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飛行艇を愛でていたら、砂漠の踊り子さんに愛でられることになったのです。熱砂の潜砂艦物語  作者: トウフキヌゴシ
第一章、イザナミ

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18/70

第十七話、デート

 今日は、領都”シルン”で市場が開かれる日だ。


 イオリとファラクは、朝から一緒に街に来ていた。

 ファラクは、砂漠の民が着る、ゆったりとした長そで長ズボンを着ている。

 淡い茶色の服に所々、白色で刺繍が入っている。

 少し民族衣装っぽい服装が、よく似合っていた。


「良く似合ってるよ」

 イオリが少し顔を赤らめて言った。


「ありがと」

 ファラクも顔を赤らめてこたえた。


 街は、通りに出店が一杯出て、お祭り騒ぎである。

 飛行艦”ミナヅキ”が村々を回り、村人の参加者を集めて来ているのだ。


「名物だよ」

 イオリが、大きなエビの串焼きを二つ買ってきた。

 醤油の香ばしい香りが美味しそうである。

 ”シラフル湖”で取れるエビだ。


「美味しいっ」

 二人は、歩きながら食べた。


「イオリ、これって……デートだよね?」

 並んで歩きながら、ファラクが聞いた。


「……そのつもりだよ」


「よろしいっ」

 ファラクが満面の笑みを浮かべる。 

 イオリの手を取った。

 二人は手を繋いで通りを歩いていく。


「ふふ、きれいねえ」

 ガラス細工のアクセサリーの出店だ。

 ヘタリナ王国のアキンドの街”オウザク”から、来ているみたいだ。

 貴金属に比べて値段は手ごろ。


「買ってあげるよ」

「どれがいい?」


「ふふふ、そうねえ」

「じゃあこれとこれでおそろいにしましょう」

 ガラスで出来たトンボ玉のブレスレットを二つ買った。

 ファラクは腕に着けて、うれしそうにくるりと回る。

 イオリは、幸せそうにフワリと笑った。


野菜を売っている出店の前を通った。

「オヤッ、二人はデートかいっ」

「可愛い(じゃないかっ」

 店のおばちゃんが声をかけてくる。

「いいねえ」

 バシバシとイオリの背中を叩いて来た。

「これはサービスだよっ」


「ありがとう」

 リンゴを二つくれた。  

 しばらくした後、おばちゃんが、シルン侯爵夫人の背中をバシバシ叩いているのを見た。

 侯爵家は、家族全員で来ていたみたいだ。


「豪快だねっ」


「うん」

 二人は顔を見合わせて笑い合った。


 昼食は、”シラフル湖”でとれた魚介類や、村でとれた野菜を使ったブイヤベースのような煮込み料理を食べた。

 これも、シルン領の名物料理である。


「美味しいわねえ」


「ああ、でも5年前までは、この街すら無かったんだよ」

 シルン領は急激に発展している最中だ。

 その後、デザートにみたらし団子を食べたりしながら、夕方まで過ごした。

 二人は、空母”キサラギ”まで帰って来た。

 『キサラギ』のクルーは、”キサラギ”内の居室で生活している。


「今日は一日、楽しかったわ」

「誘ってくれてありがとう」

 『キサラギ』の外部通路に二人は立っている。

 夕日で赤く染まった、”シラフル湖”の湖面こめんが一望できた。


「自分も楽しかったよ」

 外部通路の手すりの上で手を重ねる。

 二人の手首には、お揃いのブレスレットがつけられていた。



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