジェンド》、メジャーで《死神の瞳》《コンセントレイト:バロール》!(ダイスを振る)……40っ!
天道: 合計が76。
GM: え? 全員で?
天道: だよ。
神代: 天道と外山の達成値が振るわなかったんですよ。
GM: 目標値は80でした。
凪山: よし、ここは私がロイスを切ろう! “オミクロン”にロイスを取って即タイタス化・昇華! これで達成値を上げる!(ダイスを振る)出目が2!?(一同笑)
天道: 合計78。
GM: えー、では、Dロイスを差し上げましょう。ということで、今凪山が持っているシンドロームのうち、どちらかを選択してください。
凪山: 基本的にバロールのエフェクトで固めてるんで、ソラリスを選択します。
迫る影に応戦する三人。
だが、その合間を潜り抜け、影の一端が凪山の足元に到達し、足首を飲み込んだ。
「――――――ッ!!」
強烈な喪失感が、凪山を襲う。
ソラリスのシンドロームを司っているウイルスが、凪山の身体の中からごっそりと居なくなったように感じられた。
GM: ということで、Dロイスの欠陥者を取得してください。効果は、指定したシンドロームのエフェクトレベルを-1する(最低1)、です。ただしこのDロイスを持っている場合、登場や衝動判定の際に振る侵蝕率上昇用のダイスの数を上下させることが出来ます。
天道: めちゃめちゃいいじゃん!
神代: いいかなぁ……?
天道: 侵蝕率を自由にコントロール出来るってことでしょ?
GM: このDロイスは昇華されることもありますので、一時的なものだと思っといてください。
凪山: はーい。
GM: ではそこで鳴河は「ぼくの望んでいる量は食えなかった……邪魔が入った。」と呟く。
天道: 丁度アプローチしようと思ってたところだったから出てきてみたけど……待てい!! と声を掛けよう。
GM: 「何だ? 君もぼくの影に食われたいのか?」
天道: (無視して)“オミクロン”とやら。
GM: 無視かい!?(一同笑)
天道: お前はFHの人間だよな?
GM: 「…………。」
天道: 実は今、俺は明日弥を探してるんだ。と、明日弥の写真を取り出します。探すの手伝ってくんねーかな? お前なら何か知ってるかと思って!!
GM: では、神代明日弥という名前に反応して、瞳の色が赤から青に戻ります。
天道: お!
GM: 《ワーディング》は張ったままで、「君達UGNが、この“マスターレイス”と相対するなど、おこがましい。早く立ち去るがいい。」と言う。さっきよりは理性的に見えるね。
天道: あんた、間違ってるぜ。それは! 俺達はUGNじゃない……凪山陵学園2年B組だ!!(一同笑)まあ、そう言わずに、お前色々知ってそうだし、手伝ってくれよ! と追い討ちをかける。
GM: そうすると、彼は《ワーディング》を解いて人混みの中に消えていきます。《瞬間退場》を使用します!
天道: それは、止める術がないので見送る。
葵: …………。
GM: まあ、神代と同じことが出来る人間が、もう一人居たということですね。
天道: なるほどな。
11◆ 橘村正 シーンプレイヤー:天道照
GM: では、天道のシーンいきましょうか。
天道: 村正さんに直接会いに行く!(ダイスを振る)
GM: では、東京にあるUGN日本支部。
凪山: 橘さんの所に行くなら、私も出よう。(ダイスを振る)
天道: じゃあ、部屋に通される前に、陵は村正さんに会って何の話をするんだ? って聞く。
凪山: 今までUGNに協力していたのは、彼への信用に因るものが全てだったので、今後の活動をするにあたって、彼ときちんと話をしておこうと思っています。
天道: そこで照は不思議に思うんだけど、で、その活動って何のためにやってんの? って素朴な疑問として聞く。
凪山: 私が人として人の中で生活していく上でのバックアップをお願いする為です。
天道: なんであっきーさんじゃなくて、村正さんじゃないといけないんだ?
凪山: 一番最初に、橘さんと約束をしましたから。
天道: 陵としては、村正さんは信じられるけど、あっきーさんは信じられないのか?
凪山: UGNに協力するという話をしたのが、第一話で彼に襲われた後でしたからね。
天道: なるほどね。では、村正さんに会いに行きます!
