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神の怒り

「えっ?誰?」


見るからに豪華な服を着ている人は私たちに頭を下げた。



「…………何、言ってるんだ?」

「……ねぇ、あれってどこの言葉?」



私は全世界のありとあらゆる言語を習得しているため何と言っているか分かるのだが、私以外のクラスメイトは当たり前だが誰ひとり理解できていなかった。


そんな私たちに気付いたのか、その人は魔力と言葉を同時に放った。



「失礼した。これで私の言っていることが分かるかな?」

「あっ、ええと、はい。あなたは………」



返事をしたのは、尾崎勇人。常にクラスの中心にいる人物だ。

豪華な服を着た人はどうやら、耳のあたりに言葉を訳する魔法も使っているようだった。



「私はこのバルト王国の国王ヘルメス・バルト。そしてここはレザリーという世界だ。あなた方には勇者として魔王を倒していただくために召喚させていただいた」


「お、王様?勇者、魔王?じゃあここは地球じゃない………?」

「誰かを殺すなんて………」

「そもそも私たち関係ないし…………」

「そうだ!俺たちを巻き込むな!」



騒ぎ出した私たちを警戒して騎士らしい人たちが私たちを囲んだ。



『それ以上近寄るな!不敬だぞ!』



そう言って、私たちに剣を向けてきた。

だが、当然魔力を使っていないので私以外の皆は何と言っているか分からない。

分かるのはただ、いきなり剣をむけられたということだけだ。

そうなれば当然争いに馴染みがない日本人は恐怖することしかできない。



「い、いやあぁぁああああ!!!」



恐怖に耐えかねた子が悲鳴を上げた。



『やめんか!我々は関係のない彼らに頼む立場なのだぞ!』

『はっ!失礼しました!』



それと同時に私たちに向けられていた剣が下された。

 どうやら国王はいい人そうだ。

   


「うっ……ひっく………もう、帰りたいよぉ……」

「大丈夫?!さやちん?!」



「済まない。魔王のこともあってピリピリしているんだ」



「っ……だからって……!」




「美緒ちゃん……私たちどうなるの………?」


いつの間にか隣にいた優奈が震える手で私の手をにぎった。

できるだけ安心させるように笑顔をつくった。



「………大丈夫だよ。」



「いざとなったら、私がどうにかするから」と優奈には聞こえない声でつぶやいた。


と、その時国王の隣に大きな魔法陣が現れた。そこから出てきたのは金髪碧眼の真っ白な服を着た男だった。



「え?今何もないところから…………」

「いや、そんなことより……」



皆は魔法陣から出てきた男にくぎ付けになっていた。

理由はもちろんその見た目にあった。

もちろん顔もかなりの美形なのだが、背中には4つの白い翼が生えていた。


『なんだ。騒がしい』

『エルカナン様!』



どうやら、男と国王は顔見知りのようであった。


そして、雪村美緒もとい、セレスティリアは一人この男の登場に納得していた。


普通、ただの人間がこんな大規模な召喚を行えるわけがない。できたとしても何十年もかけて数人召喚できればまだいい方だ。つまり今回私達を召喚した人物は人間ではない。もちろんエルフや獣人それ以外でもない。こんな大規模な召喚が行えるのは神の領域に属するものだけなのだ。そして、今現れたこの男はおそらく私たちを召喚した神なのだろう。そう考えれば国王に様付で呼ばれているのにも納得がいく。


だがやはり、私の正体には気づいていないようだ。

『ふむ。そこにいるのが我の魔法で召喚されたものたちなのだな?』

『はい!その通りでございます!』



そのとき、また尾崎勇人が声を上げた。

誰も声が上げられない中で前に出るのは、勇気がある。



「あの………その人は…………?」

「我か?我はこの世界の神エルカナン。そなたらを召喚したものだ」

「か、神?それに召喚したって………」

「ん?だから、我がそなたらを異世界から召喚したといっておろう?」

「な、なんで………」

「魔王を倒すためにだ。そこのヘルメスに聞かなかったのか?」



どうやらこのエルカナンとかいう神は私たちを魔王を倒すための道具としか思っていないようだ。皆の気持ちを考えずにただ自分の目的のために私たちを使おうとしている(・・・・・・・・)



「……そんな、僕たちは関係ないのに………」

「もとの……元の世界に戻してください!」



そんな身勝手な理由に声を上げたのは委員長の佐々木花だった。


「たかが人間の小娘ごときが我の命令に逆らうというのか?」


「っ!そんなの知りません!神だろうとなんだろうと、いきなり関係のない私たちに魔王を倒せとかいう人には、したがいたくありません!」


「そうだ!委員長の言うとおりだ!」 

「俺たちをここに連れてきたんなら、戻すことだってできるんだろ!」

「そうよ!佐々木さんの言う通りよ!」

「こんなのが神様のすることなの?!」


「………黙れ………」



………これは、少し……いや、大分まずいかもしれない………



「人として最低よ!」

「あんたみたいな、人に敬意を払ってお願いすることもできないような人に俺たちは従わない!」


「黙れと言っている!!!!!」



その言葉と同時に神だけに存在する神力がエルカナンから発せられた。


この世界の神なんとかナン?をクズに書くのが少し楽し……いや、心苦しいです………

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