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白銀のヴァールハイト  作者: A86
2章 対白魔騎士団
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第18話 授業

最近説明が多いこの頃、次の次の回で物語を少し動かす予定です。

 最初の授業はキングの講座だった。

 キングの称号は指揮官に当たる。称号をもらうときには拒否権が存在するのだが、この称号にはなく、一度決められれば自動的に配属されるようになっているのだ。他にも、クイーンの称号も同じである。どちらも戦闘で指揮が出来る人物が有望だ。

 その他は、ルークは攻撃と守備を両方兼ね備えた者がもらう称号、ナイトは攻撃が優れて近接な武器を使うのが特徴。ビショップは後援向きな称号でポーンは攻撃にも後援にも回れる人物がもらう称号なのだ。

 このように、称号によって役割も違ってくる。騎士団は自分に適応する称号を判断してくれるのだ。もっとも、三ヶ月後のテストに残ればの話だけど……。

 男子はキングの称号、女子はクイーンの称号を受けるので、俺とアークはクイーンの講座を受けることはない。ちなみにキングとクイーンはチェスとは違って、重要度は均等である。

 教授はカルロス・ディーンという黒いヘビ獣人の男性だった。第一印象は黒ずくめな衣装で寡黙な感じかな。実際に受講を聞いていても淡々としていた。

 キングの称号についていくつか分かったことがある。キングの称号をもらった人物はチェスと同じように、そこまで戦いの舞台で戦わなくてもよく、指揮に集中する方が優先されるらしい。それでもいざという時のために戦闘能力を身に付けている。それがキングの称号を持った人物の存在。カルロス先生もキングの称号を持っている。

 チャイムが鳴った。授業が終わったのだ。


「それでは、今日やった所を復習しておくように」


 カルロス先生が教室から出て行く。一時の休憩時間、皆が寝たり、友人と話したりと様々なことに使っている。

 次の時間は数学Aだ。対白魔騎士団では、訓練や講義だけでない。普通の高等学校が受ける授業もある。というより、普通の授業のほうが少し多いくらいだ。訓練と講義はそれぞれ一日に1〜2時間ある。

 チャイムが再び鳴った。二時限目の授業が始まる。女子達も戻ってきて賑わいを見せていた。

 








◇◇◇


 四時限目、ルークの講義の時間だ。教師は漫画に出てきそうなザマス女史(あだ名も同じ……)みたいな先生だった。実物を見るのは初めてである。ちなみに今回はクラスの合同授業になっていた。


「大半のルークの称号を持った者は、武器を二つ持つザマス。攻撃する重火器と護身用の近接の武器ザマース」


 ルークは攻撃力と共に守備力も必要とされてくる。キング、クイーンの次に必要とされてくる称号であった。ナイトと役割が似ているが、唯一違うのがルークは重火器を扱えるというところだ。だが、重火器はヴァイス・トイフェルにはほぼ無効果に等しい。だから、力はナイトと変わらないぐらいである。


「では、教科書八ページを誰かに読んでもらいマショ。リアムさん、お願いするザマス」


「……はい」


 リアムと呼ばれた虎獣人の青年が立ち上がり、教科書の文字を読む。なんか……暗そうな奴だな。目が少し死んでいるような、そんな雰囲気を持っている。かと言って、別に危険だという訳じゃなかった。

 なぜこう思ったかはわからない。でも、俺はそいつがどうしても気になったんだ……。


 チャイムが鳴り、授業が終わる。講義を終わり、生徒達がぞろぞろと出て行く。

 俺はリアムと呼ばれた青年を探したがどこにもいなかった。


「デュークどうしたの?」


 アークが話しかけてきた。まぁいいか、別に今じゃなくても。


「なんでもない。行こう」



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