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俺と彼女らの7日間  作者: 瀬尾優梨
5日目 結婚候補? いいえ、戦友です
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「そんじゃ……どこ行くんだ?」

「んー? そーだねぇ……あたしのお気に入りの場所にでも連れてったげるわ」

 アマンダの鞍に何やら長い棒を積み込み、テディは言う。

「ここ数日、師匠はうちを移動させていないから、すぐ近くにいい感じの公園があるんだよ。マイセン公園っていうんだけど……知ってる……よね?」

「ああ! マイセンなら俺もよく行くよ!」

 そりゃ、ここは一応うちの領土内なんだから、主要な公園くらい把握している。マイセン公園は公園、というより競技場に近くて、広々とした運動スペースでは連日、近所の子どもたちがボール遊びしに来たり、チャンバラごっこしたりしている。

 自慢じゃないが、この公園を建てさせたのはうちの親父だ。親父、領内の子どもたちには何かと優しくて、マイセン以外にも結構、公園や運動場を建てさせたりしているんだ。この点に関しては、親父を尊敬している。


 ……ん? 今更だが、こいつ含むジジイ一行は親父の許可なくフォード公国領内に住居を構えてるんだよな? ある意味、不法居住だよな?

 だがまあ、ジジイは魔法で家を動かしているそうだし、俺たちが咎められるわけもないか……まったく、傍若無人なじいさんだこと。

「そんじゃ、行きましょっか!」

 ひらりと、アマンダの背に飛び乗るテディ。おお、小柄といえど馬は馬。すばらしい脚力とジャンプ力だな、おい。

 俺はそんな芸道できるはずないから、素直に鐙に足をかけてクロウの背に乗る。ああ、ここから見るちょっと高めの景色も……久方ぶりだな。

「道は分かってるよね? じゃ、飛ばしていくわよー!」

 手綱を取って意気揚々と宣言するテディだが……一度、アマンダが地面を蹴ったかと思うと、既にテディの姿は遥か彼方へと走り去っていた。


 って、なんだそりゃ!?

「お、おい、テディ!」

 慌てて呼ぶが、俺の声の届かないところまで、既にアマンダは駆けていた。キラキラ光るテディの金髪が小さな点となり、そしてすぐにそれも見えなくなった。

「……さては何か仕掛けてたな。くっ、俺に対する嫌がらせか……?」

 ただでさえ、早朝の特訓で惨めな敗北を喫したというのに、これ以上恥をかかせるつもりか!?

「……行くぞ、クロウ。無理はしなくていい」

 手綱を引き、愛馬に語りかける。俺は闘争心はそこそこある方だが、あんな状態のアマンダ&テディと競おうとは思わない。無茶に走らせれば、クロウが辛い思いするだけだ。

 クロウも俺の言いたいことを察したのか、ぶるる、と悲しげに一つ鳴いてぽっくりぽっくりと駆け始めた。



「ゆっくりだったねー、どうしたの?」

「おまえが速すぎるだけだろ」

「だよねー。いや、実はアマンダにちょっと特別なご飯あげてたから。効果覿面だったわね!」

「やっぱそうだったのか」


 マイセン公園に俺たちが到着すると、既にテディはアマンダから降り、石組みのベンチにどっかり腰掛けていた。アマンダは近くの芝生に放され、もしゃもしゃ公園の芝を食っている。あ、ちなみにここの芝は馬が食べてもいいってことになってるんだ。というかそれ用に、飼い葉に近い芝生を植えてるんだ。これまた、親父に感謝だな。


 今は地元の学校でも授業がある時間だから、公園には学齢期以下の小さな子どもと母親の組み合わせが多かった。子どもが遊びやすいようにと、遊具や砂場も設けているんだ。で、ちょっと年上の子どもや俺たちみたいな男はちゃんばらすることが多いんだが、子どもの遊ぶスペースと訓練場とは仕切をつけている。いざとなったら遊具スペースから訓練の様子を覗かせることもできるが、何というか……あまり教育にはよろしくないことが多いから、基本的にはあっちとこっちでは明確に区分けしている。

 で、俺たちは囲いで隔てられた訓練スペースの手前、休憩用のベンチが並ぶところで馬を休めていた。こっち側には競技場っぽいコートもあるから、運動するにはもってこいだ。

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