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プロローグ

僕の名前は新島美咲、

え、女の子みたいな名前だって?

ちゃんとした女の子だよ。(怒)

これでも結構、美少女だ。

自分で云うのもどうかと思うけど。

でもまあ小学生の頃はモデルをやっていたし、今でも事務所から「またモデルやろうよ、美咲ちゃんなら上目指せるって」とか言われてるんだから美少女だと思って良いんじゃないかな。(性格は男みたいだとよく言われるけど)

ところで、僕には秘密がある。

実は僕、エスパーなのだ。

念動力、瞬間移動、透視、テレパシーの四つの能力を持っているし特訓すれば他の能力を身につける事も可能だ。

・・・・まあそんなに凄く無いけど。

念動力は物を三センチ位動かせる程度だし、

瞬間移動は歩幅一歩の距離しか移動出来ない。

透視は薄い物しか透視出来ないし、

テレパシーに至っては相手の考えがちょっと解る程度。

ぶっちゃけてその辺の手品の方が凄いと思う。

さて、自己紹介はここまでにして、少し僕の昔話を聞いてほしい。

僕は十二歳の頃誘拐された事がある。

モデルの仕事が終わって家に帰る途中に数人の男達に拉致されたんだ。

今考えると営利目的か変質者だと思うんだけど、その時は悪の組織が僕の能力を狙って来たんだと本気で思っていた。

縛られて 目隠しをされていたけど、僕は透視を使い周りを確認した。

暗くてよく見えなかったけど、男が4人いるのが見えた。

でもそれだけで他に何もする事ができない。

僕の能力ではそれが精一杯、このピンチを脱出出来る様な能力は持っていない

僕は泣いていた。

これから自分がどうなるのかわからず怖かった。

だけどその時、一人の少年がやって来た。

「なんだお前は何でここにいる?」

僕を誘拐した男達は誰もこの少年を知らないようだ。

「おまえら、悪人だろ。この子がさらわれる所ちゃんと見たんだからな!」

男達は慌てて周囲を見渡した

「他に誰もいないようだな」

「驚かしやがって」

「こんなガキ一人位簡単に取り押さえられるだろ」

男達は少年に手を伸ばす。

その瞬間男達は宙に浮いた。いや、吹き飛ばされた。

僕の行る場所からは確認できないけど男達はその少年にパンチを当てられたようだ

「なんだ今何があった?」

「こいつ何をした」

「観念しろ。お前らじゃオレに勝てない」

少年の目は男達をじっと見ている

「・・・なあ、俺達車でここに来たよな」

「それがどうした」

「あの子、拉致って何十キロか走ってここに来たよな」

「だから、それがどうした?!」

「ならあのガキ、何処で俺達を見たんだ?」

男達は顔を青ざめながらお互いを見わたす。

「オイ、どうした?あきらめてその子を放す気になったか」

少年は余裕の表情で話かける

「うおぉぉ!!」

男達のうち一人が少年に向かって手に持っていた何かを投げつける

がその瞬間

「大丈夫、すぐ助けるから」

彼は僕の前にいた

まさに一瞬

それは僕がまばたきをしたのと同時だった

「な、何であそこにいる?」

「今そこにいただろ?!」

「今もここにいるぜ」

また一瞬で元の場所に移動している

「な、な、なん何だお前は?」

「正義の味方だ!」

少年がそう喋った瞬間、男達は後方へ吹き飛ばされた。

先ほどより強力パンチを食らったのだ。

男達は立ち上がる事ができない


信じられない事だが僕には一つ解る事があった

彼もエスパーだ。

それも僕よりずっと強い力を持ったエスパー

彼の能力は多分、瞬間移動。

それに怪力、でないとこの状況が説明できない。

一瞬で移動して大の大人を何メートルも吹き飛ばすなんて、そうでもなきゃ無理だ。

少年は僕に近づいて腰を落とし、僕を抱きかかえる。

僕はパパ以外の男の人に初めてお姫様抱っこして貰った。

彼の顔を見ようとすると急に視界が真っ暗になった

能力の持続がきれたのだ。

「ちょっと苦しくなるかもしれないけど我慢して」

少年がそう言った時僕には意味が解らなかったがすぐに解った

身体が浮いた様な感覚になり、急に身体が重くなる

「うっ」

吐き気がしたが何とか我慢した。

もしかして瞬間移動したのか?

「もう大丈夫。」

少年は僕の目隠しを取ると背中の縄を解き始めた。

僕は少年に尋ねる

「君は誰?名前は?」

僕を縛っていた縄がスッと解ける。

僕が後ろを振り返ると、そこは僕が誘拐された場所だった。

そこに人影はない

助けてくれた少年の人影すら

でも僕は最後にテレパシーを使って少年の心を読んだ。

「じんのきょうへい」

それが少年の名前らしい。

それから僕は二度とじんのきょうへいに会う事はなかった。

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