GM: では、日本支部内の応接室に通されると、そこにはいつもと変わらない様子の橘が居ますね。
天道: 村正さぁ~ん!! 俺、大変だったんだよ!! はい、これゴビ饅頭!!(一同笑)ということで、村正さんが親代わりという設定だったので、甘えます(笑)。
GM: 少しすると、「ここで話すのもなんだから……。」と、橘はUGN支部を出ようとしますね。
天道: 素直についてく。
GM: では、オープンテラスか何か……要はある程度人目がある所に着きますね。「ここなら話せるだろう。――――で、君達二人が此処に来たというのは、何かの意味を持ってのことなのかな?」
凪山: お元気そうでなによりです。
GM: 「(苦笑しながら)元気、って言われると……ねぇ。」
凪山: 私としては最悪、軟禁でもされているかと思っていましたので。
GM: 「(苦笑しながら)いやいやいや! 話は聞いてると思うけど、一応栄転だからねぇ。」
凪山: じゃあ、今現在、一度UGN支部とは距離を置いている話をしよう。
GM: 「……ミハエルからの伝言は、聞いてくれてるかな?」
凪山: ええ。なので、彼女のことは探しますし、協力しますよ。
「何かしてあげたいのはやまやまなんだけど……。」
橘はそこまで言うと周りを見回して、続けた。
「現在、彼女が厳しい状況に置かれていることは認識しているよ。ただ、今、僕は直接手を出せない状態になっている。でも、僕としては、何としても彼女を助けてあげたいと思ったから、とりあえず連絡のついた外山君と凪山君に伝言を頼んだんだ――――まあ正直、彼女にどういうアプローチをするのが正しいのかは、僕にも分かっていないんだけれどね。……彼女が望んでいないのであれば、無理に会いに行くのも良くないとは思うし。」
困ったような笑顔で続ける橘。
「彼女にとって一番いい選択が何なのかを思いやって行動してくれると嬉しいな。」
天道: いや、それは違うぜ! 村正さん!!
GM: 「ん?」
天道: 俺達は明日弥と会わなきゃいけないんだよ!
GM: 橘は、先を促すようにキミを見ているね。
天道: 何故なら、俺達は仲間だからだ!!(`・ω・´)ドヤァ(一同笑)
GM: 「少なくとも、君達には何回か同じ任務をこなした経験があるわけだし、それを大事にして行動してくれれば、悪いことにはならないだろう。…………で? そんな友情論の話をしに、ここに来たのかい?」
天道: 違うよ(笑)。村正さん……俺には明日弥の居場所が分からないんだ。実際に動くのは俺がやるから、明日弥が居そうな場所を考えてくれ!! ということで、情報収集をするよ!!
GM: はい。
天道: 《要人への貸し》まで使って、明日弥の居場所を探る!!(ダイスを振る)12!!
GM: いい数字ですねぇ。
天道の懇願が効いたのか、橘は口を開いた。
「……恐らくなんだが、あいつの所に匿われているんだろう。」
天道: あいつ?
GM: 「名前だけなら聞いたことがあるんじゃないかな? 高円寺始という実業家だよ。」
凪山: 最近、ニュースで出てましたね。
GM: ですね。「実は、僕とあいつは古い友人というか……同期というか……。」
凪山: 同期、というと高円寺さんもUGN……?
GM: 橘は“トライデント”という戦闘部隊に居て、高円寺はレネゲイド関係の技術者をやっていました。FHの研究所で。
天道: ほう……。ん? 同期? ……と、いうことは、村正さんは、FHの人……だったの?
GM: その発言が聞きたかった!! 「――――うーん、Yes/Noどちらで答えても正確とは言えないな……。」
橘は語る。
「僕はUGNの“トライデント”に所属する部隊の隊長でありながら、FHのマスターエージェント“マスターブレイド”だった。そして、同期の高円寺始はFH所属の研究者として、『Re-Union-Circlet-Approach』に携わっていた。」と。
天道: そんな馬鹿な……。村正さん、あんた言ったじゃないか! FHを見たら、ためらいなく切り殺せって!!
