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僕と君の出会いと別れ  作者: 雪谷
特別番外編・竹取の3匹の子豚『前編』
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特別番外編・竹取の3匹の子豚《改編》36

 俺は臭い匂いの大きなゴミを埋めた後に…


※きりと視点※

 俺はゴミを埋めた後に再びジョギングに戻って、暫くは出番まで森を走っていた。


「エッホクマ、エッホクマ……なんか飽きたクマ」


 エッホと走りながら言うのに飽きたので、俺は別の言葉を言うことにした。


 それは、


「おーい出番はよークマ、作者ー出番はよークマ、クマの出番を増やすクマ…」


 森をジョギングをしながら願懸けをしていた。


 暫くして…


「ム、クマ!?」


 周りに霧が広がって来て、俺は包まれた。


 それは……甘く見るといけないクマ


 右手の人差し指だけを立てて、指を左右に振った。


 俺は力を溜め込んで、


「クマ拳法秘伝…霧無効化視野」


 霧が透視して視野を確保しながら、霧の中をゆっくりと歩き出した。


 小高い丘から俺は下を見ると、


「何をしてるクマ?」


 ぐるぐると同じ所を何度も大回りに茂みを進んでる人間がいた。


「少し様子を見るクマ…」

「それが、いいクマ…」

 

 少し様子を見ることにした。


 理由はあった…


 ・

 ・

 ・


 数日前に大国で冒険者で活動中に同じ様に霧が出て、森の中に子供が取り残されて居ると捜索隊の軍の人に言われて、俺も無償で捜索に協力して、霧無効化視野を使って森を捜索したら泣いてる子供の声が聞こえた。


 子供は俺の姿を見て、


「お願い食べないかで…うわわんーー!!」

「えクマ!?」


 大泣きされて俺はショックを受けた。


 結局…泣き声を聞いて、他の捜索者が来てくれて、子供は助かったが、俺の気分は憂鬱だった。


 その次の日に、4人大国軍人は逮捕状を持って、子供の証言で『大きな熊に襲わそれそうになった!』と言われたが、俺は無実で無罪だと言い切って逮捕状を否定した。


 この大国では逮捕状だけでは、俺を捕まえる事が出来ない。


 理由は証拠と逮捕状を2つセットで、軍はその者を逮捕が出来る。


 周りの他の冒険者からも俺を庇うものと、


「待てー!」

「彼は我々と同じ冒険者だ!」

「心優しい彼がそんな事をするはずない!」


 その一方で以前に冒険者ギルドで、問題を起こした連中に俺は説教したガラの悪い冒険者達は、


「お!」

「遂に誰かを襲ったのか♪」

「よ、悪人の殺人熊♪」

「見た目が極悪人♪」


 今の俺の様子を見てニヤニヤして、軍の人達はヒソヒソしてややこしくした。


 後で……殺す!


 心の中で思った。


 ソレを聞いた軍の人達は、


「やはり…審議を確かめなくては?」

「これ以上に犯罪が増える前に…その熊を連れてくぞ!」

「誤解クマ!」


 慌てて俺は叫ぶと、


「いいえ」

「今回の件はその熊さんは、無罪ですよ。連れてく必要は有りません。」


 優しい笑みで眼鏡の黒いコートを着た青年の軍の人が入って、後ろには有能そうな2人部下を連れていた。


 ん?

 あれ?


 俺は、この人物とどっかで会ったことがある気がしたが、すぐには思い出せずに考え込んだ。


 うーん…………誰だっけ?


