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第3話:ガチャってすごいんだなって。 

今回で説明会を終わらせようとしたら前の話の約3話分になってしまいました……。

投稿配分を考えなくては。

 ダムラン様の手には、しっかりとブロンズソードが握られていた。

 それは、先程から見ていた物体が突然現れる光景と似ていて……。


 「おぉ、ちゃんと機能していたようだ。これがガチャで引いた紙を<召喚>する作業だ。な?きちんとした戦闘技能だろう?」


 とダムラン様はドヤ顔で言ってくる。

 僕は、呆然としながらも確認の言葉を言った。


 「つ、つまり、『ガチャで紙をもらい、それらを召喚することで戦う。』ということでしょうか……?」


 と、その言葉を聞いたダムラン様は満面の笑みで答える。


 「その通りだ。そして召喚したものはこのように……。」


 ≪消去、【ブロンズソード】≫


 そうダムラン様が唱えた途端、手に持っていた剣は光を瞬いた後、またただの紙切れへと戻っていた。


 「<消去>の呪文を唱えれば消せるわけだ。紙になったこれは、また先程の<召喚>の魔法で呼び出せる。」


 そして紙になった剣を、いまだに呆然としている僕の机の上に置いた。


 「持ち運びも便利で楽に出し入れができる。これほどまでにいい戦闘技能の【祝福】はないだろう。」


 ダムラン様の言葉に僕はただ頷くしかなかった。


 ――――――

 一時呆然としていた僕が復帰したのは、それから数分後だった。

 僕は戻ってきた思考で先程の言葉を吟味し、そして疑問に思ったことを投げかけた。


 「……先程、持ち運びも便利で、と言われましたが僕はこのブロンズソードになる紙一個しかもらっていません。確かに剣をこの紙で運搬できるのは楽ですが……。それだけだと……。」


 と、僕が言い終わる前にダムラン様が口を開いた。


 「なんだ、そんなことか。そんな質問には質問で返してやろう。お前が受け取った【祝福】の名前はなんだった?」

 「……【ガチャ】です。」

 「ではちょっと前に説明した【ガチャ】の説明はどうだったか?」


 その言葉を聞いた瞬間、僕はその問いの意味を理解した。


 「あぁ!ということは僕の【祝福】は……!!」

 「ようやく解ったか。そういうことだ。」

 「さっきの<召喚>できる紙を何枚も手に入れることができる【祝福】だったのですね!!」


 ダムラン様はその回答を聞いて頭を縦に振った。しかし、その後ダムラン様はしかし、と口を開いた。


 「もちろんだが、便利な能力には欠点がつくものだ。」

 「欠点?」


 僕はそう聞き返した。

 ダムラン様は頭を再度縦に振って続きを話す。


 「まず、お前が先ほども言った言葉だが、半分正解で半分不正解だ。なぜなら『お金を払って』という部分が抜けているからだ。」

 「お金?」

 「そうだ。お前は【ガチャ】から紙を引くたびに、国にある<通貨>で支払う必要がある。」

 「……いったいいくらなのですか?」

 「それは【ガチャ】の種類によって変わってくるのだが……。さっき引いたのは一回20シルバーだ。」


 20シルバー!!僕は思わず叫びそうになった。

 僕の国では1000カッパーで1シルバー、1000シルバーで1ゴールドとなっている。

 500カッパーでご飯を食べられることを考えると、相当高いと思えた。

 だから、僕は口を紡いだ。


「20シルバーだと高くはないでしょうか?」


 そんなことを考えていたら、ダムラン様は口を開く。


「なに、そんなに高くはないだろう?お前はこれからダンジョンに潜るようになると言っていたな。その時の武器の購入、手入れ費用がなくなるのだ。」


 僕はその言葉へ確かにと頷く。

 その様子を見ながらダムラン様はさらに言葉を紡ぐ。


「後勘違いしていたらいけないから言っておくが、【ガチャ】で出てくる物はそのブロンズソードだけではないぞ。例えばアイアンソードなども入っているし、15分間はどんなことをしても消えない蝋燭が出てくることもある。そう考えると安いものだろう?」


 僕はその言葉に先程考えていたことを改めた。


「確かにその条件だと破格ですね……。では、お金はどのように払うのですか?」


 ダムラン様はそうだろう、と頷いた後に2つ目の質問に答えていく。


 「簡単だ。お前の金だと判断されたものを勝手に【祝福】が回収する。要は【ガチャ】を引くと財布に入っている金が20シルバー分消えるのだ。ちなみに先程引いた紙の代金はいらないぞ。お前への選別が入っているからな。金に関してはこれでいいか?」

