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第十六話:『依頼』

―同時刻―八重―

私はただ平穏に生きたかった…

ただ…ただ、それだけなのに…

「なに?このゴミ?」

と私の弁当を持ち上げて逆さまにする。

ボトボトと弁当の中身が私の頭に落ちる。

完全に落ちると女は私の弁当を放り投げて笑った。

「あはは!見てよ、やっぱりゴミにはゴミがお似合いね〜」

と言うと左右にいる女の友達は一緒に笑う…

こんなのは、いつもある。

だけどこの日はひどかった…

突然、ハサミを持ち出し近づいてきた。

最初は何をされるかわからなかった…

私は目隠しをされ手と足を女の友達に捕まれた。

そして、女の笑い声が聞こえた次の瞬間…

ジョキ…

と切る音がした。

私はその時、初めて何をされているか知った。

私の髪をハサミで切っているのだ。

私はイヤァと叫びながら暴れたが女は笑いながら切り続けた。

誰かが先生を呼んでくれたが来た時には遅く私の髪は席の周りにバラバラと散っていた…

しかし、女は逃げた後だった…

私は早退させてもらい家でただ泣いた…

泣き疲れ、憎しみが増してきた。

その時に机に目をやると夕日に赤く染まった契約書があった。

私は決心をし親指を噛んだ。

少し痛かったが次第に親指に血が広がり私は契約書に親指を押し付けた。

すると契約書は突然、丸くなり消えた。私はなんだかあっけに取られたが明日になれば分かるかと思い部屋を出た…


―紅舞―

俺が平穏な生活に少し憧れ始めた時に依頼はやってきた…

俺が恵と家に帰っている時…

ピリリリ…ピリリリ…

と突然、携帯が鳴り響いた。

俺はポケットから携帯を取り出しディスプレイを見ると

【冥界相談所】と書いてあった…

その瞬間、俺には平穏が訪れる事はないと何だか教えられた気がした…

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