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死に際の殺し屋は、異世界で皇王と出会った  作者: 玲島和哲
ヌディーリ
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ワドゥル・マジュク

 光利とガルティックが宿に帰宅した時には、部屋に来ていた服屋の女はいなくなっていた。その代わり、リュナウィッシュとルーアンは質素な私服に着替えて、二人を出迎えた。


 リュナウィッシュは白色で長袖のフリルブラウスに、藍色の少し厚みにある長ズボンを履いており、ルーアンは黒色の長袖にオリーブグリーンの細い長ズボンを履いている。その長袖の首に辺りには紐が通っており、左胸に小さなポケットもある。光利が通りすがりに見かける服装と、大差ないものである。


二人はリュナウィッシュとルーアンにギウフィンを何粒か与え、部屋にある台所を使い、光利がその皮を炙って、全員で食した。小さくなったそれは、スナック感覚食せるもので味もさっぱりしたものになっていた。


 この間に、光利とガルティックは、ルーアンからこの街の状況を大まかに聞き、この都市にはグランヴァと呼ばれる幽霊型の怪物達がいることに話が及ぶと、


「そいつにならもう会ったよ」


「!!」


 ルーアンとリュナウィッシュは驚いた面持ちで光利の顔を見た。


「特に何か話したわけでも、そもそもかかわったわけでも無いが、少しトラブル……厄介毎に巻き込まれてな。穏便には終わったが」


「……」


 ルーアンは複雑な表情を浮かべた。何か言いたげだったが、あえてそれ以上突っ込もうとはしなかった。


「そんなグランテの統率者の名が、『ラウル・バグス・バ・バ』だ」ルーアンは続けた。「こちらで確認した情報では、普段は神殿にいるそうだ。時折外に出ていたみたいだが、今は神殿にはいったっきり出てきていない。この事から判断して、一つ懸念していることがある」


 ……ルーアンによると、神殿には一つ仕掛けが存在する。


「なるほど」光利は言った。「つまり、今回はそのラウル・バグス・バ・バというやつを倒せばいいんだな?」


「その通りだ」ルーアンは言った。「しかしその前に一つ、我々で行いたいと思っていることがある」


「……」


 光利は、それが何かを問うように、軽く頭を傾ける。


「ワドゥル・マジュクの利用者『リグリスト・マッギウス』様を救出することだ」


「一気に知らない単語が二つ出てきた」


 光利は軽く笑いながら言った。


「順を追って説明する」ルーアンは言った。「『ワドゥル・マジュク』とは、言語の発音によって発動させる魔力の事だ……」


……………


 まず前提として、この国の人間は皆、それなりの魔力をその身に宿している。それはほとんど利用出来ぬほど微小なものであり、また基本、利用できぬ様に法規制もされている。しかし、専門の機関で魔力について──主に法律関係や倫理問題などだ──学び、その試験を合格すると魔力を使うための訓練を受けられるようになるんだ。


 魔力をどう利用するか。その様式は種々雑多であり、ワドゥル・マジュクはその中の一つに当たる。基本は攻撃魔法に当たるが、防御やある程度の治癒に利用することが出来る。魔力はその利用法を考えれば、実質いかなる事も可能であり、ワドゥル・マジュクは特にその中でも最高の魔法様式の一つに当たる。


 ここまで説明しておおよそ予測がつくかもしれないが、前に言った試験はもちろんこの国で最高難易度のものの一つになっており、魔力を利用するための訓練も、とんでもない厳しさになっている。


 そのため大半の者が試験で落とされてしまうし、それに受かった者でも、訓練の厳しさによって、半分以上が辞退してしまう。しかも、この訓練に関連した、実地や筆記試験もある。当然、基準に満たねばその時点で終了だ。


 訓練をやめた者は、たとえ鍛え上げた魔力がどれ程の者であろうと、一般人と同程度の物……つまり、ほとんど利用できない状態にまで戻されてしまう。


先ほどワドゥル・マジュクは、言語の発音により発生させる魔力だと言った。当然、正確な発音が求められる上、仮に発音に成功しても、今度は魔力の利用のための制御が必要になる。


 それ故、最後までこの魔力を利用できるようになる者が、例えば五百人受けて二十五人いれば多い方だと言われるくらいだ。当然、一人も使えずじまいというのは、しょっちゅうのことだそうだ。


 このワドゥル・マジュクの特徴にも大いに関係するから、簡潔にその歴史も伝えておく。


 ワドゥル・マジュクは、初代ファムアート様の時代から利用されている最古参の魔術だ。当然、その言語はその時代の物が利用されていたし、しばらく時代を経ていくまで、その言語でワドゥル・マジュクは行使されてきた。


