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ひだまりの国  作者: 白波
第1章 始まり
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第2話 どうやら異世界に来ていたようです



 さて、私が流氷の上に飛ばされてから早1週間。

 いい加減お風呂に入りたい今日この頃ですが、この1週間でいろいろと理解できました。

 長々と語ると大変時間がかかるうえ、ひたすら流されているだけで盛り上がりもないので日記形式でまとめてみた。

 ここで登場するのが、私が、ひだまり公園の前を通った時に持っていた近所の文房具屋で買った新品のノート(105円)と、いつも持ち歩いているボールペン。これを使って日記を書きました。


 〇月〇日 漂流1日目 天気:晴れ

 目が覚めたら海を流れる流氷の上にいた。

 偶然乗り合わせた(?)男の人(ヴァーテルと言う名前らしいので、以下ヴァーテルと書きます)に話を聞いてみるとここが私の知っている世界でない可能性が出てきた。

 そんなことは陸地につけば分かるであろう…

 勇者様が言うには生存率は神のみぞ知るらしいのだが…

 これから先どうなるのであろうか…


 カニ鍋が食べたくなってきた。




 〇月△日 漂流2日目 天気:吹雪

 寒い! とにかく寒い!

 ヴァーテルが言うにはこれぐらい普通らしい…

 昨日のように晴れているのが奇跡だという…

 ダメだ…意識が…


 こたつでテレビを見ながらみかんを食べたい…




 〇月◇日 漂流3日目 天気:猛吹雪

 昨日よりも激しい吹雪だ。

 ヴァーテルに聞いたらこれぐらいよくあるらしい…

 なんだか感覚がマヒしてきた気がする。

 私は生きて陸地にたどり着けるのでしょうか…


 キムチ鍋が食べたい…




 〇月▽日 漂流4日目 天気:花?

 よくわからない…

 なぜか起きたら雪ではなく花が降ってきた…

 ヴァーテルが言うには降ってきたのが食い物じゃなくてなくて残念だと言う事です…

 深く考えてはいけないのでしょうか?


 かき氷が食べたい…




 〇月口日 漂流5日目 天気:吹雪

 ヴァーテルに聞いたところこの世界ではたくさんの系統の魔法があるようで大きく分けると古来からある自然由来の魔法と最近になって新たに作られた魔法ががあるそうで、ヴァーテルは古来魔法の水魔術というものらしいです…

 色々と意気になることがありましたが、ヴァーテルがそれ以上語ることはありませんでした…


 から揚げが食べたい…




 〇月◎日 漂流6日目 天気:吹雪

 そろそろ記号がなくなってきた…ヴァーテルに相談したら2つ組み合わせたら? と言う返答があったので明日からそうすることに決めた。


 おでんが食べたい。




 〇月〇△日 漂流7日目 天気:猛吹雪

 おでんが食べたい。




 この1週間を振り返っていた私は今、希望の光に包まれていたのです!

 

 とでも今日の日記に書きたいところなのだがあいにく陸地らしきものは見えないので今日もごろんと流氷の上にに寝転がる。


 おでんが…


「いい加減にしろ!」


 私の頭に衝撃が走る。


「痛いわよ!」

「どんなけおでんが食べたいんだ! 必ず食べ物のこと書いてあるだろうが!」

「いいじゃないの…実際食べたいし…。」


 私は、頭をさすりながら反論するが、ヴァーテルは、引き下がる気配を見せない。


「まぁいい…この流氷だが、俺の魔法を使って持たせているとはいえ数日と持たない…まぁ割れたらその時はその時だ…覚悟しておけ…。」


 そう言ってヴァーテルは寝ころんだ。


 はぁ…おでんが…


「だからいい加減にしろ!」

「って言うか何で今から書こうとしている日記の内容がわかってるの?」

「お前のオーラを見ればわかる!」


 意味が分かりません…


 そんなことよりおでんが…


「何度言わせるんだ!」


 私は思い切りヴァーテルにけられて流氷が割れるより先に海に落ちました…


 氷漬けになった私が引き上げられるのはここから30分後の事です…


 あぁ…おでんが食べたい…






 ただ一つ…今の私にわかる事といえばいわゆる平行世界(パラレルワールド)と呼ばれるものに迷い込んでしまったと言う事だけでしょうか?


 なんだかよくわかりませんが、魔法が存在する世界で私は生きていけるのでしょうか?


 魔王を倒そうてきな展開にならないことを願います…






 魔王なんてものはいないようですが…



 読んでいただきありがとうございます。


 これからもよろしくお願いします。

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