別れ(Despedida) 最終戦争を戦い抜いた者たちは、 それぞれの道を選んだ。
最終戦争を戦い抜いた者たちは、
それぞれの道を選んだ。
三人の“古き存在”はNUEを選んだと言われている。
そして運命のいたずらか、彼らは再び巡り会い、
今は――
大海原に広がる《グレート・マリタイムゾーン》の
伝説の宝を目指している。
……うん、どこへ行く話か分かるよね?
はいはい、ツッコミはそこまで。あはは。
イオルとリリアは再会し、
元の身体へ戻ることを選んだ。
そしてイオルは、
ずっと師と仰ぎたかった存在――
ナイン・ソウルズに弟子入りする。
彼は闇の魔術を教え、
さらに“エーテロスフィア”を授けた。
それはレベルを上げることはない。
ただ――
無限の可能性を増幅する器だった。
「なあ、ちょっと聞いていい?
なんでイオルが勲章もらってるんだ?」
……理由?
うん、ランダムだよ。
でも、いいじゃないか。
最終決戦で、
皆が存在を重ね合わせた。
そしてイオルは、今、世界を支える側にいる。
――こうして、
新しい始まりが生まれた。
(新たな始まり)
「おい! こっちは粘土が足りねぇぞ!」
傷跡だらけだが、楽しそうに、
ガンゲリオンは空を飛びながら都市を再建していた。
「いい感じね!
……あ、ごめんコウイチ」
ミナがセメントを撒き、
コウイチは一瞬で“像”になった。
「ところでグラ、どうやって妊娠したの?」
ミナの唐突な質問。
「えっとね……
私たちの種族は、血と血を混ぜると、
その……“アレ”をしなくても増えるの」
「手を繋いだ時に、
私が何回も怪我して、
コウイチも血を流してて……えへへ」
アオイがコウイチの首を切り落としかけ、
結局床に投げ飛ばした。
「ほら、見て。
みんな来たよ」
アオイの声に、
学生たちが集まってくる。
九か月が過ぎ、
VTubers Zoneは、また“いつもの姿”を取り戻した。
……もちろん、
危険が消えたわけじゃない。
だって、ここは“現実”だからね。たぶん。
「おい、ナレーターやばくない?
作者、海底ピラミッドで飯食ってるらしいぞ」
……聞こえてるよ?
私は語り手だからね。
それから三年。
グラとコウイチの子供たちは、
もう立派な若者になっていた。
何をしていたかって?
決まってるだろ。
たくさんの冒険さ。
VTubersは、
ようやく穏やかに生きられるようになった。
少なくとも――
今は、誰も地獄を生きてはいない。
宇宙は、いつだって予測不能だけどね。
そして――
涙を浮かべながら、
作者と私は、ここで別れを告げる。
最後に、
グラが子供たちを紹介しよう。
「こんにちは、グラです。
この子たちが、私の“ミニシャーク”たち」
「長男、清生・イチカガワ
次女、リリアナ・ガウル
三女、サメコ・サバ」
そうして――
その夜。
三人はこっそり司令部へ向かった。
「ロード・イオル、キャプテン。
僕たち、来ました」
セイコの声。
彼らは、
新たなヒーローチームを結成していた。
「よし。
じゃあ行くぞ」
「マハタンを救う。
あそこは……
リセットされても、まだ地獄だからな」
イオルは仲間たちを見渡す。
「リリア、俺の小さな岩。
ステイン、前衛。
陰と陽、主力戦闘員。
――そして、お前たち三人だ」
だが、その冒険は――
また別の物語。
作者からのお知らせ
『VTubers Zone Archivo Heroes』
――この物語の続編。
この宇宙の“最後”を描くための、
新たな物語。
VTubers Zoneを、
最初から見届けてくれたすべての人へ。
ありがとう。
この世界から、
みんなへ――
「A」
さようなら。
でも、それは“永遠の別れ”じゃない。
――また、いつか。
FIN.




