マジか
瞬き一つ、次に目を開けたら知らない場所にいた。
全く意味がわからない。
「おお!聖女よ!」
その声を聞いたときソコソコのラノベ読みだった私は瞬時に理解した。と、同時にブチギレた。
「マジかよ、ふざけんな」
足元には魔法陣、周囲にはローブのおっさん、その周りにキラキラしい男性陣、眼前の数段あるひな壇上にコレまたキラキラしいおっさん…
最悪だどうしてくれるんだコレ。どうしてくれようかコイツラ。
ラノベ読みが一度は夢見る異世界召喚?冗談じゃない。私は異世界なんぞ絶対行きたくないと思いながらラノベを読んでいた独女だ。そう、独女。
確かに既に両親はおらず、親戚付き合いも無いし仕事もフリーランス、年に数度遊ぶ程度の友しかおらず、恋人なんて生き物も居ない。生きてきた世界では私が1人居なくなった所で悲しむ人間はほぼ居ないのは否定しない。
だかしかし、私は私なりに私を作ってきたのだ。己一人で生計を立て、体を整え、社会人となった今でも資格試験やらの学びも怠らずに。私は私に大満足で生活していたのだ。
ソレがどうしてこうなった。
「聖女?お前ら誰だよ犯罪者」
犯罪者に敬語なんぞいらんよね?目の前のコイツラは私の大満足人生を一瞬で殺した拉致犯の犯罪者だ。
『聖女様』を召喚したと思い感涙しながら叫んでいたおっさんの涙がすっこんだ所で
「責任者だせ」
私の声だけが静かに響いた。
気が触れました。
ごめんなさい。