 「はい。ありがとうございます。」

 「では次の欠点の説明に移るぞ。

 「まだあるのですか?」

 「あぁ、まだある。後2つくらいだな。」

 「あ、あと2つ……。」


 僕はあと2つという言葉に筆を持ち直した。


 「それでは欠点だが、2つ目にコスト、という問題がある。」

 「コスト……?」

 「そう、コストだ。簡単に言えば魔力の総量だな。」

 「魔力は魔法を発動するときに必要なものですよね?僕の【祝福】とどう関係あるのですか?」

 「関係大有りだ。何せ先程召喚した剣は魔力で作られているのだからな。」

 「……魔力で、ですか?」

 「その通りだ。魔力で剣を召喚すればその分お前の魔力は減る。さらにその召喚した物の維持にも魔力は使われるから、減った魔力は召喚している間は回復しない。」

 「ということは、僕の魔力の最大値分までの物しか召喚できない、といことですか?」

 「正解だ。試しにそのブロンズソードのコストを見てみろ。カードの表に書いてある。」


 僕はそういわれ、目の前に置きっぱなしになっていたブロンズソードのカードへと視線を凝らす。

 そこには、<コスト:10>と書かれていた。


 「コスト10と書かれています。ではこれを召喚するのには魔力が10必要ということですね?」

 「その通り、それを召喚するのには魔力が10必要だ。例えば今のお前の魔力総量が20だとしよう。そうするとお前はそれを2本分召喚できるということだ。ただカードは1枚しかないから今は1本しか召喚できないが。あと、魔力の総量が知りたいならギルドでステータスカードを作ってもらえ。それに自分の強さがすべて数値で書きしめされているからな。以上が欠点のコストの説明だ。」

 「わかりました。ではあともう一つあるという欠点というのは……?」

 「それはとても簡単なことだ。お前の祝福で召喚した武器は他人に譲渡、または貸し出すことができないということだ。」

 「もし売ろうとしたりすれば……?」

 「武器は粉々に砕け散って、その武器は<消去>できなくなる。カードを渡した場合も然りだ。」

 「ということは売ったりすることができないということでしょうか?」

 「そうだ。売ることはもちろん、もしお前がパーティを組んでいて味方の武器が壊れたとしても自分の武器を貸せないということだ。」

 「ではもしも僕が戦闘中に武器を落としてしまい、それを味方が触るのもダメということですか?

 「いや、それなら大丈夫だ。お前が意識して<渡す>か、もしくは拾った本人が<使用する>ようにしなければ大丈夫だ。」


 それを聞いて僕はよかった、とつぶやいた。

 もしも戦闘中に味方が武器を拾うたびに砕け散ってはまともに戦えない。


 「これで欠点の説明、それとガチャの説明は以上だ。まぁ細かいところの説明はしてないが、まぁそこは自分で使いながら覚えてくれ。もし本当にわからないことがあればヘルプ、と念じれば細かい説明が頭に浮かんでくる。」

