食事がこれからは辛くなりそうだよ
現在俺は図書館的な場所にいる、理由は元の世界に帰るための魔法を見つけるために
シル「おめあての魔道書は見つかりましたか?」
一「いや、これじゃない」
そう言えば焦っていて気がつかなかったがこの世界は日本語がこの世界の言葉となっているらしい、おかげで魔道書なども苦もなく読めている
シル「それにしても転移系の魔法を使いたいなどと言った時は驚きましたよ」
ついでに面倒くさいことにシルがずっと俺の横にいる
一「何故だ?」
シル「魔王様は魔道書など使わなくても勘と力任せに魔法を使っておりましたじゃないですか」
一「まぁな、だがそれだけでは限界が来たからな」
シル「そうですか、そう言えばそろそろ夕飯の時間ですな、私は準備をしてきます」
一「分かった」
シル「それでは、ごゆっくり」
そう言いシルは図書館から出て行った
一「…………ん?」
俺は本を見ていると何か紙が挟まった本を見つけた
一「見てみるか」
そして俺は本を取り、挟まれている紙に目を通すと
元魔王
やっほー、元魔王だよごめんね急に俺の体にお前を入れちゃって、いやーー俺さー他の異世界に興味があって勝手にお前の体を乗っ取っちゃったテヘペロ、まぁシルとアルは悪い奴じゃないから安心してくれ、じゃ!魔王ライフ楽しめよ!
グシャ
一 (この魔王殺す、お前のせいでどれだけ苦労してるのか分かってるのか?)
p.s
二つ言うの忘れてた、転移する時に全魔力使ったから魔力は無くなってるけどこの手紙に俺の魔力をすこーーーしだけ込めといたからグシャっとすると使えるよ、あと体術も体が覚えてるから普通に使えるよ
それともう一つ俺の名前はエルダだからそれを名乗ったらいいよ
そして俺の体に何か力が流れ込まれる
一 (………これが魔力?)
よく分からなかったがまた違う日に試してみることにした
一 (エルダ…か、これからはそう名乗った方がいいな、名前を捨てるのは気がひけるが死ぬよりはましだ)
シル「魔王様夕飯の支度ができましたぞ」
エルダ「あぁ、今行く」
そして俺は食堂へと向かう
ーーーその頃食堂ーーー
アル「今日はやけに豪華だな」
シル「今日は魔王様の様子がおかしいから、シビレワニの肉と、魔界産アースワームにしたんじゃ」
アル「確かに、いつもより威厳に溢れていたな」
シル「まぁ、いつもの気まぐれじゃと思うが念の為好物でも出しておこうと思っただけじゃ」
ギィィィ
そんなことを話していることも知らず俺は食堂のドアを開ける
エルダ「美味そうだな」
シル「今日は魔王様の好物を用意したのですじゃ」
エルダ「成る程、礼を言う」
エルダ (この喋り方なれないし、上手くキャラが作れないよ)
シル「ありがとうございます、それではお席へ」
そして俺は席へと座る
エルダ (さて、どうするか几帳面に置かれたナイフとフォークここはテーブルマナーをしっかりしなければ…………知らねぇよテーブルマナーなんて)
アル「魔王様食べないのですか?」
エルダ「あ、あぁ今食べる」
そして俺はスッと肉を切り口に運ぶ、この程度ならできる
パク
エルダ「!!??」
食べた瞬間俺の体に電撃が走った
アル「どうしました!!??」
エルダ「な、何でもない喉に詰まっただけだ」
アル「そうですか」
エルダ (何だよこの肉、この肉がこうだとあっちは…食べてみるか)
スッ、パク
エルダ (あっ、美味い)
シル「お味の方は如何ですか?」
エルダ「満足だ」
シル「ありがとうございます、わざわざ魔界からアースワームを仕入れて来たかいがありました」
エルダ「アースワーム!?」
シル「どうしたのですか?魔王様の好物だったと思いましたのですが…」
エルダ「そ、そう言えばそうだったな」
シル「今日は体調が優れないのですか?」
エルダ「いや、大丈夫だ問題ない」
シル「それだったら安心しました」
エルダ (俺虫苦手なのに、さて究極の二択だ、アースワーム、ミミズを食うか痺れる肉を食うか、けど食わなかったら怪しまれる………ええい、ままよ!!)
パク、ビリビリ
エルダ (ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)
エルダ (これは牛肉これは牛肉これは牛肉これは牛肉これは牛肉)
パク
エルダ (美味しい)
そしてこんな調子で初のご飯は終わったのであった
アル (今日の魔王様なんか面白いな)