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――いったい何処に行くんだ?
たどり着いたのは、廊下の一番奥にある扉だった。
この私でも入ったことがない部屋だ。
Rが電子ロックを解除して、扉を開けた。
中には三つのベッドがあり、そこには三体の生物が寝かされていた。
一体は人間の子供ぐらいの大きさで、残り二体はそれよりも一回り小さかった。
基本的には人型であるが、頭と目が異様に大きくて、大きな目は真っ黒だった。
全身が蛇の鱗のようなもので覆われており、胴体は肥大した頭よりも細かった。
そして手足も異常に細い。
肌の色は灰色で、頭髪はなかった。
――宇宙人?
その生物は、前に聞かされたことがあるグレイと呼ばれる宇宙人に似ていた。
肌を覆う鱗を除けば。
私は言った。
「宇宙人ですか?」
「そうだ」
わたしがまじまじと見ていると、Rが私の肩をぽんと叩いた。
「見てみろ。体のあちこちに損傷があるだろう」
言われて見れば、肌が灰色なのでわかりにくいが、三体共に全身にそれなりのダメージを受けているように見えた。
「こいつら、どこから持ってきたんですか?」