 「……わかりました。」


 ヘルプのことを聞こうと思い、ダムラン様の方を見たらすでにやりきったぞ、という顔をしている。

 ……もう何も教えてくれなさそうだ。

 それを横目に、僕は紙に書いた内容を見直した。

 そうしていたら、ダムラン様はそれを上から覗き込んできた。


 「お、きちんとまとめられたようだな。何せ説明をするのも1000年ぶりだ。予想以上に時間を食ってしまった。そのせいでそろそろ時間のようだな。」

 「時間ですか……?」

 「そうだ。ここは人間と神が触れ合える私が作り出した空間。だが如何せん脆くてな。時間が経過すると崩落してしまうのだ。」


 僕は崩落、という言葉を聞いてあわててメモをポケットにしまった。

 その様子を笑いながらダムラン様は眺めている。


 「大丈夫、最初に言った通りその紙に書いた内容は記憶に自動的に残る。そんだけきちんとまとめられていれば大丈夫だろう。」


 そうダムラン様が言った直後、奥からズンッ!!と大きな音が聞こえてくる。

 先程ダムラン様が言っていた崩落が始まったのだろう。

 その直後、ダムラン様が口を開いた。


 「崩落が始まったか。ここは後30分もしないうちに完全に消滅して、お前は元の神殿に戻るだろう。その前にさらに選別をくれてやる。あと10回ガチャを引け。」

 「いいのですか?」

 「ブロンズソード1本だけだと、いろんな武器を切り替えて戦えるその祝福の意味が全くなくなるからな。」

 「わかりました。それなら感謝してその選別をいただきます。」


 ダムラン様はその言葉に、「おう、感謝しろよ。」と笑いながら言った。


 そして僕は、10回ガチャを引く、と念じた。

 そうすると、空からカードが10枚降ってくる。

 そのカードの中身は以下の通りだ。


 ――――――

 【レア度:C ひのきの棒:Lv1 コスト:5 種別:棍棒】

 【レア度:UC 鉄の棍棒:Lv1 コスト:20 種別:棍棒】

 【レア度:C ブロンズソード:Lv1→2<同種カード入手、レベルアップ!!> コスト:10 種別:長剣】

 【レア度:R スチールソード <アクティブスキル:一閃> コスト:30 スキルコスト:10 種別:長剣】

 【レア度:C ショートボウ:Lv1→2<2枚入手、レベルアップ!!> コスト:10種別:弓】

 【レア度:UC ロングボウ:Lv1 コスト:20 種別:弓】

 【レア度:C ウッドランス:Lv1 コスト:5 種別:槍】

 【レア度:UC 鉄刀:Lv1 コスト:20 種別:刀】

 【レア度:C ブロンズシールド:Lv1 コスト:10 種別:盾】

 ――――――


 ……何やらレア度とかスキルがついたものや、アナウンスのようなものが流れてレベルアップと言われたものがあるが、そこはもうヘルプで見るしかなさそうだ。

 その降ってきたカードをダムラン様は眺め、話しかけてきた。


 「いろんな物を入手できたな。よかったじゃないか。あぁ、ちなみに召喚した物を装備したら、ある程度は扱えるようになるから。まぁそれでも1年くらいは修行してからダンジョンに挑んだ方がいいがな。」

 「えっ!?それって装備したら勝手に扱えr……。」

 「はいはい、時間がないからヘルプを見てくれ。最後に伝えなきゃいけないこともあるしな。」


 そういって僕の驚きを押し飛ばし、ダムラン様は話を続ける。


 「最後に伝えなければいけないことだが、お前はこの後の人生、アルカニア統一国にある<百界のダンジョン>に挑むのだよな?理由は知らないが。」


 僕は先ほどの疑問を押し殺し、はい、と答えた。


 「それなら私の願いを一つ聞いてくれ。その代わりに私の願いがかなったとき、お前の願いも一つかなえてやるから。」

 「願い……ですか?」

 「そうだ。聞いてくれるか?」

 「……わかりました。その願い、受けます。ただ、世界を滅ぼしてくれとか突拍子の無いものでなければですが……。

 「受けてくれるか。……ありがとう。そして内容についてだが大丈夫だ。私の願いもその百界のダンジョンにまつわるものだ。」


 そういうと、先程のカードと似たようなものをダムラン様は2枚取り出し、僕に渡してくる。

 1枚には【レア度:UR 調整の剣(新):Lv99 コスト:999 種別:神剣 特殊記事:百界のダンジョン最下層でのみコスト0】とかいてある。

 2枚目にはカードの枠は書かれているがそれ以外は白紙のカードだった。


 「願いの内容だが、百界のダンジョンの最深層にある【調整の剣(旧)】を白紙のカードに封印し、その刺してあった場所に【調整の剣(新)】を刺してきてほしい。」

 「……【調整の剣】、ですか?」

 「そうだ。その剣はダンジョンの魔素の量を調節する剣なのだが、今刺してある剣が数年前、何者かによって狂わされたみたいでな……。犯人と思わしき人物は捕まったみたいなのだが、剣の調整は誰かが取り替えなければいけない。それで百界のダンジョンに用があるお前にお願いしているわけだ。」


