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乙女ゲームの主人公に転生しましたが壁になりたい件について。  作者: じゅん
ある日目が覚めると乙女ゲームのヒロインになっていた件
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ある日目が覚めると乙女ゲームのヒロインになっていた件③

私は主治医なんて恐ろしい響のものを呼ばれそうになりながらも、何とかそれを阻止し、現在は大人しくペトラに髪を整えられていた。


ハーフアップにされたゆるいカールの髪に小さな白や青い花がバランスよく散りばめられていく。


それを眺めている主人公もまあ、絵になること。

きっと実物の私がやると、なんとも締まりのない顔になるのだろうな...なんてことを考えていると作業が終わったのかペトラは使っていたクシや生花を終いだした。


ようやく終わりか...と立ち上がろうとしたとき

「まだですよ、お嬢様。」と背後から声がし中途半端に上げた腰を下ろすように肩を押された。


私は「えー!」と苦情を言うと共に恨みがまそうにペトラをジトーっと睨みつける。


「全く...今日のお嬢様は本当にいかがなされたのですか?」


彼女はそう言いながらも早くも化粧道具と思しきセットへと手を伸ばしていた。


私はそんな彼女にため息を付き、まだ掛かりそうなこの作業のことを忘れるように思考を巡らせ始めた。


(ここって...主人公の部屋...だよね?ゲームにも何回か出てきたし...と、いうことは、本当にここはゲームの中の世界?私本当に仮想現実の世界に入っちゃったのかな?それともセイリオ好きすぎて見てる夢なのかな?だとしたら私の妄想力すごくない?!)


なんて呑気なことを考えていると顔にファンデーションを塗りたくっていたペトラが「そういえば...」と口を開いた。


「王宮で建国記念パーティーが開かれるのは一週間後でしたね。ドレスやお飾りの用意の進捗も後ほど確認して参ります。」


“建国記念パーティー”それはまさにゲームのストーリーが始まる舞台でもあった。

(そうか、ここはゲームの始まる一週間前の世界なのね...)

私はふと窓の外を見上げた。


空には漫画やアニメでよく見る巨大な魔法陣が描かれており見た事もないぐるぐる目の鳥が「ききききき」と妙な鳴き声をあげて飛んでいた。


私はそんなまだ見ぬ世界にどこかワクワクするようなそんな感情を持つのだった。

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