GM: 「まあ、それで殺されるようなら、そこまでの奴ってことだからね。」
混乱する天道をよそに、橘は続けた。
「そんな中、“アバター事件”が起こった。……あの研究に携わっていて、かつUGNでもFHでもない勢力として彼女を匿えるのは、恐らく高円寺だけだろう。」
天道: でもそうなると、アバター事件で生き残った二人が二人とも、今UGNの手にはないってことだよね。
GM: 一つ、訂正箇所がありますね。
神代: アバター事件の生存者は、一人だけ……。
GM: です。ということで、高円寺宅に居ることが分かりましたので、神代を能動的に調べるときの難易度が更に下がりました。要は、高円寺邸宅を探せばいいってレベルになったと。因みに、最初の目標値が36だったのは、FH専用Dロイス・工作員の効果です。
凪山: じゃあ、私がそれを調べてみよう。<情報:UGN>で!(ダイスを振る)9!
GM: それでは分かりませんね。高円寺が持っている別邸の中の一つ、までは分かりました。
12◆ 真実 シーンプレイヤー:神代明日弥
神代: では、まずは理論武装をしていかなければならない! ということで、佐々木さんとのシーンから始めていいですか?
GM: いいですよ(笑)。
神代: 佐々木さん、佐々木さ~ん!
GM: 「お呼びですか?」
神代: お父様の今までの活動記録について、調べたいことがあるんです。
GM: 「(難しい顔をして)……私は使用人という立場ですので、お話出来ないこともございますが。」
神代: ええ、わかっています。何の技能で振ればいいですか?
GM: <情報:FH>です。高円寺の過去についてを調べるんですよね?
神代: 高円寺に関する私の記憶が崩れたので、今まで高円寺は何をしていたんだろうか? もしかしたら、FHの研究を引き継ぐ人物かもしれないという結論まで、私の中では出ています! 使うエフェクトは《無形の影》のみ!(ダイスを振る)19!
GM: では、それを問われると佐々木は言葉を濁して、「申し訳ありませんが、高円寺様を信じてやってください。」と言う。
神代: 残念ながら、もう高円寺のロイスはタイタス化してあるのだよ! ……ええ、分かりました。お父様に合わせてください。
GM: では、一瞬逡巡しますが、佐々木はキミを高円寺の書斎に案内してくれます。
神代: 室内に入ります。
GM: 佐々木は前回と同じように室内には入らず退去しますね。室内に居るのは高円寺始だけです。
神代: お父様。一つ、伺いたいことが。
GM: 「私からお前に言えることなど、もう無い筈だが。」と言いながら、振り向くね。
神代: では、「Re-Union-Circlet-Approach」について研究をしていて、今現在の状況がどうなっているのかを聞きます。
GM: では、その研究名が出たところで「その研究について、どこまで知っている?」と聞いてくるね。
神代: 外に出ている情報は網羅していると思っています。あとは貴方自身の口から、お父様がどうされたいのかを聞きたいです。
GM: 「本当に知りたいのか? ――――月並みな話だが、何も知らない方が幸せなこともあるのだぞ?」
神代: でも、私は知ってしまった。そしてもう、疑問の種は膨らんでいるんです。お父様」
GM: 「…………キミが本当に真実を知りたいのならば伝えるけれど、後悔はしないね?」
神代: ええ。もう、覚悟は出来ています。
そういう質問が来ることを薄々予想してはいたのだろう。
高円寺は明日弥に、「Re-Union-Circlet-Approach」の話をし始めた。
研究の目的は、FHのリエゾン・ロードの一人である、誘惑者テトと同種体と考えられる生命体が採取された“アバター”の調査。
高円寺の推測によると、それはウロボロスそのものなのだという。
“アバター”にあった、影に取り込んだものに宿る記憶――――ロイスを、それが何であれ再現することが出来るという特別な力が、FHの真の研究対象だった。
その研究の素体である、親和性の高い6人の子供達――――鳴河和樹、鳴河楓、神代明日弥、本宮碧、クローディア=マッケネン、アルフォンス=シュライヴァーを使って、人為的に“アバター”の再現を行おうとしたところ失敗したのが、アバター事件だった。
事件の結果、素体6人のうち5人が死亡、1人は重傷を負ったものの生き残った。
そして生き残った一人が、当時彼が大事に思っていたロイスを再現しようとした。
神代: ほうほう……。
天道: …………んん?
葵: な、るほど……。
GM: ここまでOK?
