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第1話:神様からの祝福

 ここは異世界<リベリオン>

 15歳になったら神様から祝福(ギフト)を受ける、そんな世界。

 そしてここは神様のいる場所。

 そこにいる一人の神様、ポツリとつぶやいた。


 「……さすがに千年間神の仕事をまともにしていないと、さすがに神力が落ち始めるか。」


 彼女はそう言うと、何かの準備を始める。


 「祝福(ギフト)を与え、貢物をもらえば神力は戻る。だが誰に与えるかだが……。」


 そういうと、彼女はどこからともなくサイコロを取り出し、それを転がした。

 サイコロの下には一軒の家があった。

 その家から15歳になったばかりの少年が、母親から見送られて行くのが見えた。


 「ほう、かの少年へ祝福(ギフト)を与えよと運命のダイスはいうか。……資料をここへ。」


 そういうと彼女の手には紙が数枚握られていた。


 「名はミレというのか……。百界のダンジョンに行くための祝福(ギフト)がいると。ちょうどいい。私もあそこには忘れ物がある……。そして異界を見て面白いと思った祝福(ギフト)も丁度よくな……。」


 彼女はにたっと笑うと、彼をここへ呼ぶ準備を始めるのだった―――――――

 

 ――――――今日、<統一国アルカニア>の大神殿は大忙しだった。

 理由は単純で、本日は全国各地から神様の祝福(ギフト)を受けに15歳の子供たちが集まるのだ。

 そんな中、<ミレ・エイカー>は受付を探していた。

 人ごみとなった会場を探していくと、一か所に列ができていた。

 僕はそこが受付の列だとわかり、最後尾に並ぶ。

 少し時間がたった後、ついに自分の受付の番になった。

 僕は、受付のシスターのお姉さんに話しかける。


 「あの、神様の祝福(ギフト)を受けに来たのですけども……。」 

 「はい、ようこそいらっしゃいました。申請用紙をもらってもよろしいでしょうか?」


 僕ははそう問われると、手に持っていた申請用紙をお姉さんに差し出す。


 「ミレ・エイカー様ですね。あ、本日が15歳の誕生日でしたか。おめでとうございます。祝福(ギフト)を受ける部屋は右手、奥の部屋になります。あなたによき神の祝福(ギフト)があらんことを。」


 僕は「ありがとうございます。」といった後、奥の部屋へ行こうとした。

 その時、ミレの後ろから声がかかった。


 「あ、ミレ君!あなたも今から祝福(ギフト)を受けるの?」


 そう声を掛けてきたのは僕の幼馴染の<エミリア・コリート>だった。

 どうやら彼女も今から祝福(ギフト)を受けるようだった。


 「お互いいい祝福(ギフト)をもらえるといいね!じゃあ、私は左の奥の部屋だから!祝福(ギフト)を受けたらどんなものだったか教えてね!」


 僕のわかったという返事を聞くと、エミリアはその部屋の方へと向かっていった。

 エミリアが奥の部屋へと消えるのを見た後、僕も自分の案内された部屋へと向かうのだった……。

 

 奥の部屋のその先。

 僕の目の前には、五芒星の書いてある魔方陣があった。

 そして、魔方陣のその先。そこに、一人の神官がいた。

 神官は僕が部屋の中に入ってきたのを確認すると、声を掛けた。


 「少年よ、そこの魔方陣に入るのだ。これより祝福(ギフト)の儀式を行う。」


 僕は神官に促されるまま、魔方陣に入った。

 僕が魔方陣に入ったのを確認すると、神官は、続けて話しかけた。


 「国民の皆が義務として受ける神からの祝福(ギフト)、あなたにもよい祝福(ギフト)が下りますよう――」

 そう神官がいうと、僕の入った魔方陣が輝きだした――――――。


 ――――――魔方陣が白く輝きだしたと思ったら、突然真っ白な何もない空間に放り出された。

 僕は突如のことに驚きを隠せない様子であたりを見渡すと、そこには女性の姿があった。

 その女性の姿は金色の水着のような物に金の装飾をつけた、褐色肌の普通の人のように見えた。

 ただ、その体は出ているところは出て、引っ込むところは引っ込んでいるというプロポーションで。

 その顔はこの世のすべての女性を凌駕するのではないかというという美貌でなければ、だが。

 ミレは思わず頬を染めながらその女性に見惚れてしまった。

 目の前の女性は、そんな僕の姿は視界に入っていないようにぶつぶつとしゃべっていた。


 「ふむ……、神託として彼に話しかけ、祝福(ギフト)とお願いを渡す予定が間違えてこちらの世界に読んでしまったか……。久々のことだから加減を間違えたか…?まぁいい。」


 といった後、女性は僕の方に顔を突如と向け、話しかけてきた。


 「ミレといったか、少年よ。すまない。こちらの手違いで神界へ呼んでしまったようだな。謝罪する。私の名はダムラン。すべてのことを適当にいじっている、雑神という神だ。」


 僕は声を掛けられ、はっと我に返った。

 そして、先程しゃべりかけられた内容を思い出し、


 「かっ…神様!?それと神界!!??」


 と、思わず叫んでしまった。

 ダムラン様は、煩わしそうに


 「そんなに大声を出さないでくれ。うるさい。だからこちらの手違いだといっているだろう。いったん落ち着くまでしゃべるな。」


 といった。

 僕も、その通りだと思い「わかりました」というといったん静かにすることにした。


 ―――――― 一時立った後、ダムラン様は僕へと話しかけた。


 「そろそろ落ち着いたろう?本題に入っていいか?」

 「はい。」

 「本題というのは祝福(ギフト)なのだが……。」


 僕はその言葉を聞いてはっと思い出す。

 そういえば祝福(ギフト)を受けに来たのだった。

 いろいろと唐突にありすぎて、すっかりと忘れてしまっていた。

 なので僕は聞いてみた。


 「僕はどのような祝福(ギフト)が受けられるのでしょうか?戦闘技能だとうれしいのですが……。」


 ダムラン様はその言葉を聞きつつ続けた。


 「わかっている。お前は百界のダンジョンに用があるのだろう?もちろん渡すのは戦闘技能だ。そして渡す能力のは……。」


 僕は固唾を飲んでその答えをまった。

 【魔法の才】や【怪力】だったらいいなぁ…。とかも思いつつ。

 そしてダムラン様は少しの間のあと、能力名を言った。


 「能力の名は【ガチャ】だ。」

 「…………【ガチャ】?」


 僕の頭の中には?マークがいっぱい浮かんだのだった。


ルビの振り方調べてたのにふり忘れてたマン。

次回からきちんと振ります。

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