No.Ex 補足資料:人質金ピカ幼女NPC団子三兄弟事件 ❸
・超高価チョコドーナツ(正式名称:カロリーアトミックボムジュエリーチョコドーナツ)の手に入れ方
そのドーナツは同じ体積の金でドーナツを作るより高いドーナツだった。
仄かに青い光を放つ凡そドーナツと形容していいのかよくわからん代物だった。そもそも販売員が何故か防護服みたいな物を着てる時点でおかしかった。
一応超富裕層向けの商品なのだろうが、絶対にUMA側の要素も関わってる謎ドーナツ。
その値段は193万4000$。時代背景に合わせた日本レートに直せば大体当時の価格で2億1274万円。
ドーナツとは…………?
190万$もあればGrweではかなりの強武器が買える。
たった一つのドーナツを手に入れるだけでこれだけの金を使えるわけがない。
だったらどうする?
奪えばいいのだ、それでこそマフィアじゃないか。
警察の動きを撹乱する部隊の一部は本気でドーナツ屋を襲撃しチョコドーナツの強奪を実行。
超富裕層向けのショッピングモールは当然防衛設備もガチガチなのでたかがドーナツ一個強引に手にするだけでも割と面倒なのだがそこはランカーを複数動員しゴリ押しでクリアする。
案の定防衛服を着た連中がUMA系武器をぶっ放してきたが予想の範疇なのでカウンターがうまく刺さったことも功を奏した。
そうしてドーナツを早い時点で確保して運び屋担当にドーナツを託す。そうしてランカー達はそのままショッピングモールで暴れ続けて警察を引きつける大役を成した。
補足:果たしてドーナツはマリーゴールドには……?
実行者は当然ラノ姉。
当時SOFIA未実装といえど人間のように受け答えするAIなんて既に存在していたので、マリーゴールドもロールプレイがある程度通用する存在と言えた。
SPが散り散りになり、常に側に仕えていた老執事もオラ!催眠!に負けてどこかへ綺麗なフォームの全力ダッシュで消えた。
ポツンと1人。心細いマリーゴールドは…………
Super high spirits!!
全くそんなことはなし!超上機嫌!
お目付け役が居なくなりどこかへニコニコで走り出そうとしていたマリーゴールドを慌てて止める事態に(方角的に超富裕層向けショッピングモールなのでドーナツ強奪を起因としたランカー達の大暴れを野次馬にしようとしていたのではないかと思われた)。
なんとか口八丁手八丁でマリーゴールドの関心を引くラノ姉。ここで遂にドーナツをチラつかせる。
反応は…………?
Mega-pleasure! Best communication!
反応は抜群!バッチリ釣られた!
興味津々!ヨダレだばだばだ!
そこからは周囲で見守ったプレイヤーも「アイツ、リアルでも誘拐やってね……?」と思わず思ってしまう言い回しで巧みにマリーゴールドを車に乗せて、ゴッドフレイ家が動き出す前に指定のポイントへ誘導し始めた。
補足4:人質金ピカ幼女NPC団子三兄弟事件
ラノ姉が身代金要求を始める場所に選定したのはGrweで1番高いビルの屋上。
いっちゃん高い場所で最高の眺めを見ながらドーナツ食おうぜ!という提案に好奇心旺盛の擬人化みたいなマリーゴールドが乗った事で手荒な真似をせずマリーゴールドの誘導に成功。
1番高いビルにした理由は複数ある。
その理由を説明するには身代金目的誘拐罪の成立条件に触れる必要がある。
・身代金目的誘拐罪の成立条件
そもそも誘拐とはなんぞや?
