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幽霊☆クラブ  作者: 葵 ことり
一章・呪いの本【霧島玲奈】
2/4

1・幽霊クラブ?




太陽が私たちを照らし、蝉の鳴き声が聞こえる夏の午前。

私たちは何故か草むしりを行っていた。


「暑いー!やってられるかっ‼︎」

と茶髪の髪にチャラチャラした派手で童顔の男子、同じ部活の部員&クラスメートの松岡蓮(まつおか れん)がそう叫び草を投げ飛ばす。


「ちょっ…松岡!草をこっちに投げるな!」

その草が長い黒髪を上の位置で二つ結びした頭にかかった私、霧島玲奈(きりしま れいな)


何故幽霊クラブが草むしりを?

そして何故私と松岡と部長しかいないんだ?

謎が深まるばかりだ。



「部長ー!なんで草むしりなんスかー?俺ら園芸部じゃないですよ」

疑問に思っていたことを松岡が言ってくれた。

「フハハ…それには深い訳が…聞きたい?」

部長はメガネをくいっと上げドヤ顔でこっちを見る。

何故にドヤ顔?

まぁ一応のっとくかと

隣にいる松岡に目配せをする。

松岡はしょうがねぇーなみたいな顔をしながら頷く。

「「わー聞きたいー」」

私たちは棒読みでそう言い、拍手をした。


「ふふ…そうだろ?何故草むしりかというと…」



☆部長の回想☆

あれは昨日のことだった。

僕は職員室に呼び出された。

用件は部活を最近行っていないということだった。

顧問はこう言った、夏休みに活動しなければ廃部ねと。

「ちょっと待て!それだけで廃部になるのか⁉︎」

「そうですよ!することないのは仕方ないし…」

「まぁまぁ聞きたまえ」


そうして僕は顧問に抗議した。

それはいくらなんでもひどすぎると…

そうしたら何やってもいいからとりあえず夏休みに部活を1回でもいいから行えと、

「…何でもって…適当だな」

「そだね…」


僕は職員室から出た後、廊下を歩いていた。

部活で何しようか

鬼ごっこ?トランプ?または水遊び?

「子供かっ‼︎…くそツッコミたくなる」

「落ち着いて…松岡」


ふと、僕の前に用務員のおじさんがいた。

僕はおじさん!と呼びかけた。

おじさんは幽霊クラブの部長くんと俺を呼んだ。

が、おじさんの顔が青い、真っ青だ!

具合が悪いのかと聞くと、

おじさんは草むしりをするのが怖いと言った。

何故かと聞くと…

草を引っこ抜くと鳴き声をあげる生き物がいてその生き物の声を聞くと死んでしまうのだということを園芸部の部員に言われたらしい。


「何それ?じゃあそれで部長引き受けたの⁉︎」

「うん」

「で?なんでおっさんが園芸部のかわりに草むしりしなきゃいけなかったんスか?」

「こんな怖い話があるんだから、大人が子供を守るべき!だからおじさん変わってwと言われたらしい」

「どこ行くの?松岡」

「園芸部の部員殴りに行ってくる…用務員のおっさんの敵!」

「ストップ!蓮くん!」

「なんで止めるんですかっ」

「大丈夫!もう事は済んでるから」

「なんだ…それならいいですけど」


ん?ちょっと待って!部長なんですか!

事は済んでるって‼︎

私はそれが気になって仕方なかった。


「あともう一つ気になっていることが」

「なんだい?」

「兄貴たちはどこですか?」

実は松岡は兄弟で部活に入っており、一つ上の松岡海斗(まつおか かいと)先輩といい、部長の白鳥如月(しらとり きさらぎ)先輩とあともう一人先輩がいて、私達の同い年は、私と松岡合わせて5人で全員で8人だ。(考えると意外と少なくないかも)


「今朝は俺より早く出て行ってたのに」

「ああ、それは」



海斗

件名・頼んだ


如月…実は言いずらいんだけど…

俺ら(俺と華恋)は暑い所にずっといると

死んじゃう病だから部室にいるわw

あと頼みます☆〜(ゝ。∂)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



うみちゃん

件名・すいません(>_<)


あたしと有芽と大神が夏期講習で

すいません!

遅れます。

草むしり手伝えなくてすみません。

でも、きっと玲奈と松岡が私達の

分まで働いてくれるはず(希望)

2人によろしくお願いします(^ν^)

如月先輩頑張ってください!

お詫びにアイス買って行きますね♥︎



「「はぁーーーーーー⁉︎」」

「でも大変だよね…海斗と華恋…暑過ぎると死んじゃう病だなんて…」

「いろいろとツッコミたい!うみ達はいいとしてっ‼︎海斗先輩ー!」

私は叫ぶ。

松岡はというと、

「殺す殺す…」

ブツブツ言いながら、草むしりをしている。

そんな松岡の様子を見て、

「どうしたの⁉︎蓮くん!」

部長はびびっていた。


ああ、部長。

貴方は騙され過ぎです!

