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第三話 「結実 -Who do you shake hand me?-」 03

11◆ 胎動            Master Scene


 学校の屋上。

エステルがフェンスの外に立って、夕日に赤く染まる街を眺めている。

神代や凪山から受けた忠告が悪意から出たものでないことは、彼女にも分かっていた。

「これが……にんげんのせいかつ、なのかな?」

一人呟くエステルの影が、夕日に長く伸びていた――――。

と、その時。彼女の影が別の形をとって実体化し、青年の姿となった。

青年の口元が動く。

「それだけで満足なのかな? ――もっともっと、欲しいのではないのかね?」

急に声を掛けられ、驚いて振り返るエステル。

いつのまにか、青年は彼女のすぐそばまで来ていた。

「!!」

「君の楽園を叶えたまえ。安息な我らの楽園を――――。」

青年の手で頭を掴まれ、エステルの意識は闇に堕ちていく。

その中で彼女が見たものは、紅く輝く双眸だった――――……。


GM: ということでこれ以降、私の指示があるまで、エステルは一切シーンには登場しません。

一同: おぉー……。


12◆ 高円寺          シーンプレイヤー:神代明日弥


GM: さて、とうとう文化祭当日です!

一同: キターーーーー!!

凪山: あ、じゃあ文化祭当日まで、私はエステルのことを探してたってことで。

GM: わかりました。ただ、彼女は見つかりませんでしたし、<知覚>でも感じ取ることが出来なくなってるということが分かっただけってことになりますね。

凪山: 了解。

GM: では『凪山祭』当日なんですが、神代のシーンから!

神代: はい!(ダイスを振る)さーて、もう100%超えたから恐いもんないぞー!! ということで私は、「パリス様に会われたのでしたら……」とか、自分の出番まで、台詞の最終チェックをしてます(笑)。

天道: どこからか、「貴様! 俺と勝負しろ!!」という声が聞こえてくる。(一同笑)

GM: 君が台詞のチェックをしていると、クラスの子が、「神代さんにお客さんが来てるんだけど……。」と声をかけてきます。

神代: はーい、ありがとう。と言って、そちらに向かいます。

GM: 向かった先には、高円寺の使いの佐々木さんが居ますね。

神代: あ! 佐々木さん! と、メイド服のスカートの裾をつまんで、すっと綺麗なお辞儀をします。

GM: 「(驚いたように)妙齢の女性がそういった服を着ると、見違えますね。」

神代: ありがとうございます。もしよかったら……と言って、写メで撮ってもらって、高円寺さんにその写メを送ります(笑)。

GM: なるほど、いいですねー。佐々木が言うには、「本当であれば高円寺様も来られる予定でしたが、急な仕事が入ってしまいまして。私はその名代といったところです。」

神代: あ…………。ん、残念です。

GM: 「しかし、こういうことを言うと年寄りじみていると思われるかもしれませんが……(しみじみと)見違えるようですねぇ。」

神代: (モノローグ風に)少し前の自分……そう、FHに居た頃の自分と今の自分。どう違うのだろう? 見違える……本当に見違えたのかな?

GM: 「本当はこのお姿を高円寺様にも直接見て頂きたかったのですが……。高円寺様には言付けておきますので、どうか文化祭をお楽しみください。」

神代: はい!

GM: 「それと、別件なのですが、一つ用件があって参りました。」

神代: ?

GM: 「高円寺様からのご伝言なのですが、近々、神城で動きがある。油断なきよう、とのことです。」

神代: わかりました。

GM: 「お時間をとらせてしまって申し訳ありませんでした。」

神代: いえ! ありがとうございました!

GM: 「劇のほう、楽しみにしております。私も拝見させていただきますので。」

神代: (浮き足立った感じで)あぁ……緊張するなぁ! せ、台詞の確認をしなくちゃ!「高円寺様に会われたのでしたら……でしたら……」あら?(笑)

天道: 「うあー! やられたー!!」という声がどこからか聞こえる。

神代: (急に冷静になって)そうだわ、“カンパネルラ”について調べなくちゃ。(一同笑)ということで、《無形の影》を使って調べます!(ダイスを振る)22!!

