8.制服
部屋で学校の制服を着てみて……
※ヒカリ視点※
5日後に小学校の制服が届いた。
まるで未来予知の如くに早かった。
一応、直ぐに着替えることにした。
勿論、男女別に別の部屋だけどね。
僕の制服は白をベースにした、白いブレザー、赤色ネクタイ、白いズボンを着て鏡を見て、
「おお……」
ネクタイが白だったら結婚式かと思わせる感じであった。しかし、マザーさんは寸法取りしてないのにサイズは見事にピッタリだった。
服がピッタリ……
複雑な顔で考えると色々と怖くなったが、全部偶然だと思う事にした。
ノックが聞こえて、
「入っても大丈夫だよ。」
「失礼します。」
ドアを開けるとガブリエルさんとマザーさんと初めて見る2人の少女が居た。
微笑んだ顔でマザーさんはニコニコして、
「あら♪ 似合うわね♪」
「まあ♪ とっても似合ってますわ♪」
「ふん、ヒカリなら似合うのは当然!」
すごく微笑んだ顔で少女の1人は、背中まで伸ばした緋色の髪、胸が林檎ぐらいあり、スタイルも良くて、お嬢様の風格でとっても落ち着いた感じで服装は、白いブレザー、赤色のスクールリボン、白いスカートと白い靴下をはいて、もう1人は茶髪のショートカット、キツめの目をして、真面目なクラス委員長のイメージでスタイルも良いが、胸は普通で同じ制服で着て、威張った顔で腕を組んで自慢気にした。
不思議な顔で僕は、
「マザーさん2人は?」
「2人とも紹介しないな♪」
微笑んだ少女達を見た。
「私は元クロノスの世界の世界の管理者の端末の久坂未羽ですわ♪ ヒカリ様どうぞ宜しくお願いしますますわ♪」
「私は向こうの世界でヒカリがルクスだった時にサポートした、向こう世界の管理者の端末の五十嵐涼香よ! ヒカリ…これから宜しく……」
緋色の髪の少女がスカートを両手で摘み微笑んだ顔でお辞儀をして、もう1人は照れくさそうな顔で後半は真っ赤な顔になった。
正直これは予想外だったが顔に出さずに、
「うん、宜しくね。」
僕はニッコリした。
「他の方々にも挨拶をしませんといけませんわね♪」
「そうね。」
「案内します。」
久坂さんと五十嵐さんは言うとガブリエルさんに案内した。
「さて、貴女も挨拶したら?」
「?」
マザーさんも廊下に出て声をかけてからガブリエルさん達について行った。
え?
他に居るの?
思い当たらないけど……
正直にこれ以上は誰と思った不思議な顔になった。
ゆっくりと歩く音が聞こえて、
「!?」
こちらに歩いて来た人物を見て僕は驚いた。
瑠璃色の髪の豪華な装飾の貴族ぽい少女は先程の制服を着て、綺麗な顔で以前のようにキツイ目つきでは無くて恥ずかしそうな顔の少女は、以前にクロノスの領域であった使徒のNo.Ⅱ:ティリ・エル・ヴェリテさんだった。
ドアを閉めてティリさんは懐中時計を使って時を止めて、
「ヒカリ様の婚約者になるためにこの地に来ましたので、末永く宜しくお願いします。」
「………」
一生懸命な笑顔で言われたが、どうしてこうなったかわからずに僕は言葉を失った。
「…えっと、どうしてかな?」
一応、事情を訊くことにした。
直ぐにティリさんは両手で僕の手を掴んで、
「以前に私はヒカリ様に完全に敗北しました。ミストお姉様にお願いしてこの地に来たのです。」
「えっと……」
真剣な顔で言ってるがすごく気まずい僕は同時に嫌な予感がした。
「あんな無様な敗北をしただけでは無く、他の方に嫁ぐ事はできません! ですから私に敗北を教えたヒカリ様の子を宿すば私の本望だと感じておりますので、改めて宜しくお願いします!」
「えーー!?」
とんでもない事をサラリと話して僕は驚愕した。
子を宿す!?
まさか……ここで!?
色々と冷や汗かき僕は逃げ出した気分だった。
[へえ♪]
[コレは中々に面白い展開だね♪ 僕の王子様♪]
腕輪のタナトスさんはニヤニヤと思っていた。
「ご安心を今のヒカリ様はやることがありますので、成人になれば終わりますよね?」
「うん、今のところは…」
肉食動物の視線で上から目線でティリさんは訊いて僕は頷いた。
[王子様…正直に話したらだめだよ♪]
[相手が本気になっちゃうよ♪]
複雑な思いでタナトスさんはクスクスと笑っていた。
「そうですか♪」
「成人になる間にヒカリ様を私にメロメロに惚れさせてあげますわ♪」
僕のセリフを聞いたティリさんはニッコリして宣言した。
手を放すとゲートを出して、
「私はクロノスの領域に帰りますわ。任務のクロノス伯父様に引き継ぎがありますので、来週からこちらに住まわせていただきますね♪」
「旦那様♡」
「!?」
今日一番に旦那様は驚いて名残りおしそうにティリさんはゲートに入った。
それと入れ違いに別の場所からゲートが現れて、以前にクロノスさんの依頼の時に案内役ヲしてくれた。今日は桜の着物を着た九姫さんが現れた。
微笑んだ顔で九姫さんは、
「学校に行くんやろ♪」
「え?」
「ウチはこれでも情報通なんやわー♪」
不思議な顔で僕はなるとニコニコして話した。
「ボウヤにお祝いの品にコレなー♪」
「ありがとうございます。」
着物の袖口から出した小箱のプレゼントを僕は九姫さんから受け取ってお礼を返した。
「ボウヤが受け取らんからたら、お姉さんの体でプレゼントをしようか♪」
「か、体で!?」
ニヤニヤと九姫さんは言うとプレゼントを落としそうに動揺して驚いた。
その僕の様子に九姫さんは口元を緩ませて、
「あははは♪」
「ボウヤには早いし、お茶目な冗談やわ♪」
「ほなね♪」
手を振ってゲートを通って九姫さんは帰った。
止まってた時間も戻り僕は今日は色々とあったなと思いつつもプレゼントを机の上に置いて部屋を出た。
続く
いつも時間を作って読んでくださりありがとうございます。
また読んでくださりますと幸いです。
ブクマ&評価をしてくださりますと幸いです。
次回の投稿12月18日2時00分




