00-0:人物紹介(第2章まで)
《 2章で新たに登場した人物 》
【 ガブリエル 】(熾天使)
薄紫色の軽くうねる長髪、中肉中背、身長192㎝。
神の御前にいる四大天使の一人。『神のことばを伝える天使』といわれ、熾天使ミカエルの次席『神の左に座す者』と評される。人間界の統治の任を担う。天使軍の軍師。
ウリエルを使いミカエルの行動を陰で常に監視している。天界の安寧のために何かを企んでいるようなのだが……。
【 サリエル 】(大天使)
薄墨色の肩までの髪、藍色の眼、身長163㎝。
下位三隊の所属にも関わらず、神の前に出る事を許された十二人の御前天使の一人。ミカエル同様に死者を冥界に導く任を担う。医術にも深く精通しているため、癒しの天使ラファエルの右腕として彼女の任務を支えていた。直属の上官はラファエルとなる。
ルシフェルが謀反を起こした『あの時』、サリエルの特殊能力である『邪視』により敵味方の判別をして数多くの同胞を守った。だが、邪視の能力を公にすることをサリエルが拒んだため、敵となった同胞を大鎌で数多く切った功績で特別視されているのだと、天界の誰しもが勘違いし『死を司る天使』と揶揄されている。
独特の間の取りかたで話すのが特徴。だが、会話の相手がラファエルになると普通に話せる。
*『冥界』
→螺旋の階段を主軸とし、そこから枝分かれした空間がいくつも広がる闇の世界。ヒトは死後、生まれ変わるためにこの螺旋の階段の頂上を目指す。管理者は熾天使ミカエル。
*『邪視』
→見つめた者に厄災をもたらす、といわれているが、実際は不正や邪悪なものを見分ける能力。サリエルの邪視は、そこからさらに能力を昇華させ、目的のものを探し出せる能力を備えている。
【 ラファエル 】(熾天使)
銀髪、胸の辺りまでの長髪、碧眼、ルシフェルとよく似ている容姿。身長154㎝。
神の御前にいる四大天使の一人。『神の癒し』と評され、天界の中で最も強い癒しの力を持っている。その癒しの力は、心や肉体だけでなく、大地など自然界をも癒すといわれている。サリエルの直属の上官。
【 ケルビム 】(智天使)
人・獅子・牛・鷲の顔をした四体の智天使を全員『ケルビム』と呼ぶ。身長200cmを超える。
彼らはそれぞれ独立した体を有しているが、一つの個体として繋がっており、記憶や感情ばかりでなく視覚・嗅覚・聴覚など、すべての感覚をも四体で共有している。
人の顔を持つケルビムが常に神の守護に当たり、獅子・牛・鷲の半人半獣のケルビムたちが、上層の大地全体を三方向から守護している。
ケルビムの守護対象は『神』であり、『天界』そのものである。そのため、悪魔はもちろん、たとえ同胞の天使であっても、神や天界に仇なす者は、容赦なくケルビムの攻撃対象となる。
【 メタトロン 】(熾天使)
金色、長髪、身長195㎝。顔の上半分を陶器の仮面で覆っているため素顔は見えない。
『神の代理人』『契約の天使』と呼ばれ、神の代弁者として常に神のそばにいる。
その昔、サンダルフォンという名で、サタンと同時期に神の手により事実上初めて創られた天使。そして、この天界で初めて核を失い、後に復活した天使でもある。復活後、メタトロンと名を改める。
天界のすべてを知り尽くしているが、神の住まう最上層の神殿か上層の大神殿からは一歩も出ることなく、ほとんど表の世界には介入しない。
【 カマエル 】(能天使)
灰赤色短髪、筋骨隆々、185㎝
『神を見る者』という意味の名をもち、七大天使の一人。天空の外科医と呼ばれることもある。能天使だけで構成されるウリエル直属の軍の指揮官。
【 ザドギエル 】(主天使)
ルシフェルが謀反を起こした『あの時』の下層の指揮官。
反乱軍が下層の砦二カ所を襲撃した際、残存する砦と連絡塔を死守するために絶対魔法障壁を発動し、己の核の力を使い切るまで維持し続けたため滅びる。
当時の中層指揮官、座天使ザフキエルの弟。
*『絶対魔法障壁』
→天界の各層を繋ぐ連絡塔を守る砦を使って構築する障壁。この障壁が発動すると外側からは、悪魔はもとより天使でさえも物理的侵入が不可能となり、砦の内側でもすべての魔力が無力化される。
【 ザフキエル 】(座天使)
ルシフェルが謀反を起こした『あの時』の中層の指揮官。当時の座天使の長。
中層の淵にある高台の視察に行った際、闇の炎のランプを持ったベルゼブブと遭遇。いきなり襲いかかってきたベルゼブブに応戦するが、その刃に倒れる。
当時の下層指揮官、主天使ザドギエルの兄。
【 ケエル 】(主天使)
ラジエルの妹。ルシフェルが謀反を起こした『あの時』中層の高台に、侍従としてザフキエル・ラジエルに同行していた。ベルゼブブとの応戦で、その刃に倒れる。
【 グレイ・エヴァット 】(ヒト)
茶褐色の短髪、身長178cm。ハルの父親。
ハルが五歳の時に流行り病で亡くなる。家具職人。
幼い頃に両親を戦争で亡くす。その後、知人の家具職人に引き取られ、その家具職人の元で修業をしていた。ハルの母親であるイリーナとは家具職人の見習いの時に出会う。
《 作中に名前だけ出てきた人物 》
【 イリーナ・エヴァット 】(ヒト)
ハルの母親。ハルの出産時に死亡。本名はラナ・カーディフ。
カーディフ家は王家の一族。ラナは、フェリシアと彼女の実兄であるシリルとの間にできた禁断の子。外部に漏れることを恐れたカーディフ家により、ラナはフェリシアと共に敷地内の離れに軟禁される。
【 フェリシア・カーディフ 】(ヒト)
イリーナ(ラナ)の母親。ハルの祖母。
十七歳のときに、実兄であるシリルとの間にラナを儲けたため、その後十二年に渡り敷地内の離れに軟禁される。長年の拘禁生活により、精神に異常をきたす。現実と幻想の区別がつかず、最後は、娘ラナの首に手をかけていたが、ラナの命を奪うことなく亡くなる。死因は不明。
【 シリル・カーディフ 】(ヒト)
イリーナ(ラナ)の父親。ハルの祖父。
実妹であるフェリシアとの間にラナを儲ける。だが、カーディフ家唯一の家督を継ぐ者であるため、シリル達の実父レイモンドにその間を引き裂かれる。以降の詳細は不明。
【 レイモンド・カーディフ 】(ヒト)
フェリシア、シリルの父親。ハルの曾祖父。
カーディフ家の家長。フェリシアとシリルの間に子供ができたと知り、フェリシアを敷地内の離れへと軟禁した。以降の詳細は不明。
*なお、天使や悪魔の位や役割等は諸説あります。当作品に出てくる人物に関しては、物語に合わせてアレンジを加えていますことをご承知おきください。




