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第2話:ガチャっていったいなんなんだろう?

説明回パート1。次回まで説明回です。

※祝福をギフトに変えるルビふりは前回のみにします。

読み方はそのままギフトのまま継続します。

「……ガチャ?」


 僕は訳が分からず、思わず問い返してしまった。

 理由は単純で、そんな言葉聞いたことがなかったからだ。

 そんな問いに、ダムラン様は素直に答えてくれた。


 「そうだ。【ガチャ】、だ。聞いたことがなくても無理はない。何せこれは異世界の遊びの一つなのだからな。」


 それを聞いて僕はさらに混乱してしまう。そして、そこに生じた疑問をダムラン様へそのままぶつけていく。


 「あ、遊び?それがどのような戦闘技能になるのですか……?」

 「そう焦るな。きちんと順を追って説明してやる。聞いたことすらない物をそのまま渡してさようなら、とするほどの鬼畜ではない。」


 どうやら説明をしてくれるらしい。


 「せ、説明お願いします。」


 そう僕がお願いすると、ダムラン様は「わかった。準備をするからすこし待ってろ。」というと何かをせっせと始めてしまった。


 「必要なのは、机、椅子……ああ、あと大きめの黒板と紙に筆記用具があればいいか……?」


 ダムラン様は何かをぼそぼそっとつぶやくと、そこに一瞬だけ強い光が放たれる。

 僕は少しだけ瞼を閉じてしまい、開くとそこには……。


 「ええぇぇぇっ!!??」

 小さな教室のような物が誕生していた。


 ――――――「……い、お……い!おーい!大丈夫か?」


 どうやら、僕は少しだけ意識が飛んでいたみたいだ。

 その間に先程の椅子に座らされたようだ。


 「おお、ようやく目が覚めたか。いちいちこの程度で驚きすぎだ。」


 とダムラン様は無茶を言ってくる。


 「こんなことをされて驚かない人間の方が珍しいですよ……。」


 そう僕が言うと、ダムラン様は続けて言ってくる。


「そりゃそうなんだが……。目の前にいる私は見た目こそ人間だが、中身はこれでも神だ。これくらいできて当然だろう?」


 僕がそうなのだろう……。そうかなぁ?とか思っていると、さらに続けてダムラン様は話してくる。


「よし、驚愕から目が覚めてきただろう。紙とペンを持て。【ガチャ】について説明を始めるぞ。」


 そういうと、ダムラン様は説明に入ろうとする。僕もあわてて紙と筆を持った。

 その時、ダムラン様からまた声がかかった。


 「っと、すまないな。1つやり忘れていた。先に祝福を渡してもいいだろうか?その方がやりながら覚えられて便利だからな。」


 僕の方をダムラン様はいいだろ?っという目で見つめてくる。

 僕は一瞬戸惑ったが、説明のためといわれ許可をすることにした。

 なにせ、ここで断ったら何やら嫌なことになるような気がしたからだ。


 「いいですよ。よろしくお願いいたします。」

 「よかった。ここで断られたら別の適当な祝福、たとえば【その場で動けなくなる】、とかを与えようと思っていたのだ。」


 どうやら僕の嫌な予感は当たっていたようだ。

 ダムラン様は冗談冗談、といった後僕の頭の上に手を載せて最後の確認をしてきた。


「それでは祝福を与える。準備はいいな?」

「はい。」


 僕のその返事を聞くと、ダムラン様は短い詠唱をした。


 ≪汝、雑神より加護を受け、その祝福をその身に宿せ≫


 そういうと自分の体を淡い光が包み込み、そして少し経つと消えた。


 「よし、これでもう準備は完了だ。待たせてすまなかったな。それでは今から説明を行う。」


 そういうと、ダムラン様も白い棒のようなもので目の前の板に説明を書き始めた。

 

 ――「いいか?まずは【ガチャ】というものが何かということだが、簡単に言えば金を入れればランダムにいろいろなものが出てくる仕組みの物のことだ。もちろんお前の祝福も例外無くそうなっている。」


 僕がその説明を聞いて、質問をする。


 「なんでも、というと具体的に何が出てくるのでしょうか?」


 それを聞くとダムラン様も答える。


 「物は試しだ。頭に【ガチャする】と考えた後で思い浮かんだ詠唱を言ってみろ。」


 そういうと、早くやってみろと言わんばかりの顔で、ダムラン様はこちらをじっと見つめてくる。

 しょうがなく、僕はガチャがしたい、と考えてみた。

 そうすると、フレーズが浮かんでくる。

 僕はそのフレーズをそのまま読み上げた。


 ≪我、雑神との祝福に従い、ガチャを一度執り行う≫


 そう詠唱した直後、何もない空間から自分の足元に紙が降ってきた。

 僕はその紙を拾い、その紙に書いてあることを見る。

 真ん中には、大きく剣のイラストが描いてあり、上には文字が書いてある。

 その文字には、こう書いてあった。


 【ブロンズソード:LV1 レア度:C】


 僕がその紙を眺めていると、ダムラン様から声を掛けながら近づいてくる。


 「どうやらガチャを引くことに成功したようだな。」


 そういうとダムラン様は僕の持っている紙をひったくってしまった。


 「ふむ、ただのブロンズソードか、あまり面白くないな。まぁしょうがない、これで説明の続きをしてこうか。」


 僕はその紙について説明を聞こうと思ったが、口に手を当てられ黙らされてしまう。


 「何度も言うが落ち着け。どうせ今の質問はこんな紙きれでどうやって戦うのですかー!とかそんなところだろう?」


 僕は言おうとしていた質問を当てられてしまいうつむいた。


 「これでの戦い方は簡単だ。こうすればいい。」


 ダムラン様は紙をまるで剣を持つようにしてこう叫んだ。


 ≪召喚(サモン)!ブロンズソード!!≫


 そういった後に光が瞬き、光が収まるとダムラン様の手には新品のブロンズソードが握られていた。


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