出産
赤狐のお産が始まり1時間が経過しようとしていた
すでにほぼ全ての小狐が出て来ており、残すところあと1匹程となっていた
真嶋「それにしても、重吾のやつ遅いな」
木月「それはそうでしょう、子供にこんな場所に潜らせる事自体私は反対です」
そう言いながら木月が現れた
木月は産後に必要であろう毛布やお湯を沸かすための道具を大量に持ち込んでおり、その後ろにも数人荷物を持って着いて来ていた
真嶋「木月さん⁉︎どうしてここに?」
木月「霧島くんの部隊に配属になったからですが?」
真嶋「聞いてないんですが?」
木月「言ってませんもの」
真嶋「そうですか…今は現状をお話ししておきます。」
そう言うと真嶋は木月へ『敵の情報』『赤狐の出産状況』等を話していく
真嶋「何か現状で必要な情報はありますか?」
木月「いえ、十分です。真嶋くんは引き続き警戒を、着いて来て頂いた隊員の皆さんはお湯を沸かし、その後真嶋くんと警戒に当たってください。」
そう言うと一斉に隊員たちは動き始める
木月「それにしても大きな狐ですね。従魔契約していなければ私がしたい程に…」
真嶋「そうですね、俺には合わないかもしれないですが」
そう言いながら静かに笑い合う
木月「もうそろそろ最後の子が出て来ますね。準備してください。」
真嶋「はい、総員戦闘準備!赤狐と戦闘をしない約束はしているが何があるか分からない、警戒は怠るな!」
隊員一同「はい!」
少しして最後の1匹が生まれた
木月「…戦闘体制解除」
隊員「え?しかし…」
木月「大丈夫ですよ、もう心配ありません。」
真嶋「優しい音だ、もう戦う気は無いようだしみんな先に上に行って重吾を呼んできてくれ」
隊員「わかりました。くれぐれも油断なきように」
そう言い残し木月と真嶋を置いて部隊は下水道から引き上げる。
木月「しかし…何故あなたはこのような事態に直ぐに連絡をしないのですか?違和感が有ればまず連絡する様にと…教えたはずですよね?」
真嶋「うっ…おっしゃる通りです」
木月「貴方の力が聞いていたものであれば数分も有れば違和感を覚えたはずです」
真嶋「はい、おっしゃる通り違和感を覚えました…」
木月「それも長瀬君にはギリギリまで言わなかったそうですね?」
真嶋「はい、自分が把握していれば大丈夫だと判断してしまいました」
木月「報告、連絡、相談を必ずする、一番初めに教えましたよね?」
真嶋「申し訳ありませんでした!」
木月「そろそろ長瀬君も戻ってくる頃でしょうし、帰ったら報告書と別に反省文を3枚分書いて私に持って来なさい」
真嶋「うっ、教育モードの木月さんマジで怖いわぁ」
木月「返事は?」
真嶋「はい!300枚書いていきます!」
木月「それは読むのが大変なのでやめて下さい。長瀬君、お帰りなさい」
重吾「えっと、この状況は…」
木月「いえ、少しお話をしていただけですよ」
目の前で見事な土下座をしている真嶋と持って来た木箱に座っている木月はさながらSM嬢と客の様であった…
木月「そろそろ立って下さい。」
真嶋「はい…」
重吾「微笑ましい光景の横でおぞましい光景を繰り広げないでくださいね」
そう言って重吾は赤狐の親子に目を向けた
そこには生まれたばかりの子狐にしっかりと愛情を注ぐ母狐と、必死にミルクを飲む子狐たちがいた
重吾「この子達は皆んな実験に使われるんですか…?」
真嶋「そんな事はさせない!母親にしっかりと面倒を見ると約束したんだ!絶対に実験動物にはさせない!」
木月「相変わらず声が大きいですね。しかし真嶋君がそこまで言うので有れば私も協力しましょう。」
重吾「良かった。こんなにも微笑ましい姿を見たらそんな事はしたくないし、させたく無いです」
そんな会話を聞いて安心したのが、ミルクを飲み終え寝た子狐を見つめた後母狐は立ち上がった
真嶋「行くんだな?次は敵同士だ、子供達と戦うことになるかもしれないが必ずお前も解放してやる。」
木月「まずはその方法を探らないとですけどね」
真嶋「水を差さないで下さい…」
そんなやり取りをみて安心したのか赤狐は子供達を残して下水道から去っていった。
重吾「お母さん狐、最後笑った様に見えましたね」
木月「そうですね。こんなのでも約束をしてくれた事が嬉しかったのでしょう。」
真嶋「こんなのって言い方はないでしょう…」
木月「さて、お二人とも子狐たちを連れて基地へ帰りますよ」
重吾「え、はい!」
真嶋「こんなのって…」
そうして下水道での任務は終わりを告げた
真嶋「ちなみにスライムは帰り道に7匹捕らえて帰ったぞ!」
時間が開きましたが何とか頑張っております!
リアルが少し落ち着くのでこれから週2程のペースで皆様にお送りできる様にがんばります!