 そんなワドゥル・マジュクにも、一つの契機が来た。第十八代ファムアート様の時代において、ワドゥル・マジュクの利用者の激減が問題として取り上げられるようになったのだ。元々減少傾向になっていること自体は分かっていたのだが、原因も把握できずにおり、問題解決の糸口が掴めずにいた。


 しかし、時代を経るごとに医療技術が進歩していき、人体についての知識も歩オフになってきたことによって、その原因の一旦が分かった。それは人体の、特に口の中や肺の構造の変化だ。


 初代ファムアート様の時代から、当然アマルサスにも様々な変化が存在する。生活様式、食事、周囲の環境……そういったものの影響によって、微細にではありながら、人々の身体にも変化が生じてきていた。当然、口の中も変化している。


 更に、人体に限らぬ広範な調査の結果として、初代ファムアート様の時代において、さして交流が盛んとも言えなかった地域間でのそれも、徐々に濃密になっていった事が原因であることも分かった。同じ言語でも、その発音は地域ごとによって変化する。そうした者同士の交流の影響により、元からの発音にも少しずつ変化していったということだ。


 そうした様々な変化によって、初代ファムアート様の時代の発音を、その当時の人々が使えなくなっていたのだ。


 この事態を把握した第十八代ファムアート様は、ワドゥル・マジュクをその時代の言語、発音で利用できる事業を始められた。これにはかなりの歳月がかかり、第二十代ファムアート様の時代に、魔力が多少の劣化しつつも、ようやく完遂することが出来た。このために、ワドゥル・マジュクの利用者は、再び激増した。


 この後にも、第五十五代ファムアート様、第八十四代ファムアート様の時代の言語でも、ワドゥル・マジュクが利用できるように構築し直された。


 その結果として、ワドゥル・マジュクの利用のための言語には、初代ファムアート様の時代、第二十代ファムアート様の時代、第五十五代ファムアート様、第八十四代ファムアート様の時代の言語が利用されるようになった。


 ちなみに、今現在においても、初代ファムアート様の時代の言語によるワドゥル・マジュクが、最も強力なものとされている──


……………


「──ここまで聞くと分かるかもしれないが、当然、古い言語によるワドゥル・マジュクの利用者は、時代を遡ればそれだけ少ないということでもある……」


「そして、そのリグリスト・マッギウスという男は、最も古い……つまり初代ファムアート様の時代の言語によるワドゥル・マジュクを利用することが出来る。そしてそれ故に捕らえられたということか?」


 光利は右手の親指と人差し指の先をこすらせているのを見つつそう言って、ルーアンの方を向いた。ルーアンとリュナウィッシュは、彼の方を見た。ルーアンは驚いた表情だったが、リュナウィッシュには特に大きな表情の変化はなかった。


「……何故分かった? 知っていたのか?」


「いや。しかし話を聞く限りでは、そう結論付くんじゃないかと思っただけだ」光利は言った。「そのリグリストという男が敵方に捕らえられていること、そしてワドゥル・マジュクの事が説明され、更にその中でも希少な存在がいると聞かされた。その希少性をその男に結び付けるのは、おかしなことでもないだろ」


「……」


 ルーアンが呆然としている横で、リュナウィッシュは拳を口の前にやって、クスクス小さく笑った。


「……お前が敵でなくてよかったよ」ルーアンは少し、皮肉っぽい調子で軽く微笑みながら言った。「光利の言う通り、今現在、リグリスト様がラウル・バグス・バ・バに捕らえられている。リュナウィ……リュナ様と話し合った結果なのだが、我々はリグリスト様を救出したいと思っている。場合によっては、協力していただけるかもしれない」


「こう言っては何だが、生きてる保証は?」と光利。


「敵はリグリスト様を戦力として欲しがっている。命どころか、怪我すらもない状態だと聞いている」


「俺達に協力してくれる可能性は?」


「当然、リグリスト様のご意思を尊重せねばならぬが」ルーアンは言った。「恐らく、こちらからのお願いがなくとも、御尽力いただけると思う」


「人柄は?」


「寡黙で、表情の変化もかなり少なければ、感情表現も希薄、かなり厳格な雰囲気もあるため、初対面では誤解を受けやすい方ではあられるが、かなりの人格者だ。私も何度も世話になった」


「なるほど」光利は言った。「ちなみに、他に捕まっている者は?」


「入ってきた情報では、特にはいないとのことだ」


「ちなみにその情報源を聞くことは?」


「私が調べた」


 少し悪戯っぽい笑みを浮かべた光利の問い掛けに対し、ルーアンは腰に両手を当てて答えた。光利は笑いながら手を上げ、了承の返事をした。


 無論、光利は今の情報が、ルーアンではなく、ここに来た服屋であることは察していた。あの女は諜報員かそれに近い存在であろうことは、ここでそれが明示されないことに加え、ここに来た時の服屋の女の物腰柔らかな態度に、僅かながら漂う、ある厳粛さからも感じられた。