GM: それなら全部分かりますね。

   ・“カンパネルラ”は、新設セルに所属する古参のエージェント。

   ・研究内容は、RBに関係すること。RBの兵器利用という実利ではなく、RBの生態や特性の解明が主目的。

   ・“カンパネルラ”に関する通信記録の中で、一度だけ「桐生」という苗字で呼ばれたことがある。

神代: (冷静に)桐生……。そちらの線で当たってみましょう。

GM: ということで、神代が立ち去った後の出来事です。佐々木は一人なんですが、こんなことを話し始めます。


 「始様。これでよかったのですか? 今からでも遅くはありません。一度お会いになられては……?」

少し頷き、続ける佐々木。

「今更などと。明日弥様はそのようなことを気にされるような、そんな子供ではありませんよ?」

何かの手段で通信をしているらしく、相手の言葉に佐々木は笑う。

「始様でも、そのように悩まれることがあるのですね。今日は珍しい体験をさせていただきました。明日弥様に感謝しなくては――――。」

 結局、佐々木は明日弥の出る劇を見ることなく、学園を後にした。

「――――これから忙しくなりそうですね。最後までお仕え致します……。」


13◆ 邂逅           シーンプレイヤー:天道照


GM: では次……は、(天道を見る)

天道: なんだ? 登場すればいいのか?(ダイスを振る)現在の侵蝕率99%!

GM: ゴメンな(笑)。では、『凪山祭』当日。自分のクラスに向かう途中、中庭で君は人だかりを見かけます。

天道: お?

GM: そこでは他のクラスの出し物である、腕相撲大会が行われているようですね。

天道: おーい! 俺も混ぜてくれよー!!

GM: と近づいていくと、優男風の上級生が20人勝ち抜きを達成しようとしているようですね。

天道: それで?

GM: 試合のアナウンスをしてる生徒が『学園腕相撲ファイトも、チャレンジャーの偉業成立を見届けることで終わってしまうのかー!?』と、煽っていますね。

天道: 誰かが声をかけてくれるのを、腕を組んで待ってる。

GM: 『おおーっと! そこにいるのは!?』

神代: 「(生徒になって)天道!? 天道じゃないか!!」

葵: ざわざわ、ざわざわ……。

神代: 「(生徒で)やっぱ筋肉ったらあいつしかいねーよ!!」

葵: 「(生徒で)天道!! 天道!!」

天道: おいおい皆、そんなに騒ぐなよ。と言いながら学ランを投げ、タンクトップ姿になります。

GM: 相対すると分かるんですが、目の前の男は他人とは思えませんね。

天道: どういうことだ……!? まあ相手の前にどかっと座って、天道照だ。先輩、名前はなんというんだ?

GM: するとそいつは前髪を軽くかき上げて「ボクは黄条院(きじょういん)兼続(かねつぐというんだ。よろしく。いやあ、君強そうだねえ。負けてしまいそうだよ。」とか言ってる。

天道: 長くて覚えらんないから、(かね)さんな!!

GM: すると兼続は、君と腕を組んだときに、「昔、そんな風に人の名前を省略する奴を見たことがあるよ……。」と呟きますね。で、腕相撲が始まるんですが、本気出す?

天道: (即答)うん。

GM: では、君が超本気で力を入れているんだけど、相手はびくともしませんね。

天道: おぉ!? ……ふふ、どうした? 本気を出してもいいんだぜ? と言いながら、嫌な汗をかいている。(一同笑)

GM: しばらく一進一退の攻防が続くんですが……目で語るのと筋肉で語るの、どっちがいい?

天道: (即答)筋肉で。

GM: じゃあ、組まれた腕の上腕二頭筋がムクッ! と動いて、君には意思が伝わる。(一同爆笑)

天道: 相手の筋肉は何て言ってるんだ?

GM: 『さあ、勝負だ! 弟弟子君!!』

天道: 何ぃ!? 貴様、師匠を知っているのか! と上腕二頭筋で返す。

葵: (大笑いしながら)人外過ぎる……!

GM: そんな会話をしたあと急に相手が、笑みを浮かべたかと思うと、力を抜いて負けますね。

天道: バツーン!!(激怒して)待て! 貴様、どういうつもりだ!?

GM: 「いやあ、強かった! やっぱり勝てないねー。」

天道: 待て、貴様!! 俺と勝負しろ!!

GM: 「ああ、いけないいけない。ボクもクラスの出し物のほうに行かなくちゃ。」

天道: ちょっと待ってよ! タンクトップを脱ぎますよ? これは!!

