第42話 成果
諜報員さんはもう用済みなので、心臓を一突きしてさっさと殺してしまうことにする。
内容は確認していないが、スキル[言いくるめ]を奪っておきたいからだ。
ついでに、リビングナイフも回収しておく。
ブレインオペレーターは……どうしようか。
今までは無機物系の魔物ばかりだったが、この魔物は生き物っぽいのだ。
取り敢えず、今は死んだ諜報員さんにそのまま寄生させておく。
考えても飼育方法なんて分からないし。
後処理を済ませたところで、早速リザルト確認開始だ。
現在残っているソウルポイントは合計17050ポイント。
元々あった分と、ブレインオペレーターを召喚した費用を計算すると、今回の外出で手に入れたソウルポイントは16710ポイントということになる。
正直、今回の外出では数十人殺したせいで誰がどれくらいのポイントだったかは分からない。
ただ一つ言えるのは、やはり国勤めの人間はそこそこ優秀なんだろうということだ。
盗賊の頭数を含めても、一人当たりのポイントは基準となる100を大幅に超えている。
予想より稼げていて嬉しい、満足だ。
次にスキルの確認だ。
前回と同じように、成長したスキル。
または新たに手に入れたスキルを表示していく。
パワーガードLV3:盾の守りを少し大きく上昇させます(任意発動)
スラッシュLVMAX:斬撃の威力を限界まで上昇させます(任意発動)
ストライクLVMAX:突きの威力を限界まで上昇させます(任意発動)
言いくるめLV2:自らの言葉の説得力が増す(任意発動)
鑑定LVMAX:対象の情報を表示することが出来る(任意発動)
剣撃LV4:剣による攻撃の威力を少し大きく上昇させます(常時発動)
暗記LV4:物事を忘れにくくなる(常時発動)
不眠LV2:必要な睡眠時間が減少する(常時発動)
スキルの成果はこんなところだ。
衛兵をそれなりに殺したからか、近接関連のスキルが成長している。
中でもスラッシュとストライクはLVMAXになっているようだ。
前のLVが4だったので、多分LV5でMAXなのかな?
一部のスキルは、最初からLVMAXみたいだけど。
他に注目すべきスキルは不眠だろうか。
今の僕には時間の余裕がないので、睡眠時間を削れるのはありがたい。
しかしこのスキル、持っていた人は王城勤めで睡眠時間を削って働いていたんだろう……ブラックである。
でも安心して欲しい。
このスキルを持っていた人は、今は安らかに眠っているはずだ。
永遠に起きない眠りだけど。
さて、リザルト確認をしたところで早速この大量のポイントを使っていきたいところだが、その前にダンジョン内の整理を済ませてしまおう。
新しい物を手に入れる前に、今ある物を確認しないといけない。
「ここにいるクレイゴーレムたちは前と同じように好きな装備を選んでください。劣化している装備は脱いだ後一か所に集めておいてくださいよ。リビングウォッシャーは僕と一緒に広間についてきてください。清掃をしてもらわなくては」
魔物たちに指示を出して、リビングウォッシャーと共に広間へ向かう。
そして、冒険者たちが残していった装備を管理室へと運び込んでいった。
整理といっても、数日留守にしただけなので、やることはこれだけだ。
整理を終えたところで、ポイントの使い道を吟味していこう。




