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コンクリートジャングルオブハザード ~ゾンビ世界で遊びましょう  作者: バッド
19章 西日本に行ってみよう

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318話 悪徳ビルでのゲーム少女

 ごぅんごぅんと天井を超えて、上階からであろう轟音が地下通路まで響いてきて、パラパラと埃が落ちてきていた。


 通路は暗闇で一寸先も見えず、足元も覚束ない。瓦礫やゴミが散乱しており、転倒するだけでも怪我をしてしまうような荒廃ぶりであった。


 だが、地下通路を走り抜ける二人は人外であった。獣の耳と尻尾をもつ少女は暗視の力で立ち止まることもなく走り抜ける。


 もう一人は中身が平凡な人間というかおっさんだろというツッコミもありそうだが、その美少女のぼでぃは普通の暗闇などものともしない。


 てってこと瑠奈の後ろを走りながら、目の前でフラフラとしている尻尾に紅葉のようなちっこいおててで猫じゃらしの前の子猫の如く、えいえいとタッチしていた。おっさんがそれをやったら痴漢だ、事案だと騒がれるのは間違いないが、子猫のような愛らしいレキなので、たんに子供が無邪気にじゃれているようにしか見えなかった。恐るべし美少女とおっさんの格差といったところか。


 てってけと走りながら、瑠奈は尻尾がくすぐったいのを我慢するというか、少し嬉しそうにしながら遥に声をかける。


「尻尾にじゃれつくのは禁止だ。くすぐったいから後でにしてくれ。櫛で梳かしてくれると嬉しいぞっ!」


 さっき櫛で梳かしたのが気に入ったらしい瑠奈である。そうして、とりあえずはその話は置いておいてと思いながら話を続ける。


「さっきから轟音が凄いよな。東日本の軍隊が来たのか?」


 アインたちが来る前に地下に入り込んだ瑠奈は、パワードアーマー隊とその力を知らないし見ていない。なので陽動をしていたレキの時間稼ぎに間に合って軍隊が来たと思いこんでいる。

 

 たしかに軍隊であるが、アインたちは未来から来た戦士か映画から抜け出てきた軍隊だ。きっと瑠奈が見たら驚愕することだろう。すべてが終わったときに見せて驚かせよう、サプライズは大事だよねと、ムフフとほくそ笑む子供な美少女。


「私の勇気ある陽動により潜入されたことに敵は気づかなかったのでしょう。大丈夫、対貴族用の作戦をもってきましたし」


 支援要請のボタンをポチリ、対貴族とは強力な火力で人外な戦闘力をもつツヴァイたちが倒すという作戦だ。極めてゲーム少女に相応しい綿密にして考えられた鬼謀だと言えよう。


「おぉ! あんな強い貴族たちを倒せる作戦か。今度教えてくれよなっ!」


 瑠奈のその口ぶりにピクリと反応する。その口ぶりだと彼女は最初から……。命懸けでボスを倒すつもりなんだと確信するので、ニッコリと誰もが見惚れる可愛らしい微笑みを返して伝える。


「えぇ、きっとこの戦いが終わったら教えますよ。無事に帰ったら。私は帰ったら美味しいご飯が待っているんです」


 帰ったらなになにするんだというフラグをたてていくゲーム少女。フラグブレイカーなので問題はない。というか映画とかだと必ず一人はこのようなフラグをたてられるが、反対にいえば遥が先にフラグをたてておけば、瑠奈は大丈夫だ論。


 映画の論理を現実に持ってくるおっさんの思考。現実でもフラグはあるんだよと固く信じているフラグ信者なので仕方ない。


 そんなことを話しつつ、ようやく地下通路から地下駐車場へと繋がるドアへと辿り着く二人。


「たぶんここから悪徳ビル内に入れるはずです。開けますね」


 錆びついたドアを遥が開けると、ギィと音が地下駐車場へと響き渡るようにして開く。


「ちょっと待ってくださいね。偵察しますから」


 肩にダンボールをかけて、中を覗き込む遥。もう飽きたのでダンボール箱をいちいち被ることはやめたらしい。それならばダンボールを持たなくてもよいのに、一応持っておこうという、おばちゃんがいつか使うからといらない袋を集めるように、一応肩にかけているゲーム少女であった。意味が少し違うかも。


 キョロキョロとドアの隙間から中を覗き込む隠れんぼをしていて鬼がこないかな? と遊んでいるようにしか見えない子供な美少女は、少し駐車場の中へと手を振ったあとに瑠奈へと振り向く。


「大丈夫みたいです。偵察のスペシャリストな私の目で何もいないとクリアリングしました。ゴーゴーレッツゴーです」


 てこてことドアを通り抜けて中へと足を進めるゲーム少女。その様子を見て素直に信じて後ろに続く瑠奈。


 中へと入ると広い駐車場であり、中には数台の車が駐車されていた。殆どは錆びついており動かないように見えるが、リムジンなどがピカピカで綺麗なので汚れていないのは動くと思う。


