表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕と君の出会いと別れ  作者: 雪谷
第8章・王国を救う為に行動
319/434

30. ちょっと…待って下さいな!?《前編》

 全てが終わり僕は最後にやることは…


※ヒカリ視点※

 皆が帰った後に僕は聖女さんが近寄って、


「色々と()()()()()()()()()()()()、ありがとうございます。」

「大したことはして無いよ。こちらにもこの方が都合が良かったからね。」


 聖女さんにお礼を言われたが、僕はただ友達ルクスくんが居る世界で世界を終わらせたく無い為に、盤面を使って()()()()()()()()()()()()()()だけで、少しでも長く友達ルクスくんの世界を残したかっただけで、ただの自己満足だから大したことはして無い筈だ。


 そう…これは僕には無いモノだからね…


 考えるのを止めて、


「それよりも悪いけど、()()()()()()()()()()()()()から、帰る前に貴女とチイナさんと話がしたいので教会の食堂に先に行ってもらえるかな。」

「ええ、分かりましたわ♪」


 僕は聖女さんにお願いして、微笑んだ顔で聖女さん達は教会の中に入って行くのを確認した。


 ラプラスさんの方に行かないとね。


 全ては僕の()()の為にね。


 ゲートを出して中に入った。


 ()()を返す為にね。


※※※


※聖女視点※


※教会の廊下※


 本当にわたくしすら、今回の件は予想外だった。


 王国にとって帝国と協力関係の女神教の完全撤退は、正直にヒカルさんの取引は凄いプラスだった。


 理由は王国にとっては、女神教は中立的でも帝国と協力している以上は()()()()をしており、あり得ない事だが国王は市民に煽り、いずれ帝国が入手した情報は大国に知られる筈だと……そう伝えられて、市民の中からテロに参加する者が出たり、国を動かす力があっても国王よりは発言力が無く、わたくしとチイナさんがやっても無理だった。


 教会の中に入ると階段の近くに居たチイナさんだけが駆け寄って来た。


「聖女様」

「チイナさん、ヒカルさんが食堂で話があるそうです。」

「畏まりましたわ。」


 返事をするとチイナさんは階段の近くの取り巻きさん達の方に向かって、チイナさんはポケットから懐中時計を見た。


「ここでの()()は想定よりも早いですが完了です。」

「間もなく迎えの馬車が来ます。彼が最後に聖女様とわたくしに話があるそうですので、申し訳ないですが、貴女達はわたくしと聖女様の荷物も一緒に纏めておきなさい!」

「はい」


 返事をして取り巻きさん達は速やかに階段を上がっていた。


 直ぐにチイナさんはわたくしの所に来て、食堂に向かいながらチイナさんは、


「聖女様、此度のお役目お疲れ様です。」

「これだけ早く事を成し遂げたのは、わたくし達の成果では無く、全て調律師たるヒカルさんの成果ですわ。」

「はい」

「当初の予定よりも数カ月でしたが、彼のおかげでたった3日で決着がついたのは、正直にわたくしすら想定外で驚きでしたわ。」


 確信をついてわたくしは伝えるとチイナさんは返事をして冷静な口調で話した。


 わたくしはヒカルさんの事をどう思ってるのか気になって、


「彼の事をどう見ますか?」

「…………ですが……」

「構いませんわ。」

「チイナさんから見て、わたくしは率直的な意見を聞きたいですわ。」


 困惑した顔でチイナさんは困った様子だったが、わたくしは許可を出してチイナさんからの見た様子を知りたかった。


 深呼吸してチイナさんは、


「では、彼にはわたくしの持てる方法で、違法的でもどんな手を使っても彼をこの国に永遠に止めておきたいほどですわ。」

「王国のわたくしの側近であり、チイナさんのから、そんな言葉が出るとは…」


 ここまでのヒカルさんを評価しているとは、わたくしも少しだけ予想外だった。


わたくしは彼をこの国に留められるなら、魔蝶楽街まちょうらくがいで多少は強引になりますが、既成事実をワザと作らせますわね。」

「…………」


 これには無言になった。


 魔蝶楽街は夜の街で、その街に来た男を誘惑する女と薬と色香で惑わして、どんな男も虜にする幻惑の都市とも言われており、現国王が作ったモノだった。


 再度、わたくしは確認する為に尋ねた。


「そこまでしなくてはなりませんか?」

「ええ、彼は他の国渡すなら、この国の者にする為の当然な処置ですわ。」

「その後に既成事実があれば、聖女様とわたくしが婚姻もしやすくなりますわね。」

「昔から英雄は色を好みますから…」

「そうですわね。」


 これには疑いの余地が無いほどにチイナさんの言ってる事は理解が出来た。


 そこまでヒカルさんが有能な存在が認められた。


「ハッキリと言いますが、彼は恐ろしいほどに有能です。仮におそらく彼が国王ならば、僅か1年ほどで大国や帝国を奪う事も可能でしょう。」

「確かに……ヒカルさんなら、短期間でやれるのは…あり得ますわね。」


 この話しに考え込んで、直ぐにわたくしもあり得ない可能は無かった。


 今回の目的はあくまで、


「ですが……」

「今回はわたくしとチイナさんの顔見せの挨拶だけですわ。」

「ええ、わかっております。」


 そう、この場では最初から婚姻を求める気は無く、あくまでもその気があると言う印象を付けるだけにわたくし達はとどめた。


 本来なら強引にヒカルさんを3年だけ監禁したいが、今はヒカルさんは何らかの制約で過去に来てるので、長く居座り過ぎてヒカルさんが消えたら、今回の女神教との取引すら無駄になりかねない事態であり、わたくし達もそれは望ましく無い結果だった。


 因みに何故、ヒカルさんを3年監禁したいかは……帝国と大国と違って王国の成人は年齢が12歳で親の跡継ぎをする事は、王国の法律的には認められていた。


 この理由は現国王が13歳の時に流行病で亡くなった元国王だった父の跡継ぐ為に年齢制限を下げて、国王になって自分が早く女を抱きたい理由もあり作った法律だった。


 この時に国王によって、同時に王国内で行なわれたのは子作り政策でがあり、現国王は大国を敵対しており、いずれ王国が勝つ為に兵を増やす為の政策を作った。


 ただ他の国と違って年齢制限を引き下げ子作り政策は結果的に王国民は急激な人口が増えてしまい、元々一部の土地が砂漠化する地域もあり、王国民が増えた事で、現在も食糧難を解決もしないまま放置した。


 過去にこの問題に正統派の王国の第一王子のベクトル殿下は直ぐに成人の年齢制限を直す事と食糧をどうにか国民を救う為の対策を国王や大臣に申告したが、国王や大臣達はソレを無視して方を全く方針を変えなかった。


 それはさておき、次にヒカルさんが来るのは、


「次に彼が王国に来るのは、7年後が本命でありわたくしとチイナさんは…」

「ええ、こちらも色々と仕込みを進めておきます♪」

「ええ、期待しますわ♪」


 怪しげ会話をしながら、わたくし達は食堂に入った。


 続く

 いつも読んでくださりありがとうございます。


 また読んでくださりますと幸いです。


 ブクマ&評価★★★★★をくださると幸いです。


 次回は12月17日2時00分投稿予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 いつも時間を読んでくださりありがとうございます。  また読んでくださりますと幸いです。  ブクマ&評価をしてくださりますと幸いです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