 苛立ち隠せずに俺を捕まえに来た軍の人達は、


「何だ、お前は誰だ!」

「お前は何様だ!」


 青年の後ろに居た軍の人が苛立ってたが、青年チラリと見ては軽く手を上げて、後ろに居た軍の人は冷静になった。


「これは軍の少尉たるゲレツ・デ・ドエス伯爵が調べた記録も、ここにあるだぞ!」


 青年の顔の前に記録書をみせた。


「えっと…森の近くで遊んで居たら、大きな熊に誘拐されて、森で襲われそうになった…ですか。」

「なるほど…記録があるですか。」

「そうだ!」

「俺達は真実の為に行動をしてるだぞ!」

「これ以上は軍務の妨害で、貴様を訴えるぞ!」


 難しい顔で青年は顎に右手を当てて考え込むと、俺を捕まえに来た軍の人達は強い口調でいい切った。


 それを聞いて俺を庇って居た冒険者達はクルリと俺を見て、


「そ、そうなのか?」

「違うわよね?」


 疑いの眼差しと顔になって心変わりした様子だった。


「だ・か・ら・捏・造・クマ!」


 これには激怒して言うと、


「そ、そうか…」

「そうだよな。」

「大国の英雄を信じたぞ…」

「大国の冒険者の顔が、そんな事をするはずねよな!」


 あっさりと信じてくれたが、俺の内心は複雑だった。


 不思議な顔で青年は、


「おかしいですね?」

「何がおかしんだよ!」

「言ってみろよる」


 いちいち軍の人達も怒った顔でいた。


「その子の証言は…森に入ったのは軍の人達に連れてかれた筈で、そちらのクマさんは探すのに協力してくだって、急に出てその子が驚いた筈ですよ。」


 その言葉を聞いて、俺を捕まえに来た軍に視線が集まった。


「なっ!?」

「それは、三下のテメーの憶測だろ!」


 否定するように言われて、青年は少しだけ困った顔になった。


「なら、ここに証言してもらいましょう。」

「ここで、証言だと?」

「お願いします。ここに連れてきてください。」


 入りの近くに止まっていた場所の方に居た数人の軍の人達はおり、馬車のドアが開いて1人のよそ行きのドレスを着た少女が降りてきた。


「あ、クマ!」

「あの時の子供だクマ!」


 あの森の中にいた子供だった。


 冒険者達は声を出して、


「なに!?」

「どっか貴族様だったのか!」

「ヤバい……これは可愛いな…」

「可愛いな…」


 ガラの悪い冒険者はニヤニヤして、


「きりとの奴が襲うのも分かるな♪」

「可愛いもんな♪」

「後でお前等は、しばく…クマ!」

「ひええええ!?」


 怒りの目線を俺は向けると、慌てて逃げるように冒険者ギルドを出ていた。


「!?」


 これには俺を捕まえ来た軍人は驚いた。


 冒険者ギルドに入ると、青年は優しく微笑みでしゃがんで子供の視線に合わせた。


「どの人に捕まって、君がどうして、驚いたのかな?」

「そこの軍人さんが、グレンさんと別れた後にわたしを森に誘拐して置き去りしたんて、突然現れたあの熊に驚いただけで、あの時は助けてくれた方を困らせて、ごめんなさい。助けにてくれて本当にありがとうございました。」


 ちゃんと謝ってくれてお礼を言われて、俺は恥ずかしい顔になった。


 この証言でギルド内で視線も変わった。


「だ、そうですが…」

「テメー!」


 落ち着いた口調で青年は言うと、切れた様子で俺を捕まえに来た軍の人がつかもうとして、後ろで控えていた。


「もう、よせ!」


 イノシシの顔の逞しいガタイの軍人が、素早くその手を掴んだ。


「…………」


 同時に周り青年が連れてきた軍の人達はピリピリしていた。


「それ以上のソラ閣下の侮辱は、大将の俺が許さん!」

「ソラ…………ソラ閣下だと!?」

「まさか…元帥閣下!?」


 名前を聞いた途端に真っ青な顔になった。


「!?」


 冒険者達も驚愕だった。


「あの大国の軍のトップが…総参謀長の後を引き継いだ元帥だ!?」

「初めて……見たぜ!」

「その青年が…」


 ようやく、俺は思い出せた。


 あ…あの時クマ!?


