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雨色こころ  作者: 雨世界
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第1話 どうもありがとう。すごくうれしい。

 雨色こころ


 どうもありがとう。すごくうれしい。


 雨色こころには小さなころからの秘密があった。

 それはこころは男の子だったけど、女の子だったことだった。

 体は男の子。

 心はずっと女の子。

 こころはとても綺麗な子で、女の子みたいだなってよく言われていた。(本当にそうならすごくよかったのにな)

 中学生になったころ、こころは女の子になろうと思った。

 男の子として生きていたのだけど、心の奥ではそう決めていた。

 女の子になる。

 それが心の夢だった。

 だけど、こころは自分の体を無理に女の子にしようとは思っていなかった。

 すごく悩んだけど、体は男の子のままで女の子になることにした。

 高校生になって、こころはその夢を叶えることができた。

 お父さんとお母さんに秘密を話して、遠くの大きな街の頭の良い高校に頑張って合格して、高校では男の子だけど女の子の制服を着ることも許してもらった。

 女の子になることはとっても簡単だった。だった自分に嘘をつかなければいいだけだったから。

 女の子の髪型と化粧をして、女の子の下着と服を着たこころはどこから見ても、とっても綺麗な女の子にしか見えなかった。

 声も女の子みたいな声だった。

 こころのことを知らない人は、こころのことを女の子だと思っていた。

 うれしかった。

 そんなこころはいつもと同じようにとってもご機嫌な気持ちで、日曜日に朝から家の近くを買ったばかりのお気に入りの白いワンピースの服を着て、焦茶色のブーツをはいて(大きく足を動かして)お散歩していた。

 そんなこころにある一つの出会いがあった。

 それは恋のはじまりの出会いだった。

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