神代: 問題は、その残った素体が……。
天道: どっち? って話だよね!?
GM: そうだよ。高円寺からそういうふうに言った、ってことから類推してみて欲しいんだけど。
葵: つまり、再現された側が神代さんなんじゃない?
神代: んー…………そうなのかなー。
GM: ではここで思い出して欲しいんですが、神代にはFHの素体だった頃の記憶と、最近UGNに来てから後の記憶しかないんですよ。
神代: うん……。
GM: そこから一つの類推に達します。その時死んだのは、神代明日弥を含めた、鳴河和樹以外の5人で、鳴河和樹が再現を願った結果誕生したのがキミだ、ということです。
神代: と、いうことはつまり……この神城早月との記憶っていうのは、私が勝手に作ってしまったもの……?
GM: ですね。高円寺の言っていることが本当なら。
神代: ……神城早月のロイスがタイタス化します。“オミクロン”は影から何かを作り出す能力を持っていたし、その力が暴走した結果生まれたとしたら、納得が出来ると思ったので。
GM: 「そして、私が何をしようとしているか……だったな。」
鳴河の中では今、鳴河和樹と“アバター”という二つの意識がせめぎあっている。
“アバター”は統合を望んでいるが、統合された側の存在はなくなってしまうため、高円寺は統合を防ぎたい――――つまり、神代明日弥の存在を守りたいのだという。
因子の統合にあたって、数の多い方が有利であることが判っている為、高円寺は6つに分かれた因子を集めていた。
因子の行方は以下のとおり。
・鳴河和樹の因子 → 鳴河和樹
・鳴河楓の因子 → 鳴河和樹
・神代明日弥の因子 → 神代明日弥
・本宮碧の因子 → 本宮遥
・クローディア=マッケネンの因子 → エステル・ホワイトという英国人 → 神代明日弥
・アルフォンス=シュライヴァーの因子 → 外山葵
神代: (息を呑んで)………………お父様、ありがとうございました。と、深々と頭を下げる。――――今の私の状況をどうにかすることは、可能なのですか?
GM: 「私としてはキミを救うための最大限の手立てはするつもりでいるよ。」
神代: わかりました。実は、私には1つ、心当たりがあるんです。
GM: 「ほう?」
神代: 第一話で外山の衝動を抑えた薬のことね。
GM: はいはい。
神代: お父様、今まで本当にありがとうございました。そしてこれからも、色々とよろしくお願いします――――でも、私は私の意思で動いてみようと思います! ここで、私は高円寺始に対して新たにロイスをとります!!
天道: 関係は?
神代: 養父。
天道: 今までの関係は?
神代: 養父。(一同笑)一度は疑いを持ったんですけど、改めてお父様として認識をしました! こんなに思ってくれるのは嬉しいことだよ。何か裏があるのかもしれんけども。
13◆ 調達 シーンプレイヤー:天道照
天道: 防具を調達しておきたいな。
GM: じゃあ、そのシーンいきましょうか!
天道: 俺は今、ユニ○ィの前に居る。そして鎖帷子を買うよ。
GM: 《組織崩壊》の効果で目標値が14になります。
天道: (ダイスを振る)よし、成功!
神代: じゃあ、私も出ます!(ダイスを振る)今、侵蝕率87%! ということで、照君が鎖を買っているその頃、私は試着室から出てきます。
GM: 相当、運命の引き合ってない二人だよね。(一同笑)
神代: やばい……早くあの、衝動を抑える薬を手に入れないと……! と思いつつ、アルティメイド服を買う! 目標値24!! ここで《無形の影》《千変万化の影》を使用します!(ダイスを振る)25!! 買えました!
天道: 置いてんのかなあ? ユ○ディにメイド服(笑)。
14◆ 動機 シーンプレイヤー:天道照
GM: さて、UGN側というか、お三方はどうする?
天道: なんか、全然シーンに出てないから、方針を全然決めてない気がする。
GM: じゃ、その辺を決めるシーンにしましょうか。今までの情報は共有してる前提で! シーンプレイヤーは天道にしましょう。
天道: シーンは夕暮れの校庭ということで! 校庭には荒縄の巻かれた木の棒が十本くらい立っていて、それに向かって正拳突きをしている俺。一撃で木の棒は壊れて、燃え上がる。(一同笑)
葵: じゃあそこに出よう。(ダイスを振る)何やってんだよ? 照。
天道: おお、葵か! 稽古だよ、稽古!!
