14.へ、変態だ!
僕には気になった事があって…
※ルクス視点※
このまま彼が居なかった世界線が気になって僕は、
「因みに本来の世界は?」
「君は本来はイザベラに人格の回収されて、永遠に天死を生み出す苗床の奴隷さんになってた。」
「天死の苗床になると毒に侵されて、知性がどんどん下がって目の前の天死と交わる事しか見えなくなり、その一生を天死の苗床で終る人生だよ。」
「怖っー!?」
訊いて何だけど、彼の話はめちゃくちゃ怖かった。
苗床なんて…恐ろしい………!?
まさかイザベラがそんなことを色々と…ほんとこわ!?
君のイレギュラーに真面目に感謝します。
この彼とイレギュラーの出会い僕は感謝した。
「その後は君から出た僕がちゃんと永遠に制裁でイザベラを天死の毒抜き奴隷して、君を助けて王国に旅に向かった。これが本来世界線だよ。」
「今回はイザベラには僕が天死をこの世界に出される前に、この世界から退場したからね。」
「ご退場…………」
怖いだけど……なんでアザゼルと物知りラプラスさんはあんな顔でいるのか?
その説明に僕は真っ青になったが、
[まあ、恩人様は根は優しいので、この世界からご退場=別の世界に逃がしたってことでしょうね。]
[まあ、こっちのルクスは甘さが有るので、優しいから殺すことはしない……結果的に推測は別の世界に追放]
アザゼルとラプラスは微笑んだ顔をしてたの理由が分からなかった。
「まあ、イザベラの目的はどっかの帝国の研究者ガルンと同じ人工的に聖魔を作ろうとしたが、それは理論的に不可能だよ。」
「え?」
不思議な顔に僕はなった。
「簡単に言うと聖魔の原理は闇と光のマナでは無いから……どんなにやっても生き残るには、運が良くても魔物、魔族になるだけだよ。」
「大半は自我が崩壊して廃人になるんだよ。」
「廃人!?」
彼は恐ろしい説明にして目が点になるくらいに驚いた。
「まあ、光からマナ入れたら結果は変わったかもしれないけどね。光のマナは人の表側の強化で、闇のマナは人の闇の強化と思ってくれれば良いよ。」
「つまり、人の裏側に精神が食われて廃人になる。他の天魔の伝承は天使と悪魔の子が天魔になると言われてるが………それも不可能」
「そうなの!?」
「天魔というのは世界の創世に関わる象徴あり、よほどの因果で選ばれた者でないと無理かな。」
「この世界の天魔は1人だけで産まれることは無いよ。」
「………じゃ、あの研究は?」
「残念ながら全て無駄だよ。」
「しいて言うなら、あの研究者ガルンもイザベラのとある組織に駒として利用された。空想の存在しない聖魔を生むためにね。」
この話を聞かされて僕は訊いたら、その真実を彼は冷静な顔で答えて気分が悪くなった。
「因みに君の村の人が最初の注射で無事だったのは、闇のマナの闇を企業秘密で抜き取って、そのことも知らずに注射を知らずに研究者が、ただの食事と同じ量のマナを入れただけだよ。」
「まあ、薄くなっただけだからよほどの精神的に自我が保てなかったら魔物になるけどね。」
更に話して僕はリィーンに過去に聞いた話を思い出して、
「じゃ、リィーンの話したことは……!?」
「君を安心させるための半分は嘘と半分は本当かな。じゃなかったら、君も人間では無くなった可能性もあったからね。」
「彼女なり君を安心させたかった。」
「でも、嘘だからと言って全てが…彼女は嘘つきだと思うなら、筋違いだよ。」
「うん」
彼は言うと僕は安心した。
「アザゼルさん」
「はい」
真剣な顔で彼は呼ぶと一瞬で現れて彼から2冊のメモ帳を渡した。
「僕の特別な未来演算の術式を組み込んだ特別なメモ帳です。」
「彼に当日にみせてほしい。1つは彼にもう1つはアザゼルさんが持ってほしい。」
「何故、私ですか?」
「貴方が信頼してるからですよ。それに彼に渡すと肝心な日に見ないと思うからね。」
「恩人ルクス様の信頼にされると光栄です。」
深々と頭を下げて2冊のメモ帳を受け取った。
「僕は過去に戻ってこの町に戻って、赤目の進行を止めないとね。」
「僕も行った方が……」
直ぐに態度をかえて
「君は来ても…邪魔だからね。」
「!?」
衝撃的な事を言われてショックだった。
「それに君は知らないけど、この世界では……」
「?」
は?
何を言ってるの……君は…
僕は理解が出来なかった。
再度、僕は訊くことにして、
「どうして?」
「クロノスさんの領域は過ごしたからだよ。そこで過ごして、この世界は1ヶ月ほど経ってるだよ。」
「そんなに!?」
信じられないことを聞かされて僕は彼を見て、
「僕はこの場で確かに亡くなるけど、問題は無いよ。」
「なんで……」
意外と冷静な彼と違い僕は泣きそうだった。
苦笑いして彼は、
「はあ……」
「まあ、どうせ……………………」
「………」
この説明にポカンと僕はして座り込んだ。
『はて? それは誰だろうね?』
『貴方の言葉は……今回は理解不能』
とぼけた念話でタナトスさんと少しだけ驚いた顔でラプラスさんは目をそらした。
「簡単に言うと、適材適所だよ。」
「今回は魔王としての僕の最後の役目だよ。」
「魔王!?」
彼が魔王だったのは僕も初耳だった。
魔王はこの世に災悪を振りまく存在で、この世から消さなくてならないからこそ、彼は選んだことだと僕は理解していた。
薄く笑って彼の足元に魔法陣を展開させて、
「僕にとっても最後のサプライズ的なお節介があったけど、初めての友達の君に会えて良かった。」
「僕も君に酷いことを言って……ごめん。」
「良いよ。気にしてないよ。」
やっと僕は謝って、彼は優しく微笑んだ顔でいた。
涙を流して僕は[さよなら]は言わないから、
「また、会おう。」
「そうだね。」
微笑んだ顔で彼も頷いて消えた。
※※※
※拠点※
その後に僕とアザゼルは拠点に戻ると、聖剣は竜に戻ってガーベラさんに用が有るらしく別れて、僕の部屋から奇妙な声がした。
「あれ? ドアが開いてる?」
僕の部屋のドアが開いており、こっそりと僕とアザゼルがドアの隙間から覗いた。
「これは、いいですね♪」
「ルクス様のパンツ♡」
頭に包帯を巻いたリィーンがタンスから僕のパンツに這いずりして微笑んだ顔でニヤニヤしていた。
この場で僕が言うなら、
へ、変態だ!
両手で口を押さえて声に出さずに僕はドン引きした。
チラとアザゼルを見たら、部屋の中に入って行った。
続く
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