GM: 「いやいや。いい勝負だったと思わないか?」

葵: 「(生徒になって)さっすが天道!!(拍手)」

神代: 「(生徒になって)やっぱあいつ、つえーな!! っておい、なんでタンクトップ脱いでんだよ?」

葵: 「(生徒で)もう相手いねーっつの!」

天道: だって、あいつは……! くっ!!

神代: 『(アナウンスしてた生徒になって)勝者・天道照ーっっ!!』

天道: じゃあ、勝ったのにすっごい負けた気分になります。……ダイスでの判定すら発生しなかった。あいつは一体……!?

GM: では、相手の胸筋辺りから語られます。「もっと詳しいことが知りたかったら、文化祭の後、どこそこに来るといい。もしかしたら、ボクのことが必要になるかもしれないよ?」

天道: じゃあ相手の、細いんだけど凄い密度の濃い筋肉に戦慄します。そして、黄条院兼続に□感服/脅威でロイスを結びます!!


14◆ ロミオとジュリエット          シーンプレイヤー:外山葵


GM: さて、お待たせしました。出し物のシーンです。

葵: はい。……あの後、小茉莉は相変わらず?

GM: ええ。まあ、君の「好きな奴は居ない」発言を聞いてもやもやしてますが。

神代: さーって! 小茉莉さんにちょっかいかけに行こうかなー♪

凪山: (登場のダイスを振りつつ)また出るの!?

神代: だって、芝居のシーンでしょ? 出るよ。(ダイスを振る)

天道: 俺も出る!!(ダイスを振る)

GM: さーって、芝居全体が上手く行ったかどうかを、ダイスで判定しようぜ?(笑)技能は<芸術:演技>です。ただ、特別に何かこういうシーンをやるんでこの技能で! っていうのがあれば、言ってください。

天道: ここは敢えて、<芸術:演技>でいこうかな。

葵: 主役だし、<芸術:演技>かな……。がんばろ。

GM: 目標値は8。4人中3人以上が成功すると、経験値に若干のボーナスが入ります。まあ、軽い気持ちで振っていいよ(笑)。

葵: (ダイスを振る)すっげ! 18!!

神代: (ダイスを振る)負けた!? 11!

凪山: (ダイスを振る)9!

天道: (ダイスを振る)……6で失敗。(一同爆笑)

GM: ちゃんとオチがつくのが凄いよね。でもまあ、見事3人成功ということで、劇自体は上手くいったようです。

天道: よし、ここは男らしく、台詞を噛んだことにしよう!!

葵: じゃ、なんとかカバーしたってことで!

天道: で、舞台袖に戻って、(はこ)(うま)を破壊します。因みに箱馬っていうのは、踏み台とか、何かを支える台とかになったりする木の箱みたいなものです。(一同笑)

神代: GM! じゃあその幕間で、小茉莉と女同士のバトルが始まります。

葵: え? 何する気なの?(←不安)

神代: 前に外山君、舞台上で「好きな人はいない」なんて言ってたけど、よかったわね。外山君が私のことが好きとかじゃなくて。

GM: ……それを言われると、キッと神代を見て「まあ、そうね。」

神代: 小茉莉さんは、外山君のことが好きなの?

GM: 「(驚いて)……なんで、あなたにそれを言わなきゃいけないの?」

神代: だって、私も巻き込まれてたんでしょ? 廊下での喧嘩のとき「神代さんにでも会いに行けば」って言ってたから、勘違いしてたのかと思って。

GM: 「いや、あ……あれは! だって、仕方ないじゃない! 葵ったら、何かある度に神代さんのほうに行って……。」

神代: (小茉莉の言葉を遮って)あ、出番ね。「お嬢様? お嬢様~? ああ、お嬢様、こんなところに! お母様に叱られますよ?」

GM: うわああああ! もやもやするわぁー!!(悶)

神代: そして、そのままあのシーンに突入ですよ!!


 言いたくても言えない気持ちを抱えたまま、求愛のシーンを演じる小茉莉。

熱の入った小茉莉の演技につられ、外山の台詞にも熱が入り始める。

「本当なの? あんな恥ずかしい言葉を聞かれて、上手くつけこまれて、私を弄ぶために誘い出しているんじゃないの?」

「好きで好きで君を探し回ったんだ。名前も知らずにキスをしたんだ! お願いだ!! 僕を信じてくれ!!」

 信じてくれ――――。

ロミオの台詞のはずなのに、外山に言われた気がして、思わず小茉莉の目に涙が溜まる。


葵: っ! 小茉莉……と心の中で呟く。

GM: 「…………っ。(外山を見て)貴方はあのとき、誰も愛してないって言ったわ。」

天道: 「(大和田になって)あれ? 台詞ちがくね?」

GM: 「今この場に来てくれたあなたは、ここで何を言ってくれるのかしら?」

葵: え……っ?