 こうして光利が、情報源について思考を巡らしていること自体、恐らくルーアンは察しているはずである。出会ってから付き合い自体かなり短いが、ルーアンがかなりの切れ者であることは、光利もすでに見抜いていた。ルーアンの語調も、こちらにそう察するよう、促す調子があった。


「今の話を考えると」光利はその場を持ち直そうとするような調子で言った。「俺達は神殿に向かうということだな?」


「その通りだ」ルーアンが答えた。「一応、明日行こうと思っている」


「明日?」


「私が提案したんです」リュナウィッシュが光利の聞き返しに答えた。「今日は少し遅いですし、着いたばかりです。相応に疲れもあるはずですから、今日は寝食をしっかりして英気を養い、明日万全の状態で出向いていただこうと思いました」


「なるほど」光利は言った。「ちなみに向かうのは? またこの四人か?」


「いや、今回は私と光利、二人で向かう」


「えっ!?」ルーアンの返答に、ガルティックが驚いた。「あたしも行きたい!!」


「まぁ待ってくれ、ガル」ルーアンが少女を落ち着ける様に言った。「ガルにはリュナ様の護衛をお願いしたいんだ」


「護衛?」ガルティックは一気に落ち着いた。「じゃあ、リュナ様、この宿に残るんですか?」


「そういうことになりますね」


 リュナウィッシュはそう答えた。


「まずリュナ様には、あまり戦いの場に立っていただきたくないのだ」ルーアンが言った。「私自身の立場としても、リュナ様は守らねばならぬお方。あえて危険な場所に立ち入らせることは避けたい。これは私が提案して、ご理解とご納得をいただいたものだ」


 ルーアンがそう答える横で、リュナウィッシュは、少し心苦しそうにそう答えた。戦いの場に出向かぬことを、申し訳なく思っているようである。


「まぁ妥当な判断ではあるな。当然だ」光利は同調した。「敵としては、リュナ様をとらえればそれで良いんだ。俺達の隙をついて捕らえて、そのままいなくなれば、敵の勝利。むしろ連中の目的たるリュナ様がどこにいるのか分からない状態にして、俺達が暴れている所に注目を集めておけば、目くらましにもなる」


「そういうところだ」ルーアンが言った。「正直、なかなか粗削りな判断ではあるが、聖域の奪還とリュナ様の護衛を私達だけで行うのならば、これが確実ではある」


 光利は彼女の言葉を頷きつつ、ふと少し考えて、


「仮にラウル・バグス・バ・バの連中を倒した後はどうする? いったん戻ってリュナ様に報告をしに行くのか?」


「その点については心配いりません」


 リュナウィッシュはそう答えると、ス本のポケットから、小さな石を取り出し、光利の方に差し出す。光利は右手でそれを受け取り、目の前に持っていくと、前に後ろにとそれを確かめるように見た。綺麗な丸い白い鉱石に、エメラルド色の光が星の様に点々としている。


「これは?」


「即席で作った物です」リュナウィッシュはもう一つ、同じ石を取り出した。「名前は『ケラウルップ』。これを持っていれば、例えば心に念じたことを、私の方へと届いてくれます。それから、ケラウルップを通じて、その所有者のいつ場所へ、私の能力を通じて瞬間移動をすることが出来ますので、なかなか役に立つのではないかと」


「ほぉ……」


 話を聞き終えた光利はふと、石を持っていた手に違和感を感じて、その手を見た。すると、先ほどまで持っていた石が、その手から無くなっていた。


「? ……?」


 気付かぬうちに落としてもしたのかと思い、光利は足元を見回す。リュナウィッシュはそんな光利の姿を、可笑しそうに小さく笑った。


「大丈夫です。落としてはいませんよ」


 石探しのためコートを広げていた光利は、リュナウィッシュの方に顔を向ける。


「手の甲を見てください」


 指示通りに、光利は手の甲を見る。それを合図にするかのように手の甲が光り出して、意志が半分ほど浮かび上がって来た。


「お、おいおい!」


 光利は焦った様子でリュナウィッシュの方を見た。


「大丈夫です。身体に何の影響もありません」リュナウィッシュは微笑んだまま、首を右側にかしげながら言った。「それならば、動く時に邪魔になりませんし、落とすこともありません……違和感はありますか?」


「あ~……」手を表裏に向け、手を開いたり閉じたりして微笑む。「いや、問題ない。ルーアンも持ってるのか?」


「もちろんだ」


 視線を向けられたルーアンは、同じように右手の甲を光利に向ける。すると先ほどと同じように、ケラウルップが浮かんで来た。


「ガルにも。はい」


 リュナウィッシュがケラウルップをガルティックに差し出す。少女は両手で受け取ったそれを嬉しそうに見つめ、


「ありがとうございます」


 そう感謝をして、ケラウルップを持っていた手にまた目を向けたガルティックは、それがなくなっていることに気が付いた。光利と似た反応を見せた後、思い出したように自らの右手の甲を見て、ケラウルップが浮かんでいるのを確認する。そして、光利の方に、笑顔でそれを向けた。光利もそれに対する返答の様に、少女に向けてケラウルップの出た手の甲を示して。


