働く
アルバイトは高校生の頃からしていた
勤め先が変わっても
周りのひとから必ず言われた
「落ち着いて」
働いている時に
慌てている
焦っている
冷静さを失っているという自覚が
一切なかった
残念ながら今もだ
1つの単純作業を続けるのは得意だ
だが、指示が重なると
混乱していく
マニュアルがあれば
覚え
実践できる
だが、我が就いたのは全て接客業
起きた出来事
全てマニュアルで対応できるわけもなく
少しズレが生じると
(これでいいのか)
不安になり確認をとる
それでも
ミスをする
(お金をいただくのだからしっかりしなければ)
この意識は強く
空き時間に掃除したり
マニュアルを読み込む
周囲のひとは
「ほんとによく頑張っている」
声をかけ、見守ってくれた
だが、それでいいのだろうか
今思い返すと
他のひとはしないような
失敗ばかりしていた
そのしわ寄せは
全て周りのひとにいく
ひとが好きだ
いつも優しくしてもらった
誰かが笑っていると
見ているだけで幸せ
悲しいことがあったなら
そばにいて話を聞きたい
プライベートならいい
仕事にその感情は必要だろうか
お互いに気遣うことは大事だが
職場で機嫌が悪いひとがいると
我は一気に動揺した
(なんとか元気になってもらわないと!)
たぶん
職場に負の感情を撒き散らすのは
社会人として悪い事なのだろう
仕事は仕事だ
だが、そんなに割り切れるものだろうか
毎日
楽しいことも辛い事も
些細なことも
とんでもないことも
起こる
家族が病気になったり
通勤途中で何か散々な目にあって
悲しんでいたとしても
言ってもらわないと
それを知ることはできない
配慮するのは不可能だ
心の中に
何をしまっているのだろう
抱えているのだろう
大人に囲まれて働き
己自身も大人として振る舞う中
周りを見ても
完璧な大人はいなかった
悩んで苦しんで
笑って
失敗して
懸命に生きて
働いて食べて生活していた