 等間隔に柱があり、その影にはナイトストーカーが数体死体となって転がっているのが見える。


「なんだよ、ここにも化物たちが隠れていたのか。もう死んでいるみたいだけど」


「そうですね。死体ぐらい片付けておいた方が良いと思いますが、病気とか臭いとか大変ですし」


 周りを見渡した瑠奈がナイトストーカーたちを見て言う。飄々と返す遥だが、なんだかたった今倒されたように見えるがきっと気のせいなのだろう。ゲーム少女が中を覗いて看破したナイトストーカーたちを一瞬で倒したことなんてある訳ない。


 てこてこと周りを注意しながら進み、カードリーダーが備え付けられているドアを見つけて近寄る二人。


「これか? 中に入れそうだけど」


「たしかにらしいカードリーダーです。このカードの出番と言う訳ですね」


 フンスと得意気にVIPカードを取り出して、カードリーダーへと通す。一兆円した馬鹿げたカジノの景品である。


 見事にビーと警告音が鳴りカードリーダーのランプは赤く点灯した。


「あれれ? おかしいですね」


 通し方がまずかったのだろうか? カードリーダーへの通し方はコツがあるんだよともう一回丁寧に通す遥だが……。


 ビーと再び警告音が鳴ってしまう。


 瑠奈と顔を見合わせて、お互いに沈黙する。


「なぁ、これもしかして……」


 瑠奈が気まずそうに遥を見ながら、聞きたくないことを口にしようとするので、耳を抑えてしゃがみ込み、かぶりをふって嫌々をする可愛らしい美少女。コインのほとんどを使用したのだ。換金したのだ。まさかの偽物なんてゲーム的にあるわけがないのだ。


「大丈夫です。気のせいです。きっとカードリーダーが汚れていたんです」


 うぅと立ち上がりながら、あのカジノの支配人には絶対に報復してやるとイカサマで手に入れたコインであるにもかかわらず怒るゲーム少女。どちらが悪いのかは見方によるだろう。


「カードリーダーが汚れていたって、どうするんだよ?」


 ドアは強力な結界により瑠奈では破壊できない。早くも作戦失敗かと落胆の表情となる。


「汚れはこうやってとるんです。ふ〜っ」


 可愛く口を尖らせて、息を吹きかける。昔のゲームはこうやって息を吹きかけると埃が取れて直ることがあるんだよと。おっさんの昔なのでかなり昔の話だ。

 

 ふ〜っ、ふ〜っ、ついでに電子操作もふ〜っ。


 可愛らしさの塊が息を吹きかける。そのついでにちょっとしたスキルも添えて。


 ピーっとドアの施錠ランプが緑色となり、ドアがカチャリと施錠が解ける音がした。


「やりました! やっぱり埃がつまっていたんですよ。あとは美少女の息にも弱かったんでしょうか」


 やった〜と喜んでぴょんぴょんしちゃう。美少女の息ならば、グラムいくらでとか買う人もいるかもだし、機械も弱いよねと。おっさんの息ならば産廃ものだが。


「なぁ、なんでカードを通していないのにドアが解錠されたんだ?」


 瑠奈が当たり前のことを普通に尋ねてくるので


「時差ですね。きっと世界時間に対応した機種だったんですよ」


 意味のわからない内容を自信満々に言うゲーム少女である。自信満々に答える根拠はない。自信満々に答えれば信じるかもとのゴリ押しだ。


「そうなのか? そういうもんなのか?」


「深く考えてはいけません。きっと最後のカード的アイテムだから問題はないんですよ」


 ドアを開けて、瑠奈の背中をんしょと押しながら、中へと入るゲーム少女であった。う〜んと首を捻りながら瑠奈は戸惑うが、意味不明な適当極まる答えなのでいくら考えても瑠奈は解答へは辿り着くことはない。


 有耶無耶作戦成功と素直な純真狼少女を騙す狼少女よりも遥かに悪辣なゲーム少女であった。


          ◇


 中に入るとリノリウムの綺麗な床が続き、ぽつんとエレベーターがある。横には非常階段のドアも目に入るが、面倒くさいので、ポチリとエレベーターを呼ぶボタンを躊躇いなく押下する遥。