っていうか気付いてっ‼︎

わかりやす過ぎるからっ

ていうか貴方!海斗先輩と華恋先輩と幼馴染ですよね〜!



2時間後


ようやく終わった私たちは部室に向かった。

松岡が海斗先輩と対決しているのは置いといて…


「ごめんね…玲ちゃん。私今日草むしりがあるの知らなかったの」

もう1人の先輩、伊城院華恋(いじょういん かれん)先輩。大企業のお嬢様でもある。


「知らないなら仕方ないですよって…え?」

「ん?」

「先輩…メール送りましたよね?」

「メール?」

私はメールのことを話した。


「海斗ー‼︎」

華恋先輩が海斗先輩に怒る。


「どうしてそんなメール送ったの?お陰で私知らなかったわ!3人迷惑かけたでしょ!如月!私は暑過ぎても死なないからっ」

「…華恋。お前が熱中症になったらどうする!」

「はぁ⁉︎くそっ兄貴!それだけの為に⁉︎」

松岡はキレる。


「それにっ!華恋は俺のお……」

「兄貴聞こえねぇ」

「……っ!わかったよ!アイスでも買ってやるよ‼︎」

海斗先輩は何を言おうとしたのかわからなかった。

でも、ただ一人頬が赤く染まっている人がいた。



バタンっ‼︎


扉が勢いよく開かれる。


「や〜遅れてすみません!」

長谷川うみ(はせがわ うみ)と水川有芽(みずかわ ゆうめ)大神奏多(おおがみ かなた)が現れる。

手に袋を下げて、

何故か有芽の目線が下の方にある。


「…有芽?」

「はっ…えっと、おはよ…玲ちゃん」

「どうかしたの?」

「ぁ…ごめんね!」

「何がっ⁉︎…あ、草むしりのこと?」

「あ…それもあるけど、…こっち」

有芽は大神くんが持っている袋を指さす。


よく見るとドロドロしている。


「…大神くん…これは?」

「それは、」


☆袋ドロドロなわけ〜奏多side☆


夏期講習が終わった後、俺たちはコンビニに向かってアイスを人数分買う。

太陽に照らされた熱いコンクリートの上を歩く。

熱気がすごい。

俺の前を歩く2人は紫外線対策だとかなんとか言って、日傘をもって2人であいあい傘をしている。

暑い…暑苦しい…

木陰木陰がほしい…

俺は2人の間に入った。


「ちょっ…奏多くんっ⁉︎」

「大神⁉︎」

「暑いーいれて」

「ちょ…狭いよ」

「大神邪魔!」

「ひどっ!っていうか長谷川!押すなっメガネが落ちるっ」

「もう2人とも暴れないでって…わ!」

「「有芽⁉︎」」

有芽が落ちていた石につまづいてこけそうになる。

「有芽‼︎」

俺は慌てて有芽を支えようとするが、日傘をもっている長谷川の手にもつれて3人仲良くこけた。


ドタン‼︎


「痛ー…熱っ!」

「もう痛いじゃない!しかも熱っ!焼けるわ‼︎」

「ゔう…」

「有芽大丈夫かっ⁉︎」

「!有芽平気⁉︎」

「あの…2人ともごめんねっ」

「平気だって…それより地面熱いだろ?」

俺は地面にへたり込んでいる有芽を引き上げる。

そのとき、


「きゃっ⁉︎」

「!長谷川どうした⁈」

長谷川は落とした袋を拾おうとして悲鳴を上げた。


アイスがドロドロに溶けていた。

こけたひょうしに他のカップのアイスの蓋があいてしまった。(簡単にあきすぎだろっ!)


まあ、結局は有芽が悪いっていうか

暑過ぎて溶けてしまっただけで

暑さのせいだ。


という。



「長いっ!っていうか捨てて帰ってきなよ!」

私はドロドロになった袋をゴミ箱に捨てる。


「面目ない」


それから私達は部室には扇風機しかないから暑いし、

やることもないから帰ろうということになった。



そして、帰る準備を進めているときに



コンコン


扉をノックする音が聞こえる。

部長が、


「誰かな?…はーい」

扉を開けると、


1人の女の子が立っていた。

その子は開けられたと同時に


「助けてください!」


私たちに助けを求めた。

これが、夏の日を揺るがす出来事になるとは思わなかった。






kotoriです。

拙い部分もありますが、頑張って書きました!

温かく見守って下さると嬉しいです!

今回は草むしりから始まりいつになったら話が進むんだと書いてて思いました。

次回から話が進むと思います!

玲奈達幽霊クラブのメンバーをよろしくお願いします!


次回予告、「図書館にて」です。

よろしくお願いします!



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