天道: 舞台袖から飛び出そうとする大和田。

神代: それを止める私! 大丈夫。二人を信じましょう。

葵: ……。俺が、お前のことを大事に思ってるのは本当だ。

天道: (観ている生徒になって)ざわざわ……。ざわざわ……。

GM: 「その言葉だけで信じることは出来ない! そんな一つの言葉で今を信じられる程、私の今までの思いは軽くないの!!」

葵: ――――――っ!! こ、これは……。

天道: そこで俺は、舞台袖から台本を持っていって、葵に渡す。(一同笑)

葵: ――――じゃあ、しばらく台本持ったまま立ってるんだけど、その台本を落として、じゃあ……こうすりゃいいのかよ!! って叫んで、バルコニーに登って、小茉莉を抱きしめます!!

GM: すると、君が丁度小茉莉を抱きしめようかというところで、照明トラブルで明かりが全部落ちます!

神代: ええええーっ!?(一同笑)

葵: み、皆に見えなくて、良かった……(笑)。


15◆ 夕凪流し         シーンプレイヤー:外山葵


GM: では、後夜祭のシーンです。

天道: あ! えーと……『凪山祭』のロイスをタイタス化します。(一同笑)

GM: 辺りはすっかり暗くなってまして、後夜祭名物の夕凪流しが行われています。

葵: 夕凪流し?

GM: 凪山市内を通っている川があるんですが、その川に紙で作った灯篭を流すという、この地方の風物詩みたいなものですね。生徒とか一般のお客さんとかが、それに参加しています。

葵: おー。いい感じ。

GM: シーンは、学校の屋上から始まります。君は、夕凪流しが良く見える場所に小茉莉と二人で居ますね。

葵: 何となく距離は縮まってるけど、恥ずかしいので黙って夕凪流しを見てます。

GM: すると小茉莉が「……何か言いなさいよ。」

葵: …………ごめん。

GM: 「何がよ?」

葵: ん、と。色々、誤解させたみたいだから……。

GM: 「(ふふっと笑って)ばーか。」

葵: うっっせーなあ。分かってんだよ……。と俯いてぶつくさ言う。

GM: 「ま、私も色々あったし、今回は引き分けってことで!」

葵: ん。……なあ、小茉莉。

GM: 「?」

葵: 今夜何作ってくれんだ?

GM: 「……どうせ、あんたが好きなものなんて決まってるじゃない。」

葵: た、たまには……違うモンも食ってみてーなー…………みたいな?

GM: 「(まんざらでもない様子で)仕方ないわね。……じゃ、恥ずかしいから私、先に帰るわよ?」

葵: それは、ひらひらと手を振って見送る。


16◆ 不穏           Master Scene


 外山と別れたすぐ後。

小茉莉は一人、家路に着こうとしていた。

「何、先走っちゃったんだろ? あー……もう、失敗したぁー。……もー。顔合わせ辛いなぁー……。」

ぶつくさ言いながら、肩に残る外山の腕の感触をかみ締めつつ学園から出ようとした小茉莉は、道の先に女の子が立っていることに気がついた。

以前、神代の妹だと紹介された、中等部の制服を着た女の子だ。

「あれ? どうしたの?」

小茉莉が声を掛けると、その女の子は「一緒にあそぼ?」と呟いた。


GM: ここでエステルは、Eロイス・飢えの淵を宣言します!

葵: 小茉莉っ!?


 小首を傾げながらにこりと笑うエステル。すると、小茉莉の足元が突如なくなった。

とぷん、という音と共に小茉莉は地面に消えた。

「これであなたも、わたしの友達――――……。」

そう呟くとエステルもまた、地面へと沈み込んでいった……。


17◆ 疑惑           シーンプレイヤー:外山葵


GM: では、次のシーン。シーンプレイヤーは、外山ですね。

葵: そ、そーなんだ……。はい。

神代: (登場用にダイスを持って待機中)

葵: (神代に)出る気満々かよ!? もう侵蝕率やばいんじゃねーのか!?

GM: まあ、他PCの登場は任意ですよ(笑)。

葵: で……どんなシーン?