葵: うん、それは見ればわかるんだけどさ。今はそんなことしてる場合じゃないんじゃ……?
凪山: 登場します。(ダイスを振る)居場所が分かった以上、神代さんを迎えにいかないのですか?
天道: お前はどうするんだよ?
凪山: 勿論、助けに行くつもりですよ。彼女がどのような状況に置かれているか分からない以上、あまり時間をかけたくはないですね。
葵: お前はどうするんだ? 照。こんなところで正拳突きしてる場合か?(一同笑)
天道: (拗ねたように)だって。ホントだったら高円寺邸の前に出てくるつもりだったのに、こういうシーンが必要だって言うんだもん。(気を取り直して)明日弥の居場所は分かったんだが……お前達、考えてもみろ! あいつがどんな気持ちで俺達の前から居なくなったのかってことをな。
葵: ……神代さんの気持ちを考えてみろってことか。
天道: まあでも、俺には強い動機があるんだよ。
天道は語る。
「俺にとって仲間っていうのは凄く大切なんだよ。何故なら俺は、今までずっと1人だったから。俺には師匠しか居なかったんだ。――――お前らにこんなこと言うのも照れくさいんだけどな。俺は、同世代の友達ってのが出来て、ちょっと嬉しいんだよ。」
天道: 俺、どのクラスに入っても必ず浮くからさ~。(一同笑)フラットに付き合ってくれる友達って居たことないから、ちょっと戸惑いつつも嬉しいんだよ、俺。だから、俺は自分の命に代えても、あいつを助ける!
葵: ちょっと、今の発言は嬉しかったので、照にロイスを結びます。□友情/劣等感で。
天道: お。じゃあロイスを結ばれたので、葵にロイスを結ぼう。□友情/劣等感で。
葵: 劣等感!? なんで!?
天道: なんでだと思う? 「普通」だからだよ!
葵: ああ、そういうことね。俺はそんな照を眩しそうに見つつ。――――照はいつも本気なんだな。……実は俺って、本気になったことないんだよ。
GM: 実際、外山はそうなんですよね。
葵: なんとなくここまで来れたし。
天道: まさにラノベの主人公だよね。
葵: 本気で生きてる神代さん達は凄いと思うし、傍に居たいと思う。……だから俺は、神代さんを助けに行こうと思うよ。
天道: なんつーか、生きることは命がけなんだよ。
葵: そんなコト知らなかったよ、つい最近まで。(笑)
天道: 俺は村正さんを見て、そういう普通を守りたいと思ったんだよ。で、陵はどうなんだ?
凪山: 私が発生してから三年。ようやく生まれてきた絆というものを守ろうと思っているだけです。
天道: なんか、陵はやっぱりRBだし、感覚とかもかけ離れてるのかなーって感じがするね。そういうもんか、みたいな。
葵: それ、あるかも。
GM: さて、では具体的にこの後どうします?
葵: 神代さんに電話、かな。
GM: じゃあ、そんなところで一回シーンを切りましょうか。
15◆ 合流 シーンプレイヤー:神代明日弥
GM: 次は神代のシーンですね。
神代: では、私は学校のとある教室に来ています。そして、泉華代さんに全てを話して、お願いします! と頭を下げたところで電話が鳴ります!!
GM: はい、それでいいんじゃないでしょうか(笑)。
神代: というところで、泉さんはどういう反応をしますか?
GM: 泉は話を聞くと、第一話で出した丸薬を渡してくれますね。なのでこれ以降、登場毎に衝動判定とかっていうのはなくなります。
神代: わかりましたー。
葵: トゥルルル、トゥルルル。
神代: (電話を耳に当てる仕草をして)はい。
葵: あ、出た! じゃあ登場!(ダイスを振る)……神代さん、今、大丈夫?
神代: ええ、大丈夫になったわ。相談したいことがあるの。
葵: え? あ、うん。
神代: 今何処に居るの?
