表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

いのちの詩(仮題)

不思議

作者: 浮き雲

他人のこころを眺めてしまうことが、時々あります。


自身のこころを眺めるときは、大概、苦笑や微笑み、失笑や諦めのため息、そんなものをよく浮かべます。他人のこころを眺めてしまうときには、そういうあからさまな表情は押さえますので、逆に無関心に見えてしまうようで、悪気はないのに怒りをかってしまうことが少なくありません。

本人は、実に好奇心に満ちて眺めているのですが、分かってはいただけません。


不思議なことに、他人のこころと同じくらい、自分のこころが謎めいていることがあります。よく例えられる湖面というよりは、澱んだ底なし沼でしょうか。そこに映った自分の顔が歪んでいて、可笑しいやら、哀しいやら、いつの間にか1日が過ぎていたりします。







人の才とは不思議にも 思わぬ先に花の咲く


成したきことと、その才の 違えば、悔いの実りゆく




人の夢とは不思議にも なければ生きる甲斐もなく


あれば重荷となり果てて 生きることさえ楽しまぬ




人の想いは不思議にも 縁の絶えた人たちの


切れぬか細き糸となり その健やかを願わせる




人の記憶は不思議にも 削げば削ぐほど、本質の


美醜をもちて浮き上がり 繕うこともできはせぬ




人のいのちは不思議にも やがて、誰もが閉じてゆく


出会い、変化に不死を替え 短き旅を繰り返す




己がこころは不思議にも 己が支配の枠を超え


右往左往に揺れ動き 休まることもありはせず




人の不思議の不思議さは 過去に埋もれたわけもなく


内にあれども解けきれぬ 起伏の幅の波模様





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