始まり
「ふぅー…疲れた」
1人の少女が夕暮れ時の階段を駆け下りる。
「あ、ここの廊下通らないといけないんだったね」
光が当たらない、暗い廊下を渡って奥の階段を使って降りないと下足ロッカーに着かない。
「やっぱり音楽の補習行かなかったら良かったな…」
音楽室に行くには南階段を使わないと行けない。南階段は日が当たらないため、昼でも薄暗いまた、電球がすぐに切れてしまうため、夕方になると真っ暗で怖い。
そして、この南階段には七不思議が存在する。そのためか、生徒たちは授業以外に滅多に近寄らない。
皆怖いって言って何人か帰っちゃたからな〜…
私も帰れば良かったけど、前休んでテスト受けてなかったし…
もういい!考えないっ!早く帰ろう!
ふと、目の前にある教室に光がついており、足を止める。
「あれ?電気がついてる…情報処理室…」
おかしい。ここは、授業以外立ち入り禁止なはず…まさか不良!?
ど、どうしよう。私は制服の胸につけている風紀委員のバッチを見つめて、教室に近寄る。ちょ、ちょっと覗こう。ちょっとだけ!
そう決意しそっと覗くと、そこには、
「梨花ちゃん?」
そこにはクラスメートの北田 梨花こと梨花ちゃんがそこにいた。
本?
なんで本を読むのにここの場所を?
「梨花ちゃ…」
名を呼んで扉を開けようとすると
「きゃああああ‼︎」
梨花ちゃんが悲鳴を上げたあと
そのまま地面に倒れた。
「!梨花ちゃん⁉︎」
私は慌てて扉を開けて飛び込む。
「梨花ちゃん‼︎」
何度呼んでも起きない。
そうだ!先生を呼びに行かないと!
私は慌てて廊下に飛び出て走る。
倒れている梨花ちゃんの横には
一冊の本が落ちていた。
次のお話から本編です!
よろしくお願いします(^ν^)