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幽霊☆クラブ  作者: 葵 ことり
一章・呪いの本【霧島玲奈】
3/4

2・図書館にて




「助けて下さい!」

1人の女の子が飛び込んできた。


「へ?」

部長はびっくりしたのか、素っ頓狂な声を出す。


「あの、梨花ちゃんが…友達がっ大変なんです!」

「と、とりあえず落ち着いてっ」

部長はそう言いながら、椅子に座らせる。

少し経って、落ち着いたのか


「あの…さっきはいきなりすみませんでした!ちょっと……今も変わらないんですけど。慌てて…」

「いいよ。落ち着いてからで…僕は部長の白鳥如月。」

「あ、私は石井萌(いしい もえ)と言います!一年です」

私達は簡単な自己紹介をした。



「本?」

松岡は意味がわからないという顔をしている。

「はい。多分そうだと…梨花ちゃんが倒れたのはそのせいではないのかと」


依頼の内容は

梨花ちゃんこと北田梨花ちゃんは

今病院で入院しており、目覚めていないとのこと。

梨花ちゃんは倒れる前まで必死に何かの本を読んでいたらしい。

その本が何か関係あると、

萌ちゃんは思っているらしくて


「私は、梨花ちゃんが倒れて…慌てて先生を呼びに行ったんですけど、その時に…梨花ちゃんが倒れた時に本が落ちたんです。よく見てなかったけど」

「それで?その本は?」

「……あれから見てません」

「ねぇ、誰先生呼んだの?」

「学年主任の東先生です。」


東先生…か

「部長!私職員室に行ってきますっ」

「わかった。僕も行く」

「私もっ…」

萌ちゃんもそう言ったけど、

「だーめ。萌ちゃんはここで俺と華恋と有ちゃんとうみちゃんでお留守番。」

と海斗先輩はそう言った。

まぁ、その方がいいけども…


「はぁ⁉︎ふざけんな!兄貴っ!てめぇが行けよ!」

「はぁ…行きますけど」

松岡と大神くんが口々に言う。


「だって、東先生が職員室に絶対にいるって決まってないし、何人かに分かれて行ったほうが効率いいし、それにここは専門の奴が行った方がいいでしょ……あ、俺もか」

「当たり前だろっ」

「いや、いやそこは海斗に残ってもらわないと」

「何でですかっ?」

「だって、海斗がいたらもしいざって時に不審者が現れたらやっつけてくれるし」

「さっすが如月!ってことで俺残るわ!」

「ふざけんな!不審者なんてそんな簡単に現れるか⁉︎」


…ふざけんなと私が言いたい。

いや、私が行くと最初に言ったけども…

何故私以外の女子が留守番なんだ。

いや、行くって言ったけども(二度目)


「あの〜…それなら私が残った方が…それなら男子だけだし、早く行動できると思うし…」

私はそう言った。

すると、


「はぁ⁉︎霧島は絶対だろ」

「霧島は来ないと」

「玲奈ちゃんはほらっ…あれだからさ!」

「玲ちゃんファイト*\(^o^)/*」


おおーい‼︎

男子‼︎!

そこは変わるところではないのか⁉︎

…まぁ、行くって言ったしね…

萌ちゃん、梨花ちゃんの為にがんばろ…




職員室にて

私と如月部長は職員室

松岡と大神くんは生徒指導室に行くことになった。

…2人とも無事に帰ってこればいいけど


「東先生いらっしゃいますか?」

部長はそう聞くと、


「はーい。居るよ」

東先生が出てくる。


「あの、お話を聞きたいんですが」

そして私達は簡単な説明をした。



「なるほどね…でも、俺は少し信じられないかな…」

ですよね…

いきなり本の呪いで倒れたかもしれないって

言われても信用出来ませんよね…


「そこは信じてくれなくてもいいです。本は今何処にあるんですか?」

部長はそう聞くと、


「ああ…本ね……返しといたよ」


…返しといたよ?

返した?

誰に?

まさか…梨花ちゃんに?


「図書館に」


「「はいー⁉︎」」

職員室に私と部長の叫び声が響いた。




「ただいまー」

「お帰りーどうだった?」

私達は部室に戻ってき、さっきの出来事を話した。


「はぁ⁉︎図書館⁉︎図書館の本なの⁉︎」

「はいー…図書館のシール貼ってたらしくて」

「ちなみに事件の翌日が返却日だったらしい」



部室が静まりかえる。

どうするんだ?

