しりとりと妖精
は?
思考が停止する。
ミャース?
召喚?
なんじゃそりゃ。
「あの………えっと……。大丈夫?」
雛菊がぽかんとしてるオレに声をかける。
しかし、今のオレにはそんな声が届くはずもなく…。
ミャース?召喚?ミャース?魔法?魔物?
召喚?ミャース?地球?日本語ver?召喚?
B.M.?無事を祈る?魔物?魔法?召喚?
ミャース、ミャース、ミャース、ミャース?
召喚、召喚、召喚、召喚、召喚、召喚、召喚?
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる......。
ミャース、ミャース、ミャース、ミャース
ミャース、スイカ、カメラ、ラッパ、パイナップル
ルーレット、トランペット、トマト、トランポリン...はダメだ。
トランプ、プリン...もダメだ...。
プ...プ...プレゼント、ト...ト...ト...
...ってなんでオレはしりとりをしてるんだ!
トランポリン!はい、終了!
自分に自分でつっこみを入れ、しりとりは強制的に終了した。
「虎、あるよ。」
雛菊が言う。
いつの間にか、口に出ていたらしい。
「あの、えっと、これは…。」
今度はオレが赤面する番だった。
しかし、彼女は特に気にせず、
「ねぇ。私たちが使える魔術、何だと思う?」
「……魔術?」
なんか、雛菊の目がキラキラしているような…。
「魔法の事。
魔術、全種類使えるわけじゃないんだって。
……こっちに着いたらくれるって書いてあるんだけどなー。」
「ねぇ。起きてよ!もう、着いちゃってるよ?ねぇ、起きてよぉー。」
小さな女の子のような声が聞こえた。
例のでっかすぎる木の方からだ。
その木に話しかけているのは、ファンタジーに出てくる、そのままの妖精だった。
サイズは手のひらサイズといったところか。
「ねぇ。起きてよぉ~もぅ。……起きろっていってんだろ!この、居眠りじじい!」
彼女はなかなか起きない大木にキレたらしく、口調が変わった。
「てめぇ、そんなに寝てたいのか?なら私が永久に寝かしたろか?
てめーを切り倒せば、てめーはずっと寝れるぞ?永眠できるぞ?」
かわいい顔して、恐ろしいことを言う。
「いいかげん起きろ!じじい!」
そういって、彼女は下に落ちていた石を拾い、大木に投げつけた。
大木は、器用に体……いや、幹をくねらせ、石をよけた。
石は大木の後ろにある木へぶつかり、そのままその木はベキベキと音を立てて折れた。
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