 以前に番外編の時に夜の人力車のタクシーの時に乗せた客だと…


 軍の1人が入って来て、


「閣下」

「どうしました?」

「先程、ゲレツ・デ・ドエス伯爵は逮捕完了したと報告が有りました。」

「そうですか。ご苦労様です。」


 その報告を聞いて青年は少しだけホッとした。


「あとは、その関係やゲレツ・デ・ドエス伯爵の屋敷を捜査してください! あとくれぐれもそのご家族の方は丁重に扱ってください!」

「その家族に暴力を振るう者には厳罰を徹底してください。」

「はい」


 伝えて敬礼をして出ていた。


 先程と雰囲気が変わりに冷たい目で青年は、


「君達のした事は、帝国の外交官殿の知り合いの子を誘拐した事は、大国と帝国の両方の国家を揺るがす事態だっただよ。」

「え!」


 それを聞いて、俺を捕まえ来た軍の人達は冷や汗が止まらず座り込んだ。


「大国の安全条約違反に基づいて、この場で元帥たる僕の指示で、君達を逮捕するよ。」


 鋭い冷たい目で青年は見下ろして、


「後日に軍事裁判を受けてもらうよ。」

「最悪は君達の証言の内容しだいで、死刑は免れないよ。」

「あああ…」

「どうか……慈悲を……」

「元帥閣下…………お願い……助け……」


 言われてない言われて、俺を捕まえに来た軍の人達は泣き崩れた。


「直ぐに連れてください。」

「はい」


 静かに言われて、数人の軍人達は来て連れて行かれて、この世の終わり顔をしていた。


「今回の件の捜索活動の協力を感謝します。」

「こちらの軍と国家の顛末の冒険者の方々に、迷惑をかけた事を軍のトップより謝罪をします。」


 深々と元帥は冒険者ギルドで頭を下げて、これには冒険者達は何も言えなった。


 なんと口を開いても…


「いや、俺等は……そんな……」

「軍のトップが…」

「きりとの旦那もお咎め無しだしな…」

「なあ?」

「そ、そですね……」


 いつもよりも冒険者達はやりずらそうだった。


「では、次の任務がありますので、僕達はここで失礼します。」

「引き上げますよ。」

「了解」


 敬礼をして青年はすると、声を揃えて軍の人達の後に続いて、少女と同じ馬車に乗った。


 この出来事をきっかけで冒険者の中には、ソラ元帥を尊敬する者も居た。


 その後は大国では冒険者と軍の衝突は無かった。


 ・

 ・

 ・


 そんなやり取りを思い出していた。


 だが俺は冒険者だ困って居たら助けるのは当たり前なので、下で迷ってる人間を放置が出来ず、何度もぐるぐると迷ってるのに堪えずに丘を降りた。


 迷ってる奴が悪いクマ!


※※※ 


※班長視点※


※現在・迷子中※


 あの空を飛んでた羨ましいスクーターに乗ってたアヴォから、湖の近くのお店で店長に勧められて購入した。


 そのお店を目指す中の途中で、山道を登ってると狸達にあっさりと抜かれて、更に俺は突然に現れた霧の中を進んでいた。


「クソー!」

「これじゃ、何も見えないぞ…」


 茂みをかき分けて辺りを見渡しても、濃い霧に包まれて戻る事も出来ず、俺には進むしか無かった。


「ガオオオオオーーーーー」


 大きな獣の叫び声が聞こえて、


「なっ!?」


 身体をビクつかせて足を止めて辺りを見渡した。


 そして…俺の方に大きなモノが歩いて来る足音が聞こえて来た。


 一旦はしゃがんで、


 隠るれるか…!?


 怖さで声も出さずにしていたら、


「…………」


 突然、俺の茂みをかき分けて、


「!!」


 姿ははっきりと見えないが大きい奴に見つかって、恐怖のあまり俺は走って逃げ出した。


「うわああああああああああーーーーーー!」


 叫び声を上げて逃げ出した。


 その影は一目散に俺を追い掛けた。


 振り返るとしっかりとそれは付いてきていた。


 もう少しダメだ!?


 そのまま走り続けて、


 ドボーン


 大きな水音を柱を立てて川に俺はそのまま流されて、熊も飛び込んで来た。


 チラリと見たら信じられない事にバタフライをして熊は追い掛けて来た。


 まさか!?

 俺を食うきか……!?


 川の流れに沿って、俺は死に物狂いで必死に泳いだ。


 ドンドンと川を下って行った。


 続く

 いつも読んでくださりありがとうございます。


 また読んでくださりますと幸いです。


 ブクマ&評価をくださると幸いです。


 次回は4月29日.30日の2時00分頃…

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 いつも時間を読んでくださりありがとうございます。  また読んでくださりますと幸いです。  ブクマ&評価をしてくださりますと幸いです。
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