どんな本かは見た目だけは簡単に聞いてきたけど、

そもそも本が原因なのか?

そこが私が引っかかる部分だった。


「ねぇ、それにしても松岡達遅くない?玲奈あいつら何処に行ったの?」

うみが私に聞く


「ああ、せいと」

私が言おうとしたのと同時に扉が開いた。


「「ただいま……」」

やけに疲れ果てた2人の声


「おか…⁈」


よく見ると2人ともシャツをズボンにキチッと入れベルト、ネクタイをビシッと締め、

おまけにセンター分けときた格好で帰ってきた。


…やばい

笑える


「ど、どうしたの2人ともっ」

有芽はびっくりして問いかける。


「どうせだらしない格好のまま行ったから怒られたんでしょ」

うみがそう言うと


「俺、もう生徒指導室に行かない!」

「すっげえ怖かったっ‼︎」

よく見ると、2人とも半泣きである。

生徒指導室って怖い先生ばかりいるよね…

何故か…



「行かないじゃなくて、呼び出されないようにしないとね」

うみにそう言われ、2人は絶望を顔に出していた。





それから私達はミーティングをすることとなった。


「僕はとりあえず図書館に行ってその本を探してこようと思うんだ」

「でもどんな本がわからないんじゃ…」

「そこは大丈夫だと思います!私と部長が本の特徴を聞いてるんで!赤色の表紙の本で少し汚れてるんだそうです」

「……特徴それだけ⁉︎ってか図書館って市内の図書館だよね⁉︎あそこでかいよ⁉︎見つかると思う⁉︎」

「え⁉︎」


緊急事態だ。

本の特徴がわかってもありきたりすぎて

見つかるかどうか…!

すると、鶴の一声が…


「いや、受付の人に借りた本のことを聞けばいいだけでしょ」

うみ様の的確なアドバイス…!

いや、普通に考えたら出てくるか…

私達は少し焦っていたかもしれない。


「……」

「華恋先輩…どうかしました?」

「へ?…あ、ごめんね私少しボーっとしてたわ」


華恋先輩?


「華恋どうかしたか?」

「…クラスメイトの子から聞いた話を思い出したの」

「華恋先輩ってよくクラスメイトの人から噂話聞きますよね」

「ちぃちゃんは噂話とか大好きだから、いつもどこかしら話を手に入れてくるの」

先輩は苦笑しながら言う。


先輩のクラスメイトのちぃちゃんという人は

噂話が好きらしく、色んな話を手に入れている。

面白い話、恋愛話、時に


怖い話など。



「ちぃちゃんから聞いた話で『呪いの本』という今流行っている都市伝説みたいなもので、その本を読むと最低でも一ヶ月以内に……」





「死んでしまう」





翌日(結局あの後帰るのが遅くなり、図書館が閉まっていたので)


私達は図書館に向かった。

例の本を手に入れるためである。

昨日はよく眠れなかった…


噂話の呪いの本…

その本の特徴はわからないけれど

もしかしたら私達が探している本…

あれは、呪いの本で

それを読んだら……


考えるのはよそう!

梨花ちゃんは生きてるし、

それに梨花ちゃんはただの貧血とかで

呪いの本…本は関係ない!

うん…そうだよね?



そうこう考えている内に図書館に着いた。

萌ちゃん合わせて全員で来た。

図書館の中に入るとひんやりと熱で温まった体を冷やしてくれる。


生き返る〜


私達は受付に向かい、事情を説明して

受付の人が本を探しているなかのんびり座って待っていた。



「そういえば、お昼まだだっけ…この後何処かに食べにでも行きません?」

「いいねーじゃあ、如月部長のおごりで」

「海斗お前バイトしてるだろ⁉︎」


と他愛のない話をしていた。

それから少し経って、


「お待たせしました。こちらの本です。」


その本は、


赤黒い表紙で薄汚れた、


負の感情を放つかのように、


忌々しく、


私は触れたくなかった。



「これが…あの」

その場にいる全員が固まってしまい

誰も手を伸ばさない。

すると、部長は決心したかのように


「僕が読む」

と言い、本に触れた。











少し更新が遅くなりました(>_<)

これからは、週に2回は更新できるように

頑張ります!




次回、「本の内容」です。

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