「高層ビルで非常階段なんか無理ですよね。何階登ればいいのやらって感じで」


 ルンルンとエレベーターの表示が下の階層に近づくのを見て遥は瑠奈へと同意を求める。


「ん〜……たぶん罠とかないよな? 俺たちが来るなんてわからないはずだし」


 瑠奈も同意して頷く。エレベーターの方がずっと速いはずだし。遥は各所に備え付けつられた監視カメラを眺めつつ


「そうですね、罠なんかあるわけないですよね。私たちが来るとはわからないはずですし」


 カメラに向かって小さく手を振りながら答えるゲーム少女である。


 チンとエレベーターが到着するので乗り込む二人。


「う〜ん、階数が予想よりも少ないですね。これは最上階の少し前に着きそうです。たぶん防衛を考えているんでしょう」


 遥は階層のボタンを見て、唸りながら呟く。よくある中ボス前、即ち門番がいる階層までしか行けないのだろうなぁと。


「いいぜ! そこまで行けばあとはつっ走るだけだっ! 行こうぜ!」


 熱血主人公狼少女瑠奈は拳を強く握りしめ宣言してくるので、ホイサと遥は階層の一番上のボタンを押すのであった。


 エレベーターはビルの外側に備え付けられている透明チューブ型であった。外の様子を眺めながら上層へと移動をする。


「はぁ~。こうやってみると荒廃しているよなぁ~」


 外の様子を見て、感心したように瑠奈が感想を言う。たしかにこうやって改めて見るとビル群は一つとしてまともに残っているものはなく、ガラス窓が砕けているぐらいならばまだマシで、壁が砕けて中のオフィスが見れるビルまで多々ある。


 崩壊前に立ち並んでいた多数の店も薄汚れており、電気がないせいで店内は暗くて確認することは不可能だ。もはや営業している店などはなく、バラックでの屋台しかやっているところは無さそうである。


 人々はローブを着こみ、深くフードを被って歩いている。それを眺めると凄く悲しい気分となってくるのだろう。瑠奈が寂しそうな表情で景色を見ていた。


 だが、遥は外の様子よりも気になることがあった。


 それはなぜかというと


「瑠奈さん、隣にもエレベーターチューブがありますね。駐車場ではなかったみたいですし、最上階からの一気に地下へと行ける直行便ぽいですよ」


 べた~っと顔をガラスにくっつけて外を眺めて言う。その姿はエレベーターに乗って嬉しいとはしゃぐ子供にしか見えないが、表情はほっぺがムニュウとガラスに押し付けられているが一応真面目であった。


「あん? たしかに隣にもエレベーターがあるな。よくあるボスの逃げ道とかじゃね?」


「瑠奈さんもそう思いますか。たしかにそれ以外に考える事は不可能ですよね………。ですがそれだと変なんです」


 遥は考えこみながら、少し戸惑ったように話を続ける。


 瑠奈はその言葉に首をコテンと傾げて不思議そうな表情となって尋ね返してきた。


「おかしいところ? ボスが逃げ道を作っているっていうのは普通じゃね?」


「たしかに普通です。普通なのが問題なんです。もしかしてここのボスは………」


 深く真剣な表情で顎に手をあてて推察する遥。極めて嫌な予感がするのだ。普通に脱出路を作るボス………あり得るのか? あり得るとしたらその答えは………。


「それよりももうすぐ着くぜ。ここを突破して一気にボスのところまで殴りこみだ!」


 フンスと気合を入れて瑠奈が声をかけてくるので、はぁ~と嘆息してから、結局は確認しないといけないよねと気を取り直す


「そうですね、一直線にボスまで行きましょう。気になることができましたので」


 瞼を閉じて答える遥。いつになく真剣な声音で告げてくるので、


「お、おぅ。レキの瞬間移動能力には期待しているからなっ! ピンチの時は支援できるようなアイテムを転移させてくれっ」


 コクンと頷くゲーム少女であるが目を閉じて黙したままであった。


          ◇


 チンと音がしてエレベーターの扉が開き始める。


「いくぜっ! っとと」


 勢いよくエレベーターの外にでる瑠奈はたたらを踏んで立ち止まる。静かにてくてくと後ろからゲーム少女が続く。


 なぜ瑠奈が立ち止まったかというと、目の前が広間となっており、プロレスなどで使うリングが作られていたからだ。


 なにもない広間にリングがあり、その後ろの方に上階へと続く立派な階段が見える。


 リングには二人の人間が立っており、その外側、見学席にも観客がいた。


 瑠奈たちが広間へと足を進めると、リングに人間がよじ登ってきて、マイクを持って叫ぶ。


「さぁ~。チャレンジャーがやってきました! 勇気あるチャレンジャー! タッグマッチによる勝者はどちらか? チャンピオンたちが防衛するのか? それともチャレンジャーたちが勝つのか? 注目の一戦です!」


 どうやらレフェリーらしい男は金切り声で叫ぶ。


 遥たちの正面でリングにいた二人の男がニヤリと笑いながら足を進めてくる。


 レフェリーはバッと手を振りかざして声を張り上げる。


「チャンピオンチームゥゥゥ! ナイトアニマルズ。ブラッド鈴木人外パワー8500万、ウルフマン二郎人外パワー1000万~!」


 二人ともブーメランパンツを履いて、手を振り上げる。一人はウルフマン二郎の狼男モード、もう一人は青白い肌に赤い目、牙が口からのぞき、痩せマッチョという感じで筋肉が映えている。どうやらこいつも吸血鬼の模様。吸血鬼多すぎである。


