微睡みの誘い
微睡みは君を招く
君は先に蕩けるように眠った
惹かれ合うように隣で
目を閉じ夢へと身を投げる
誰かと共に沈む夢
君と共に見る夢
今は君の居るという世界へ
海の上の船が揺蕩うように
水面の上の木の葉と同じように
僕と君は浮かんでいる
誰かに邪魔されるでもなく
何かが起きるでもなく
ただ不安定な夢に誘われた
分かるのは君の手の温もり
鮮やかなだけの世界から
再び誰かに呼ばれる
微睡みから覚めても
君は僕と眠っていたとは
誰も証明してくれない
今度はもう少し長く
微睡みを泳ぎたい