葵: 学校の校庭だよ。
神代: え!? 校庭!? と、校庭を見ます。
天道: そこには正拳突きを終えた俺が、汗を拭いている。
神代: じゃあ私はそれを見て、ありがとう。と言うと、一瞬で教室から姿が消え、校庭に現れる。
天道: …………探したよ。
神代: 照君……。ありがとう。――――あのままだと、私が私でなくなっちゃうみたいだったから……。でも、もう大丈夫。全てのことが分かって、薬も手に入れたから。
天道: そうか。まあ、お前がそう言うんなら大丈夫だろ! と、信頼を込めて言います。
神代: 私は久しぶりに会った照君に、ロイスを結びなおします。関係:レベル4。
久しぶりに仲間と再会した神代は、真剣な表情で口火を切った。
「――――実は、今後のことで相談があるの。」
神代は、六人の子供達のことと、自分が実は死んでいて、鳴河によって復活させられたかもしれないことを話した上で、この状況をどうにかする為に、全ての因子を自身が取り込もうとしていることを話した。
天道: そんなことをしちまうと、大変なんじゃねーのか?
神代: でも、これ以外に今の状況を収める方法が、私には分からないから。
天道: 六つ全部集めると、どうなるんだ?
神代: お父様の研究でも、そこまでは分からないみたい。
GM: ただ、“アバター”を取り込んだ鳴河が自身のロイスを復活させたという情報は以前出しましたよね。
神代: うん。それで蘇ったのが私のはず、だもんね。
天道: んー……なんていうか、元々は別の人間だったんだろ? それが一緒になるっていうのは、気持ち悪い感じがするな。
神代: ……かもね。でも、こう考えて欲しいの。例えば、照君の中に異物があります → 私がその異物を集めます。それだけのことなの。
葵: その異物を集めた神代さんが、そのままで居られる保障がないんじゃ……?
神代: うん。だから、あくまでも現在の状況をなんとかする為の方法だと思って。
天道: そうか。よく分からないが、俺の師匠は言ったんだ。「デトックス大事」ってな。(一同爆笑)身体の中に不自然なものを入れておくと、心が乱れるんだそうだ。だから、常に出さなきゃいけないんだよ!
自身が死ぬことを厭わずに状況を収束させようと思っていた神代に、天道の言葉は別の解決策をもたらした。
神代: ……そっか。ありかもしれない! 流石は照君!!
葵: なんで今ので納得したの!?
神代: 私は異物を完成させることでなんとかしようと思ってたんだけど、研究そのものを潰してしまえば問題ないだろうと。で、私の中から全部因子を出してしまうと多分私、死んじゃうから一つは残しておくとして、エステルのものを私の中から出すとか、他の人のものを身体から出す方法を研究していけるんじゃないかと思って。
天道: そうだな。慌てて結論を出すこともないんじゃないか? 「何かに追い立てられるように結論を出す必要はない」と、俺の師匠は言ったんだ。
神代: 照君かっこいい(笑)。じゃあ、――――それなら私も消えなくて済むかも、と思いつつ、……でも、それだと凄く時間もかかっちゃうし――――。
天道: まあ、集まったらその時また考えりゃいいんじゃね? と、少し面倒くさくなった感じで言う。(一同笑)
神代: そう、ね……。じゃあその為には、“オミクロン”から外山君と本宮さんを守らなきゃ。
葵: …………。
神代: 皆、お父様の家に来て。
天道: ああ、いいぜ。
葵: わかった……。
◆ ◆ ◆
心を決めた神代は、仲間と共に高円寺邸に舞い戻る。
神代達が訪れた高円寺始の部屋には、本宮遥が傍に控えていた。
「……お前が何をしたいのかは、もう定まってしまったのか?」
「――――はい、お父様。私が私であるために……私の居場所を作るためにも、お父様の研究を壊そうと思います。」
決意を秘めた神代に対して、高円寺は初めて見せる優しげな表情で言った。
「私の研究の目的は、お前の幸せだ。お前が望んだことであれば、私にはそれを止める理由は無いよ。」
「ありがとうございます! お父様、その為に力を貸してください!!」
――――と、その時。
執事からUGNの部隊が高円寺邸に対して包囲網を狭めてきていると報告が入る。
確認出来た部隊数だけでも、凪山市のみならず相当の人員を割いて今回の作戦を行っている様子だ、と。
「明日弥。――――研究についての話は、ここを切り抜けてからにしよう。」
高円寺の言葉に、神代はこくりと頷いた。