 そんな二人のやり取りをにこやかに見つつ、リュナウィッシュは、


「あと一つ、機能があります。ルーアン」


「はい」


 ルーアンは光利の前に立ち、光利の方にケラウルップを向ける。


「ルーアンのケラウルップに、あなたのを当ててみてください」


「? あぁ」


 光利は自らのケラウルップを、ルーアンのそれに軽く当てた。卓球の玉の当たったような心地の良い音を小さく立てる。すると、互いに共鳴し合うように、翡翠色の発光が小さく起きる。


「……」


 少し間を置いてじっと見た後、光利はケラウルップを離す。水滴の様に、エメラルド色の光が数粒落ちた。すると、右手に微かに、重みの様なものを感じた。


 決して右手が重くなったというわけでは無い。上げたり下げたりは負担なくできる。しかし、右手に重い物を乗せた様な重さを感じるのだ。


「?」


 光利は右手を動かしてみる。いつもの通りスムーズに動く。しかし重みの様なものは消えない。


「ルーアン。少し光利から離れてみて」


「はい」


 ルーアンは光利から少し離れる。するとそれに合わせて手の重みも軽くなっていく。光利は戸惑いつつ、手の甲とルーアンを見比べる。


「今度は少し、光利の周りを歩いてみて」


 丁寧に返事をして、言われた通り、ルーアンは光利の周りを歩く。今度はそれに合わせて、まるでルーアンを追い掛ける様に、重みが動いた。光利は手の甲を天井に向けたまま、手そのものを顔の隣に持ち上げる。


「……なんだこれ?」


「ルーアンも、貴方と同じものを、その手に感じています」リュナウィッシュは答えた。「相手の距離や移動する方向がそれで分かります。多くの敵を相手にする時、大まかにでも互いの距離感を把握できるようにしておくのは、便利だと思ったのですが」


「なるほど。いや、これは便利だ。ありがたい」


 光利の返事に、リュナウィッシュも満足げだった。


「改めて言うが、今回の件は私と光利で対応するつもりだ」少し緩みかけた空気を引き締める様に、毅然とした態度でルーアンは言った。「敵は自由に空中移動も出来る。光利の銃の腕前なら、縦横無尽に宙を行くグランヴァ達にも、対応することが出来るだろう?」


「期待に沿えるよう、頑張らせてもらうよ」


 光利の返事を聞くと、ルーアンはガルティックの方へ見下ろした。そして少女と目が合うと、その頭に手を置いた。ガルティックは手を置かれた瞬間目をつむるも、すぐに頭をルーアンの方に上げて目を開く。


「ガルはリュナ様の護衛役だ。決して外に出るわけでは無いし、前のように暴れまわることはできないかもしれないが、それでも責任重大な役目だ。お願いできるか」


「うん! 分かった」


 ガルティックの返事に、ルーアンは微笑んだ。


「準備はこれで済みそうですね」


 リュナウィッシュに声を掛けられ、彼女の方を向いたルーアンは、


「はい」


 ルーアンの返事を聞き、リュナウィッシュは光利やガルティックの方を見つつ、


「あとはゆっくり休養してください。明日は決して平穏な一日にはならないでしょうから、少々難しいかもしれませんが、出来ることなら、心身ともに万全の状態であすという日を迎えてほしいと思います」


「はい!」


と、元気よくそう返事をしたガルティックに対し、光利はリュナウィッシュに対し、


「リュナ様こそ、あまり気を張り過ぎないようにお願いしますよ」


 リュナウィッシュは、光利のその言葉に、少しあっけに取られた表情をした。すると、そんな皇王に、ガルティックが勢いよく、その足に抱き着いた。


「大丈夫ですよ、リュナ様!」ガルティックは言った。「あたしがしっかりお守りします。いっぱいいっぱい寝て、明日は元気に過ごしましょう」


 下からこちらを見上げて、そう朗らかに言ったガルティックに、リュナウィッシュは優しく、あの時折見せる儚げな笑みを浮かべて、その頭を撫でた。


 ルーアンが、その様子をじっと見ている時、その肩に手を置かれた。そちらに目を向けると、


「お前もだぜ?」


 光利はそう言って、肩から手を放し、リュナウィッシュとガルティックの方に近付いた。そんな後ろ姿を見つつ、ルーアンは、どこか安心と言おうか、信頼と言おうか、そういった類の感情を交えた苦笑を浮かべた。

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