GM: ホームルームのシーンです。

葵: んん? てことは次の日なの!?

GM: ええ。ていうのも、約束していたんですが、あの後小茉莉は来なかったんですね。

葵: あぁ……なるほど。今朝は、ギリギリまで待って、遅刻しかけたよ。

GM: まあ、学校に来ると小茉莉が休んでいることが分かるね。で、ホームルーム自体は何事もなく終わるんですが、担任の西森が君に聞くね。「特に連絡が来てないんだけど、何か聞いてる?」

葵: いや、俺も知らないっす。

神代: え? 本当に知らないの?(←登場)昨日あんなことがあった後なのに……。

葵: 学園祭終わりで小茉莉が先に帰って……で、その後、俺も会ってないから……。

神代: 小茉莉さんを見送った!?

葵: え……?

神代: あんなことがあった後なのに!?

葵: !

神代: そう思うわよね? 照くん。

天道: 俺は魂の抜け殻のようになっている。(一同笑)(←登場)

神代: “デイライトアサシン”、まだ気を抜くのは早いわ。

天道: だって、祭りが終わっちまったんだよおおおお!! で? なんだって? 小茉莉が帰ってこないって?

神代: 問題は、小茉莉さんを見送ったっていうところよ。

葵: …………ごめん。

天道: よし、じゃあ探そうぜ?

葵: でも、何処を……。

天道: そんなの決まってるだろ。と言って、俺は教室を飛び出してUGN支部に向かいます。

神代: さすが照くんね。(すっと手を上げて)先生。申し訳ありません。あの人の様子を見ていなければならないので、これで失礼します。と教室を出て行きます。

GM: それを正当な理由と認めるかどうかは微妙なところだけどね(笑)。

天道: もう、天道だからしょうがないよね!

GM: いやいや(笑)。

葵: せんせー! 俺も腹が痛いんで、早退します!! と教室を出て行きます。

神代: ということで、ここで情報収集をしてもいいですか?

GM: 現状で小茉莉を捜すとなると、難易度は高くなりますよ?

神代: いえ! 実は私はまだバーレスクについて調べ上げてないんですよ。というかですね、今回のことでFHが動いてないかどうかを調べたいんですよ。いいですか?

GM: いいですよ。<情報:FH>で!

神代: では《無形の影》を使って(ダイスを振る)27!!

GM: では、バーレスクの活動範囲がこの凪山市に向かっているのは確定なんですが、特定の行動はとっていないようです。本格的にFHが動き出すのは、まだまだ先のことだろうと判断出来ます。

神代: では、小茉莉さんが消えた事件に、FHは関わっていない、と!

GM: そう……ですね。バーレスクから見ればそうなります。

神代: なるほど。今のところ、FHには大きな動きはないわ。

葵: 普通に小茉莉を探す場合の技能は?

GM: <情報:噂話>ですね。

葵: じゃあ、駄目元でやってみよう(ダイスを振る)10……。

GM: では、少なくとも昨日学園から家までの通学路上で小茉莉が目撃されたという証言はありませんね。つまり、学園内で居なくなったんじゃないか? という予想はつきます。

葵: はい……。という情報を二人に流す。

神代: 学園内で……?

天道: 俺も、<情報:噂話>で!(ダイスを振る)9!!

GM: 特に指定なしで噂話を探ったということでいいですか?

天道: ええ。

GM: 実は文化祭の日、小茉莉以外に一般生徒Aが居なくなっているということが分かります。つまり、小茉莉が飲み込まれたEロイス《飢えの淵》の効果でこの生徒も居なくなっていると思ってください。

葵: その生徒Aも、学園内で消えてる?

GM: ますね。

葵: ……ここで、シナリオロイスの小茉莉への表の感情を不安にしておきます。

GM: では、こんなところで一度シーンを切りますね。


18◆ 捜索            シーンプレイヤー:凪山陵


GM: 一方その頃。

凪山: 私は師匠になる云々の話があった直後に消えた、エステルを探しています。

GM: 学園内で探しているとして、<RC>で判定してください。

凪山: マイナーで《オリジン:レジェンド》!(ダイスを振る)23。

GM: では、学園内を探していて気づきますね。

凪山: ほう?

GM: 凪山祭終了直後くらいから、学園を覆うように別の空間が割り込みをかけてきている……つまり、彼女の領域が現実の空間に上書きをしている状態ですね。

神代: !!