 僕はその言葉を聞き、一つの疑問を口にする。


 「それならダムラン様が直接取り替えればいいのではないですか……?」

 「それができればお前に願いなどしないさ。」

 「……それもそうですね。すみません。」


 そういうとダムラン様は口を開く。


 「いや、気にしなくていい。ただ百界のダンジョンはすでに異変が起き始めている。」

 僕はその現象に心当たりがあった。

 だから、ダムラン様に聞いてみる。


 「……もしかしてその異変というのは【ダンジョンから魔物が溢れだす】といことではないですか?」


 その言葉にダムラン様は目をつぶり、そして口を開く。


 「……そうだ。もしかしてお前は……。」


 そして僕も口を紡ぐ。


 「ええ……、そうです。その時に【ダンジョンの英雄】と呼ばれていた父と母を亡くしました。」


 僕は、そう答えた。

 そうしたら、ダムラン様は申し訳なさそうにこちらへ話しかける。


 「……やはりそうか。異変の時に人間二人が鬼神のごとく戦い、何とか少ない被害で留めていたと聞いていたが……。お前がその息子だったとはな……。申し訳な い……。」

 「いえ、いいんです。僕が百界のダンジョンに行きたかった理由はなぜ溢れたのかの調査ですから……。ちょうどよかったんです。それにダムラン様が悪かったわけではないのでしょう……?」

 「そういってくれると助かるのだが……。すまない、では【調整の剣】は……。」

 「ええ……。あの悲劇を起こした剣だと知って俄然やる気が出てきました。心してやってきます。もうあの悲劇を味わうのは自分だけで十分です。」

 「……ありがとう。」


 そうダムラン様が言った直後、白かった世界がガラガラと音を立てて崩壊し始めた。

 そしてダムラン様は口を紡いだ。


 「すまない、そろそろ時間だ。こんなお願いをしておいてなんだが、死なないようにしてくれ。じゃないと……。」


 その言葉を聞いて、何とか僕は笑顔を出して話す。


 「こんな素晴らしい祝福をもらって、簡単には死ねませんよ。」


 そういうと、ダムラン様は苦笑いをして言う。


 「そういってくれると嬉しいな。」


 そういっているうちにも、どんどん世界は黒に染まっていく。

 だから、僕はお別れの言葉を紡ぐ。


 「では、ダムラン様。あなたのような神様にあえて光栄でした。お元気で。」

 「あぁ、神はずっと元気だぞ。と、お前……ミレこそ気を付けてな。」


 そういうと、世界は完全な黒に飲み込まれた。

 僕は、最後にようやくダムラン様は名前で呼んでくれた、と思っていた。



 ■□■□■□■□■□■□■□■□


 ――――――一方その頃、神界の某所、そこにたたずむ一人の女神は激怒していた。

 その容姿の髪は銀髪、肌は透き通るように白く、胸は豊満とそれは絶世の美女だった。

 ただし、その顔は怒りでぐしゃぐしゃであったが。

 怒りの原因は、ミレという男の子がダムランという神から祝福をもらったと聞いたからだった。


 「あのクソ女神!!私の信徒で、祝福を与えた男をアイツの管轄するダンジョンのせいで殺した挙句、私が祝福を与えようと思っていた愛しの息子に勝手に祝福を与えたですってぇ!?」


 顔を真っ赤にしながら彼女は叫ぶ。


 「あんなゴミみたいな祝福じゃなくてっ!!!私が与える予定だった【加速】の祝福の方がいいに決まっているじゃない!何しろルールがごちゃごちゃしてややこしすぎじゃないのあれ!!」


 彼女の怒りはどんどんヒートアップしてく。


 「しかも極めつけに『ダンジョンの最下層にある調整の剣を入れ替えろ』、ですって!?今ダンジョンの最下層付近がどうなっているかも知らずにぃ……!!それに配下の天使を飛とばせば入れ替えれるじゃない!!なんなのよ!!」


 と、どんどん上がってボルテージが上がっていくかのように見えたが、そこに一つの事実を思い出し怒りが収まる。


 「……あ、そういえばアイツ自分の配下の天使がいないんだったわ。神力が落ちすぎて。」


 そのことを思い出し、彼女は怒りで火照った体を持て余す。

 そしてまた何かを思い出したようだった。


 「……!!そうよ!!天使よ!!ミレには私の配下の天使を一人つければいいじゃない!!さっきのやり取りだとダンジョンに行くのは1年後みたいだし、それなら天使を人間風のステータスに直して、祝福を与えて人間界に送る出すことはできるわ!!私天才じゃないの!?」


 そういいながら残念な人……ではなく残念な女神は何やらこそこそと準備を始めるのだった。


今回から会話を1行離すようにしてみました。

どうでしょうか?

もしこちらの方が見やすいようであれば1話、2話もこちらと同じように修正します。

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