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第24話:『悪夢』

ぴちゃん…ぴちゃん…


何かが滴り落ちる音がする…

落ちた所からは波紋が広がっていくが周りが暗く広がっている事しか分からない…

そして…次に襲ったのは鼻につく異臭…

息をするだけでむせかえる…

そして…胸に何かがこみあげてきた…

「うぐ…」

と声を出し…吐いた…

口の中に胃液が残り気持悪かった…

今度は俺の足に何かが当たる感触があった…

冷たくて何だか少し柔らかい…

そして顔を近づけた時にそれが何かしった…

俺の足元にあったのは死体…そして周りの水は全て…血…

なによりこの死体は…


「ウワァぁァアァぁァぁ!」


ガバッと起き上がり目の前にガチャと銃を構える。

「ッチ…また、この夢かよ…」

紅舞が暴走をした後…

あいつは意識を失った…

それから3日もたったいまでも目を覚まさない…

そして俺はこの3日間さっきの夢を見ていた…

俺は手に銃を持っている事に気付き…

「もう…出さねぇつもりだったのに…」

と唇を噛んだ。

この銃はある人に憧れて買った銃…

これを知った時が同時に紅舞を知った時でもある…

「汐紫…どうかしたの?」

と静がドア越しに聞いてきた…

「なんでもねぇ」

と返事をすると静は…

「なら、下に降りて来て…

ちょっと話があるの…」

と言って足音が遠ざかった…

俺は上を脱いで寝ていたので上を着てから足早に下に降りた。

途中で部屋の前に飯が置かれた所があった…

ここは紅舞の部屋で恵が飯も食わずに紅舞が起きるのを待っているのだ。

とりあえず静が下にと言っていたので俺は応接間に行った。

最初は何事もなく座っているように見えたがよく見ると目の下にクマが出来ていた。

「寝てねぇのか?」

「寝てもいい夢を見ないの…

今朝のあなたと同じよ…

もう…眠るのが怖いの…」

それからしばらく…沈黙の時間が続いた…

「それより依頼があったわ。

どうやら他の人がもう契約までしてるみたい…」

「つまり…俺達に実行をするように仕事が回ってきたわけか…」

と言うと静はこくりと頷いた。

少しタイミングが良すぎると思ったが仕事なら仕方がないので行くことにした…

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