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白銀のヴァールハイト  作者: A86
2章 対白魔騎士団
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第30話 期末テスト一回目

こっから更新頻度がすこし落ち気味になります。それでも毎日更新は『できる限り』していくつもりです。

 期末テスト当日、今まで勉強が発揮される日だ。これから四日間、残るか切り捨てられるかの戦いが始まる。重要なナイトのテストは三日目に行われた。その他にも国語の古典とか、英語表現などのテストもあった。

 自己採点した結果、ナイトのテストは99点だ。その以外も国語と社会と暗記が重要なビショップのテストは60点前後ではあるが、数学や理科とかの得意分野は80点以上ではあったので結果オーライである。

 そして、四日間の期末テストが終わった。周りの皆は伸びをしたり、友人とテストの結果を予想して話したりしている。だがこれでテストは終わらない。まだ、実技テストが存在するのだから……。


「まだ終わらないんだよな、テスト」


「そうだよね。考えただけで頭が痛いよ」


「お前はキング志望だからもうテスト受けないだろ!」


「……あっ」


 そう、実技テストを受けるのはクイーン、ルーク、ナイト、ポーン、この四つを志望した人物だけである。つまり、キングとビショップを志望した人物は筆記テストで一位を取らなければ黒の騎士団に入れないと言っていいだろう。

 もちろん、その他の教科も高得点を取っているのは当たり前だ。


「大丈夫かアーク、顔色が悪いぞ?」


「うん、大丈夫。実技があると思って、筆記を疎かにしたかも……」


 俺は、アークに同情した。このように実技があると思って筆記を疎かにしてしまう生徒もいるらしい。

 帰りのホームルームが終わり、皆は続々とは教室を出た。俺達も教室を出て寮に戻る。

 校内を出て、中庭へと出る。青々とした木々、緑豊かな自然が俺達を迎えてくれる。


「あと少しで一学期が終わるのかぁ。長かったような短かったような……」


「結構色々なことがあったよな。いい事ばかりじゃないけれど……」


「あっ、デュークとアークだ」


 ミリーネの声が聞こえた。後ろを振り返るとクレアもいる。二人が一緒にいるのをよく見かける気がする。


「今から帰るの?」


「あぁ、俺は実技テストがあるからな」


「そうだよね〜。なんでポーンにも実技テストがあるんだろ?いいなぁキングとビショップは」


「そ、その代わりにビショップのテストは他のと比じゃないくらい難しかったよ」


「クレア、ビショップを狙ってたのか?」


「うん、攻撃はもともと向いてなかったしね……」


 その時、悲鳴が聞こえた。校内か……?


「今のは?」


「……行ってみよう」









◇◇◇


 俺達が来た時、すでに人だかりができていた。小さな部屋の中を覗いている。また、ヴァイス・トイフェルの痕跡があったのか、そう思った。しかし、中を見て、その予想はかき消された。

 見ると部屋が荒らされているのだ。丁度四階の東側にある部屋である。あまり使わなそうな場所なのにどうしてこんなことに?


「て……提出物をこの部屋に置くように指示されて中を開けたら……」


女子生徒がそう言っていた。なるほど、荒らされた部屋を見つけた理由は分かった。……もしかして、この部屋で何かを探していたのではないのだろうか?


「この部屋、先週ヴァイス・トイフェルが襲撃してきた場所の丁度反対じゃん」


「どういう事だ、ミリーネ?」


「先週、ヴァイス・トイフェルが現れたの四階の西側だったらしいって友人が言ってたの。そう比べるとど反対だな〜」


待てよ、もしそうだった三ヶ月前のあれも……。いや、結論に到達するのはまだ早い。調べてみるか……


「悪い、授業で分からない所を思い出した。図書室に寄るからアーク、先に戻っててくれないか?」


「分かった。気をつけてね」


まだ、断定はできないけれどももし確認が取れたら、犯人の目的が大体分かる。

俺は目的地へと走っていった。図書室ではなく、別の場所へ――



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