表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/198

第43話 飼育準備

 今回の外出を通じて、第一に必要だと感じたのは移動手段だ。

 これから王都にいることが多くなると思うが、ダンジョンに戻る度に一々時間をかけたくない。

 と、いうことで何かいい魔物がいないか探してみた。


 地上を魔物を使って移動して目撃されてはたまらないので、飛行能力のある魔物の中から探していく。

 そうして吟味していった結果、グリフォンがいいのではないかと結論を出した。

 グリフォンは下半身は獅子、上半身は大鷲の姿をしているキメラ型の魔物だ。


 他のドラゴンやペガサスといった魔物と悩んだのだが、ペガサスは自身に戦闘能力がなさそうだし、ドラゴンは余りにも必要ポイントが多いということで、この結論に落ち着いた。

 まぁ、ドラゴンより必要ポイントが少ないとは言っても、今までと比べたらグリフォンも結構な量のポイントを消費する。

 そのお値段、なんと7500ポイント。

 

 高い、高いけど、馬よりちょっと早い程度の移動速度では困るのだ。

 値段相応の性能はあるみたいだし、必要な投資と言えるだろう。


 魔物を選んだところで、早速召喚していきたいところだが……そういえばスペースがない。

 というか、スペースがあったところでどうやって外に出そう。

 サイズ的に、多分グリフォンはあの出入口を通ることはできない。

 はてさて、一体どうしたものか。


 その後、僕はダンジョンの地形改造をいじり倒して、なんとかグリフォン用のスペースと出入口を作れないか試行錯誤した。

 それで分かったことだがこのダンジョン、一階層目が丸々丘に埋まっているため、新たな出入口を作っても土に埋もれてしまう。

 つまりどういうことかというと、新しい出入口を作りたければ土木工事から始めないとダメだということだ。

 ポイントを使って土木工事が得意な魔物を召喚してもいいが、余り無駄遣いもしたくない。

 少し考えた後、僕は大きめの背嚢を戦利品の山から取ってきて、街へと向かった。


 +++++++++


 今回は足のみに身体強化を使って、ささっと街に向かってささっとダンジョンに帰ってきた。

 街へ向かったといっても、大したことはしていない。

 ちょっと買い物をしてきただけだ。


 何を買ってきたかというと、スコップを十本ほど買ってきた。

 これをクレイゴーレムたちに持たせて、丘を削ってもらおうという算段だ。

 ダンジョンに来た人に目撃されるかもしれないが、既にこのダンジョンは十分世間の注目を浴びているので、何か新たな噂を立てられても特に不都合はないだろう。


 早速クレイゴーレム十体に、丘の一部分を削るように指示を出す。

 そして、僕はクレイゴーレムたちの作業が終わったら露出するであろうダンジョンの壁に穴を開けて、新しい出入口と、それに直結したスペースを作り始めた。


 暫定的に、出入口の大きさは縦三メートル横四メートルほどに、グリフォンに待機してもらう予定のスペースは、管理室を一回り大きくした程度の広さにした。

 待機スペースは一応迷宮とも繋がっているが、普段はウォールゴーレムに塞いでもらうようにする。

 地形改造に使ったポイントは100ポイント程度。

 今では微々たる出費だ。


 さて、地形改造にはひと段落ついたが、丘を削るのにまだ時間がかかりそうなので、一旦他のやるべき事を進めるとしよう。

 わざわざ時間をかけてまで王城からダンジョンまで戻ったのには理由がある。

 その理由である切り札を準備していこうじゃないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読み頂き、本当にありがとうございます!
楽しんでいただけましたら

↑の☆☆☆☆☆評価欄にて

★★★★★で応援してくださると嬉しいです!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