GM: バロールとオルクスの力が関係しているということと、少なくとも通常のオーヴァードとは比較にならないくらい強力な力を彼女が持っているということが分かります。

凪山: 一人でその空間に入っていくのは、危険だと判断しました。

GM: はい。ではこれ以降、『異空間への入り方』という情報項目が調べられるようになります。

凪山: そんなところで終わりかな?

GM: ですね。


19◆ 対策           シーンプレイヤー:神代明日弥


GM: 次は……やっとかなきゃいけないんだ。ごめんね? 神代のシーンです!

神代: はーい!(ダイスを振る)8も上がったー!? 125%!

天道: 明日弥、さよなら(笑)。

神代: まだ大丈夫だよ! で、どんなシーンですか?

GM: 外山のシーンの日ですね。学園内を歩いていると、廊下の片隅にエステルが居ることに気づきます。

神代: あら! 彼女に手を振ります。

GM: エステルは君に向かって手招きをしてますね。

神代: ほいほいついていくよ。どうしたの?

GM: 近づいてみるとそこには居なくて、今度は廊下の向こうにエステルの姿が見える。

神代: 前に私がエステルにしたことを真似してるんだと思って、ほいほいついていきます。どんないたずらをいつ仕掛けてくるのかなー? と、わくわくしつつ。

GM: では追いかけていくと、人気のない特別教室まで誘われますね。

神代: なんと! 人気のないところへ女の子に誘われちゃった。

GM: 教室の扉を開けると、教室の片隅にエステルが居ますね。首を傾げている。

神代: 私も首を傾げます。……見えちゃってるわよ?(一同笑)

GM: エステルは意志がないような目で言います。「おねえちゃんも私の友達になってよ。」

神代: もう既になっているつもりだったけど?

GM: 「じゃあ、一緒に行こう?」ここで、エステルは《飢えの淵》を神代に対して使用しようとするんですが、このEロイスはエキストラにしか効果がないので……。

神代: ちょっと待って! 何処に行くの? と、咄嗟に拒絶してしまいます。

GM: 更に、強烈な拒絶の意志がそのEロイスの発動を妨げます。

神代: エステル? どうしたの?

GM: 「(悲しそうに)どうしておねえちゃんは、友達になってくれないの?」

神代: エステル……友達になるっていうのはもしかして、さっきの空間の中に入ること?

GM: くすくすと笑っているね。

神代: あなた、どうしたの?

GM: 「(悲しそうに)おねえちゃんの言ってること、わかんない。……おねえちゃん、要らない。」

神代: 私は誰のものでもないわ。だから、あなたに要らないとか言われる筋合いはない。……ここで、彼女の様子があまりにもおかしいので、とっさに天道に空メールを送ります。

天道: 『本文入ってないぞ』と返信する。

神代: で、携帯を教室の外に出しておく。

天道: まあ、まだ危険なことにはならんだろ。放っておこう。(一同笑)

GM: エステルは、神代に拒絶の言葉を投げられたので、「……他にも友達を作ればいい。」と呟いて、地面にとぷん、と消えていきます。《瞬間退場》ですね。

神代: 待って! あなたは何に影響されたの!? ……(ため息をついて)体勢を立て直す時間が出来た、ということかしらね。

GM: えー、これ以降エステルは《飢えの淵》で強制的に友達を作ろうとします。そしてこの効果で取りこんだ相手の数の分、あらゆる判定に+2D。ゲーム的には、現在使われたのは小茉莉に対してだけです。

神代: はい、GM! エステルがEロイスを使っているということは、神代の知識では既にジャームなんですが、そういう理解でいいですか?

GM: はい。

神代: そう……誤った道に進んじゃったのね。残念だわ。と、エステルのロイスをタイタス化します。うわー……エステル、殲滅対象になっちゃった。

GM: はい、わかりました。

神代: では皆にメールをします。『エステル・ホワイトがジャーム化しました。彼女は恐らく、小茉莉さんを取り込んでいます。』と。GM! ここで、エステルに対して情報収集って出来ますか?

GM: まあ、いいでしょう。ですがその前に、状況を整理させてください。

   ・時間をかければかけるほど、エステルは強くなっていく。

   ・エステルの居場所(異空間)に入りさえすればクライマックスに突入。


凪山: じゃあ、メールをもらったから登場しようかな?