Grweでは大体銃を突き付けてNPCを『拘束』する事で誘拐罪は成立する。重要な点は拘束する事だ。
ここはリアルとは違う。
更に異なる点として、対象が子供NPCの場合は直接脅迫したり拘束しなくても保護者NPCから一定時間引き離すだけで成立する。
あるいは意図的に特定のエリアに移動させるだけでもアウトだったりする。
なので子供NPCと直接敵対しなくても実は身代金要求開始条件の一部分は達成できる。
つまり基本原則として
誘拐罪成立があって初めて身代金要求に連鎖する。
身代金要求を開始する為にはまず当たり前だが人質が必要だ。これはシステム的な問題なので、いもしないNPCを人質に取ってると主張して身代金要求みたいな架空誘拐ムーブはできない。
続いてNPCを拘束状態にする。子供NPCなら一定時間保護者NPCから引き離しておく事。無論子供NPCを拘束する事もできるがサイレンの如き鳴き声で鼓膜破壊をしてくるのでオススメはできない。というか単純に絵面の犯罪臭がヤバすぎる。
この時、NPCはダメージを負ってはいけない。
人質として機能させるなら、人質を無駄に傷つけないという信頼がないといけないという理論のもと、ノーダメ拘束が前提になる。
この条件がなければ誘拐難度が下がり過ぎるから仕方ない。
つまり、保護者NPCを周囲から引き離してノーダメージで車に乗せた時点でマリーゴールドの誘拐自体は成功している。
ただ、誘拐しただけじゃただただ重罪を犯しただけで1セントも手に入らない。
重要なのは身代金要求。
これはまず子供NPC相手でも拘束状態にする事が必須となる。『拘束』は攻撃とは別カウントなのでダメージは発生しない。この時も僅かでもダメージを与えたらアウトなので拘束だけをする必要がある。
子供NPCは拘束した瞬間からめちゃくちゃ騒ぐので、お菓子などで所定の位置に釣り出してから拘束するのがセオリーだ。
ラノ姉の誘導でマリーゴールドは1番高いビルに到着。
ここでどう最上階に行くかが課題だったのだがまさかのマリーゴールドの顔パス。
ラノ姉は咄嗟にマリーゴールドのSPのフリをして通過。
本来は他のマフィアと合流する予定だったがアドリブで変更。エレベーターの中で2人きりになった瞬間、UMAから購入してあったスライム系拘束具を接触状態で発動。見事にマリーゴールドの拘束に成功する。
ここで素早く身代金要求開始と同時に催眠銃をズキュン。
マリーゴールドレベルのNPCなら拘束引きちぎりそうと言う懸念がランカーから寄せられていて、実際ラノ姉が拘束成功した瞬間からマリーゴールドは即座に引きちぎるモーションを始めていたがここで再び役立つのが催眠銃。
あらゆる武器でもトップクラスの値段がするだけあってマリーゴールドの動きを止めることに成功した。
そう。一度拘束して身代金要求を開始すればダメージ判定を与えなければ問題はない。催眠銃はダメージ判定はないので人質としても価値を失わせずマリーゴールドを無力化できる。ユリンばりの弾丸回避で催眠銃回避モーションがあるマリーゴールドも流石に拘束状態では避けられない。
身代金要求の開始条件として、人質対象に身代金要求を行うプレイヤーは触れている必要がある。
エレベーターと言う閉所は至近距離に近づきやすい最適の空間であり、結果的にラノ姉に大きくプラスに働いた。
身代金要求はマリーゴールドで要求可能な最大額1000億$。
ちなみに、この身代金要求先はもちろんそのNPCの関係者あるいは保護者に向けて発せられるが、実際はその代理となる警察に向けてシステム的にアナウンスされる。
そしてそのアナウンスの規模は要求額に応じて拡大する。
最高価値のNPCの最高要求額によって起きるアナウンスの規模は、箱庭全域。
これにより全ての警察プレイヤーが動き始める事となる。
・Grweのいいところ!
割とリアルな感じの犯罪行為と警察との派手なチェイスができる!
・Grweのダメなところ!
試合時間が長すぎる!(実際やるとあっという間なので試合中暇になると言う意味ではないが、純粋に長いので新規の敷居が高い)
UMA武装が雑に強い(バランス崩壊級ではないのだが……)