「おぉ~! ナイトアニマルズゥ~」

「素敵~」

「無敵ぶりをみせてくれ~」


 観客がファンの如く騒ぎ始めて、喧騒に満ちる。


 レフェリーはバッと手をこちらへと振りかざして、再び叫ぶ。


「対するチャレンジャーは子犬と子供の少女だ~。ウルフマン二郎の実娘瑠奈!人外パワー100万、武装をした身の程しらずな子供、人間パワー5だ~。美少女の名前はなんというのだろうか~?」


 その紹介にシンと静寂に包まれる観客たち。


「なるほど………。趣味が悪いというかなんというか………」


 ゲーム少女は周りの観客へと視線を向けると、皆は首輪をつけており、そのリードは側にある柱に括り付けてあった。無理やりに観客とされたことは明らかである。


「ぬふふ。こぉぉのぉぉぉ、ブラッド鈴木がまずは相手をしましょう~。二人とも生娘みたいですしね~」


 牙を覗かせて餌を見るような視線を向けるブラッド鈴木。


「ちっ! まずは俺が戦うからレキは様子をって、あれ? どこだ?」


 瑠奈が身構えてブラッド鈴木を睨みつけながらレキへと声をかけるが、隣にいたはずの少女はいつの間にか見えない。


 逃げたのかと動揺しつつ瑠奈が周りを眺める中で鈴を鳴らすような綺麗な声音で声がかけられる。


「瑠奈さん、私は気になることができたので、先にボスのところまで行っています。瑠奈さんは父親との話し合いを頑張ってくださいね」


 その言葉は正面の階段前、ナイトアニマルズの後ろから聞こえた。


 いつの間にかレキは階段前に佇んでおり、なぜか美しい輝きをもつ刀を水平に持っていた。


「な、いつの間にっ!」


 ブラッド鈴木が後ろからかけられた声に驚愕して、急いで振り向こうとするが


「おぉ、ま、まさか」


 うめき声と共にブラッド鈴木の胴体に軌跡が走る。そのまま輪切りに斬られてバラバラに地面へと落ちていくのであった。そうして地面に落下しつつ灰となり消えていく。


「観客の皆さんも逃げた方がよろしいですよ。もうその首輪は破壊しましたし」


 スウッと目を開き、深い光の輝きを見せつつレキが言葉を紡ぐ。


 がしゃ~ん


 その言葉と共に、金属音が響き渡り観客席にいた観客の首輪は鎖ごと破壊されていた。


「お、首輪が!」

「やった!」

「逃げるぞ!」


 人々は自分の動きを封じていた首輪が破壊されたことにより、喜びの声をあげつつ、エレベーターまで一気に移動をし始める。


「な、なにが? ま、まて、いや、小娘、お前を上に行かせるわけにはっ!」


 ウルフマン二郎は一気に変化した状況についていけず戸惑いを見せるが、それでもレキを追おうとリングから降りようとするが、レキはその様子を眠そうな目で見ながら、人差し指をくるりと動かした。


「クリエイトアイス」


 レベル6の氷念動にて階段を登り始めたレキはその後ろへと氷壁を作り、進入を不可とする。


 透明度の高い氷の壁がいきなり目の前に生まれたことに対してウルフマン二郎は動揺を見せるが、すぐに右腕を引き絞り、パンチを繰り出す。


「こなくそっ!」


 ガインと音をたてて氷の壁に拳撃を加えるウルフマン二郎であったが、次の瞬間に驚きで瞠目する。


「な、なんだこりゃ? 砕けるどころか、傷もつかねぇ?」


 壁はウルフマン二郎の装甲車の装甲も貫くはずの拳撃を受けても、びくともせずに氷の光を返してくるのみであった。


 その様子をちらりと見て、興味が無さそうにレキは階段を登っていく。


「ま、まちやがれ! ここは通すわけには」


 ウルフマン二郎は遠ざかるレキへと声をかけるが、なにもできはしない。


「はっ! 俺のパートナーは先に進んじまったみたいだな! なら親父の相手は今度こそ俺だ!」


 拳を突き出して瑠奈が叫び声をあげる。


「ちっ! 仕方ねぇ、モンキー秀吉は負けることはねぇだろ、化け物だらけだしな………。仕方ねぇっ! てめえを先に相手にしてやるぜ!」


 二人は両手を掲げて、戦うための身構えをとるのであった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます。 次も楽しみにしています。 [一言] 何があるんだろうねぇ
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