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エピローグ

エピローグ、いや間違ってないですよ? きちんと、エピローグですから。プロローグじゃありませんから。

 落下。落ち、上から下へと抗えない移動を続ける。少年は目を開け、下の状況を確かめた。勢い良く落ちていく自分を見つめる二つの影。それを確認した少年は満足そうに笑う。


 脳裏に浮かぶのは自分が死んだ後の世界。悲しむ人はいるだろうか、世界はきちんと正常に回っているだろうか、気になる事はたくさんある。


 だが、少年にそれを知る術はない。死ねば人は終わりなのだから。死んだ後の世界など、知るよしもない。


 少年は心に不思議な感覚を抱きながら、落下を続ける。


 落下、落下、少年には数時間もの時間が流れたような錯覚。しかし、時は確実に流れ、遂には落下は停止。


 少年の体は固く冷たい地面に叩きつけられた。

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