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⒇『生と死に関する記録』

⒇『生と死に関する記録』



完全なる剥離した虚像からも、死は記録として読み取れる。それは、一言で表せるものではない。多分に、その存在の形が記録されているからだ。難しいことも、簡単なことも、死を前にしては、実行しようと思考する風景が、空から舞い降りる幻想で、実像になる。



生と死については、やはり興味を持って、充実した環境の中で思考したいものだと思う反面、思考と記録とは、何と隔たりがあるものだと、思わざるを得ない。そしてまた、思考を記録してこそ、生と死が、文脈に、神々しく舞い降りる訳である。思考者の特権であろう。



我々は、常に生に居ながらにして、死に脅かされる。或いは、脅かされていると、言ったほうが本質かもしれない。しかし、生の輝きとは、まさに、死によって保たれていることを考慮すれば、その間に実存する、推移を、生と死に関する記録として収めることに、一つの意味が見い出せるであろう。

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