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街を見つけました

「おっ見えてきたな」


3人と別行動を取るように決めてから早くも3時間、街と思しき壁を見つけた。


「少し急ぐか・・・って・・・ヤバッ!!」


視界の端に見えたもの、それは命の危険を感じるには充分すぎる生き物であった。


クマが出るのは森って相場は決まってんだろ!!なんで草原にいるんだよ!!


落ち着け・・・逃げるな・・・逃げたら追いかけてくるぞ・・・落ち着いて・・・目を離さずにゆっくり下がって離れればいいんだ。


「嘘だろ!!」


熊はそんなこと関係あるかと言わんばかりに走って近ずいてきた。


落ち着け?この状況で落ち着けるわけないだろ!!


結局・・・走ることになってしまった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「逃げ切れた・・・のか?」


全力疾走すること10分俺は無事に街に着いていた。転生初日にクマに追い回されることになるなんて誰が想像できるんだよ・・・


「ははは、災難だったな坊主。でも安心しなこの街の街璧には魔獣を寄せ付けない魔法が付与されてるからよ、もう追いかけられねぇぜ。」


「ありがとう・・・ございます。」


「それにしてもよくあの〔レッド・グリズリー〕から逃げられたな。大したもんだぜ」


「レッド・・・なに?」


「知らねぇのか?〔レッド・グリズリー〕熊の魔獣で火属性の魔法耐性を持ってるやつだ。」


「そんなのが居るんですか・・・」


やっと息が整ってきたな・・・あー息苦しかった。


「まぁいいや。とりあえずこれ飲むか?喉乾いてるだろ?」


「でも俺金持ってない」


「そんなもん要らねぇよ。ただの水だからな。」


そう言って革製の水筒を差し出してくる。

このおじさんはいい人だな!!


「ありがとうございます!!」


冷たい水が乾いた喉を潤していく感覚水が美味い


「この街で生きてくなら金が必要だ。それ飲み終わったらなんでもいいから持ち物を売っぱらって安い武器を買うといい。そのあとギルドに行けば仕事が貰える」


「ギルド・・・分かりました。早速行ってきます」


「夜になったらギルドの中にある酒場に居るから声掛けてくれ。クエストを3つ今日中に成功させたら晩飯を奢ってやる。頑張れよ。」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


持ち物を売る・・・か。

売れるものなんて持ってない気がするけど・・・

そうだスマホは!


「なんだこれ?」


スマホの電源を入れると、画面には4つの項目が表示された。


----------↓

身体能力(ステータス)

職業(ジョブ)

技能(スキル)

【持ち物】

----------


ゲームのメニュー画面みたいだな。


項目を全部確認してみるか。


----------↓

【ステータス】

〈IG〉75

〈AT〉15

〈DF〉15

〈TN〉50

〈AG〉100

〈MP〉60

〈ST〉35

総合戦力350

----------

----------↓

職業(ジョブ)

なし


【獲得可能職業】

魔法士(ウィザード)

魔術師(マジシャン)

妖術師(ソーサラー)

魔道士(メイジ)

〈策士〉

----------

----------↓

技能(スキル)

なし

----------

----------↓

【持ち物】

〈通学用リュック〉×1

〈学校の体操服〉×1

〈体育館シューズ〉×1

〈バスケットシューズ〉×2

〈スニーカー〉×1

〈運動靴〉×2

〈学ラン〉×1

〈ポロシャツ〉×3

〈下着〉×5

〈肌着(半袖)〉×5

〈肌着(長袖)〉×5

〈コート〉×2

〈パジャマ〉×3

----------


おお!!

持ち物多いな。

代わりの靴があるのは有難い。

今着てる学生服が項目にあるってことは運動靴×2の中に今履いてるやつも含まれてるんだろう。


でもなんでバスケットシューズがあるんだ?

確かに中学時代はバスケ部だったけど高校には持っていってないぞ?


そんなこと気にしても意味無いか・・・


さぁ、服を扱う店を探すか。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「いらっしゃいませー」


「ここって買取やってますか?」


「はい。出来ますよ。何を持ってこられたんですか?」


「これです。」


僕はそう言って学ランとポロシャツを持ってるもの全て取り出した。

これはさっきまで着てたやつだけど裏路地で着替えたのだ。今は体操服を着ている。


「これは・・・オーナー!!ちょっと来てください!!」


何か問題があったのだろうか?店員さんの様子がおかしい。


「どうした?」


店の奥から出てきたのは細身のおじさんだった。

この人がオーナーか。


何やらヒソヒソと話しているようだが、よく聞き取れない。


「あの・・・何か問題ありましたか?」


「君はこれを売りに来たのかね?」


「はい。そうですけど。」


「そうか!!売ってくれるか!!少し待ってくれ。値段を決めるから。」


オーナーは少し興奮しているようだな。


「分かりました。少し商品を見て回りますね」


俺はそう言ってレジから離れた。


一番近くにあった服を手に取る。それはあまり手触りが良いとは言えなかった。


これがオーナーが興奮していた理由だろう。

多分こっちの世界は日本ほどの織物技術がないのだ。


「君!!買取金額なんだが金貨6枚でどうかな?」


「分かりました、それでいいですよ。あーあと買い取る商品追加してもよろしいですか?」


「もちろんだ!!」


その後、パジャマ、下着、肌着をそれぞれひとつずつ売ったのだった。


こうして俺は金貨の上の貨幣である、白金貨1枚と金貨2枚を手に入れ、ギルドに向かったのだった。

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