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初顔合わせ、そして稽古?

「おい、坊主。起きろー!」

うるさいな...

全く人が寝ているものを...

どこのどいつだって坊主って自分か。

自分以外は勝家さんしかいないしな。

「えーとどちら様でしょうか...?」

「俺か?俺は前田利家。桶狭間後の酒盛り振りだな。名前はなんだっけっか?坊主」

その酒盛りの時に自己紹介しただろ...

「全く朝からうるさいな...利家...」

「あ、勝家!起きてたか!相変わらず服がはだけてんなぁ!」

「な!今すぐ後ろ向け!新鬼もだ!」

仕方ないので即刻後ろを向いた。

「まぁいい。話は戻すが坊主、名前は?」

「はい、渡辺新鬼です。」

「新鬼か、よろしくな!早速だがホレ!」

急になにかを投げられた。

よく訓練などに使われる槍だった。

「今日は一日中教えてやるよ!かかってこい!」

いやいやいや、持ち方すら知らんのにどうやればいいんだよ!

とりあえずよくわからないが真似をすることにした。

「よーし、いくぞ!オリャ!」

その瞬間利家さんは打ち込んできた。

当然こちらは見えてないのでカウンターどころか防御すらできていない。

いや、言い方が違うな。

完全に打ち込まれそれこそ鉄砲の弾と見間違うぐらいの速さだった。

「この程度でへたばっていては戦場では真っ先に死ぬぞ!ほら立て!」

痛みはあるがそこまで感じないためすぐに立てた。

そういえば以前聞いたことがある。

本当に上手い人は威力はあるが絶対に訓練の際は手加減しなくとも相手を痛めないと。

「よし、坊主。教えてやろう。槍って言うのはな相手の急所を狙い撃ちするものだ。そうしてそこを素早く突く!それだけできればいいんだ!」

なるほど。そういうとか。

「二本目いくぞ!オリャ!」

相手の急所を狙い撃つ。

それでもってさっきと同じ軌道のはず!

「テヤ!」

カツン!

槍を構えた体勢から素早く縦にしたのだ。

その結果初めて攻撃を防いだ。

そしてすぐに持ち替えて打ち込む!

しかし相手は何度も死線を潜りみごと生き残ってた人だ。

この程度では当たらなかった。

「やるな!坊主!二度目で防いでそこから突きに来るとはな!初めてにしては上出来だ!」

「あ、ありがとうございます!ってうわぁ!」

その時急に突いてきたのだ。

「油断大敵だぞ!まぁ次からはしないが前に敵がいるときは注意しないとな!」

笑いながらだった。

確かにその通りだ。

戦場では待ってくれない。

その事を教えてくれたのだ。

「利家、その程度にしとけ。それとまだ朝飯も食べていない相手にやるのはどうかと思うぞ。」

「勝家、そうつれんこと言うなよ。まぁいいや。ちょうどいい。ちょっと待ってろ!」

そう言って駆けていった。

「新鬼、あいつはああいう男だ。けど、腕はたつしああ見えて計算もできる。」

そう言ってから勝家さんはどこかに行ってしまった。

「坊主!これ食べるぞ!」

そう言って出してきたのは美味しそうなお弁当だった。

「これはな、俺の嫁さんが作ってくれたんだ。うめぇだろ!」

うん、旨すぎる。

酒盛りの時に食べた物より美味しい。

「はい!美味しいです!」

「そうか、おーいまつ!こっち来てくれ!」

そうして一人の女性が駆けてきた。

「坊主、これが俺の嫁さんのまつだ!かわいかろう!」

「まぁまぁそこまでにしてあげて。この方も困ってらっしゃるわ。」

「いえ、困ってなどおりませんよ。大変お美しいと思います!」

「そうだろ!」

そう言って大声で笑っていた。

それにつられてまつさんも笑う。

「お、ちょうどいいところにいるな。おーい!」

そういい手を振って誰かを呼んだ。

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