GM: 因みにエステルが居なくなったので、この特別教室に漂っていた空間は解除されます。エネミーエフェクトの《ラビリンス》の効果で、エステルが居る状態では、他のPCは登場出来ませんでした。

一同: ほー。

凪山: やっとここに来ることができましたね。

神代: 貴方が来られなかったのは、あの子の能力かしら?

凪山: ええ、恐らく。この空間に対して《ポケットディメンジョン》を展開出来ませんでした。そして実は……ということで、異空間の話をします。

神代: (冷静に)そう、やっぱりね。

凪山: これで、この異空間を展開したのがエステルであるということは、確実ですね。私はこの空間をなんとかこじ開ける方法を見つけようと思います。

神代: (冷静に)そうね、それがいいと思うわ。私は彼女の居場所を特定する。

凪山: ということで、異空間への入り方を調べます!

GM: では、<知識:RC>で。

凪山: <知識>? じゃあマイナーで《オリジン:レジェンド》!(ダイスを振る)17!

GM: すると、この前検知した空間の膨張が、無秩序に大きくなっているということが分かります。力を制御とか全然考えてないので、見る者が見れば綻びを見つけられる。

天道: 見る者って?

GM: (凪山を指差す)

天道: なるほど。

GM: ただし、エステルはこの空間を見つけて欲しくないと思っているので、対決を行います。具体的には《不可視の領域》で隠匿しています。見破るには<知覚>で36が必要です。

神代: 高いよ!!

凪山: それを下げる方法は?

GM: 他にもトリガーはあるんですが、今分かる条件は2つです。

   ・空間の扱いに長けたバロールシンドロームを持つ者が判定する場合は、達成値にボーナスが与えられる。

   ・人海戦術によってローラーマッピングすることが出来る。誰かの判定の前に支援の宣言をすれば、達成値に+5。この効果は重複する。


神代: ふぅん……。まあ、3人で支援すれば+15だから、私が《千変万化の影》使えば9スタートになるし……。

天道: 無理やり行くって手はあるな。

神代: これ、エステルを探すのも同じ判定?

GM: です。なので、あとは見つけてください。

凪山: まあ、道が示されたんです。行くしかないでしょう。

神代: そうね。GM! ここで調達してもいいですか?

GM: いいですよ。

神代: 外山君、何か防具要る?

葵: 調達出来るなら何かを。俺、今裸だし。

天道: 俺としては葵には、すごい服で出てきて欲しいな。

葵: 学園祭終わったのにそんなビラビラの服着てたら、俺変態じゃん!(一同笑)

神代: じゃあUGNボディーアーマーを<調達>しまーす!(ダイスを振る)余裕で成功♪

葵: ありがとう。さ、次のシーンに行こうか。


20◆ 突入        シーンプレイヤー:外山葵


GM: では、エステルを探すシーンですね。シーンプレイヤーは外山にしておきましょう。

天道: そして全員登場!!

神代: ――――というわけなの。ちなみに私の侵蝕率は134%になったわ。(一同笑)

GM: ……俺は手加減しねえぞ。

天道: わかった! じゃあ俺はあっちを探しに行く!!(外山に)大丈夫だ、葵。必ず見つけてやるからな!! と言って去っていく俺。

凪山: (外山に)この件は、私の失態でもあると思っています。私があの時きちんとエステルを止められていれば、こういう事態にはならなかったかもしれません。と言い残して《ポケットディメンジョン》使って、天道とは違う場所を探しに行く。

葵: ……(溜息をついて)神代さん、ありがとう。目ェ覚めたわ。と言って、俺も探しに行く。

神代: では!《千変万化の影》で<知覚>を指定! そして《無形の影》!(ダイスを振る)ん、9までしか行かない……ので、エステルのタイタスを昇華します!(ダイスを振る)これで、43!!

GM: では、神代は空間にひび割れを発見することが出来ます。

天道: そこでタイミング良く戻ってくるよ。

神代: さすが照くん(笑)。

凪山: 野生の勘というのは、恐ろしいものよのう……。さて、この先にエステルが居ると思われます。そこに、小茉莉さんや、居なくなった生徒も居るでしょう。恐らくは戦闘になると思われます――――皆さん、準備はよろしいですか?

天道: 応!!

葵: ああ……。

神代: ……(こくりと頷く)。

凪山: では……と、開けます!

GM: 凪山が空間に干渉すると、ひび割れが広がって卵の殻のように割れます! この裂け目に入るとクライマックスです!!

一同: はーい!!

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