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魔法と精霊魔法

 妹達がリビングに戻ってきた後、お湯を沸かしなおして自分も風呂に入った。


 心身ともさっぱりとしてリビングに戻ると、ターシャさんがエルミアの時と同じように妹に着せかえ人形になっていた。


「ターシャさんも、若返ったんだからオシャレしないと!」


「そんな事を言われてものう。若いころだってこんなにふわふわした服を着たことないんじゃ。勘弁してくれんかアンナちゃん」


「あっ!にぃにも出てきたんだ。どう?ターシャさん可愛いでしょ」


 そこには白色のシフォンブラウスに、同じく白色のスカートに身を包んだターシャさんがいた。妹はこの世界で文化侵略でもするつもりなのだろうか。


「ああ、そうだな。透き通っていて爽やかで、とても可愛らしいと思いますよ、ターシャさん」


 実際、ターシャさんの今の姿は、元の妹と同じぐらいの年齢と同じせいか、違和感すらない。


「そ、そうかい?そう言ってくれるのは嬉しいんじゃが、最近のエルフ達の間では、こういう服が流行ってるのかの?エルミアちゃんも似たような格好しとるし」


 着慣れぬ服に戸惑いながら、必死に足を隠そうとするターシャさん。


「私もアンナちゃんから着せて貰ったからねーそれにもう慣れちゃったしー。でもー私の時は可愛いなんて言われた覚えないんだけど」


 エルミアは口をとがらせ、こちらを不満気な表情で見ている。いや、もうどうしろと。


「にぃに、なんだか女の子の扱いに慣れてない?大学の時も外ではそんな感じだったの?私だってそんな事言われた事ないし」


 いかん。このままでは埒が明かない。


「別に他意はないって。ほらさっさと寝る用意するぞ。亜奈とエルミアは昨日と同じで二階の自室、ターシャさんには客間で寝てもらうから」


「それは待って頂戴!結界を張ってるとは言え、夜中に魔物から襲われる可能性があるわ。ここは二人ずつローテーションを組んで、順番に外で見張りをしましょう」


 そうだった。家の中で安心していたが、仮にも旅の途中だったのだ。


「それがええの。昼間のようなスタンピードがまた起きたら、エルミアちゃんの弓矢で遠距離から一気に数を減らさにゃ危ないしの」


「それじゃあ、にぃに。一緒に見張りをしようよ。エルミアさんはターシャさんと組んでね」


 妹のその言葉にエルミアは眉を潜める。


「いえ、少年は私と組んで貰うわ。アンナちゃんはターシャと組んで頂戴」


 エルミアのその言葉に、妹がなにやらカチンときたようだ。


「どうして?エルミアさんも、にぃにと一緒がいいの?昨日は押し倒してたし、今度は一体は何するつもりなの!?」


「そ、そんな事はしないわよ!大体あれは事故だっていったじゃない!それに少年は実戦経験が少ないし、アンナちゃんと二人だと危険なの!」


「それならにぃにとターシャさんでもいいじゃない!」


 なんだか雰囲気がよろしくない。その様子をターシャさんはニヤニヤと笑いながら見ている。年長者なのだからなんとかして貰えないだろうか。


「現状一番戦力になるのは私、次にターシャ、そしてバックアップとして精霊様を使役するアンナちゃん、最後に少年。冷静に戦力を分析した結果なの!」


「ぐぬぬ!」


 妹もその言葉で漸く理解したのだろう。それ以上は反論しなかった。




 ローテーションは三交代とした。御者をしてくれるターシャさんに配慮し、自分とエルミアが最初と最後を担当する事に決まった。


 マッチで火を起こすと新聞紙が燃え始め、徐々に枝に火が移り燃え始める。


 火が勢い良く燃え始めた事を確認すると、レジャーマットを敷いてあるところに戻り、慌てて毛布を羽織る。


 焚き火のパチパチとする音を聞いていると、なんだか癒される。こんな風に外で焚き火をするなんて、いつ以来だろうか。


「ほら、エルミアも飲むか。温まるぞ」


 自分の隣に座り、同じく毛布を羽織っている彼女に、魔法瓶の紅茶をコップに注いで手渡す。


「ん、ありがと」


 エルミアは焚き火をぼんやりと見て、なにやら考え事をしているようだ。今朝も思ったが少し様子がおかしい。


「エルミア、もしかして昨日はあんまり眠れなかったんじゃないのか?」


「な、なな、なんでそんな事思うのよ。もしかして昨日の夜、気づいてたの!?」


「?なんの事だ。今朝、馬車に乗ってた時もボーっとしてただろ?だから、もしかすると睡眠不足なのかと思って」


「そ、そう。昨日の夜は少し考え事をしてて夜更かししただけよ。でも二、三日ぐらい眠らなくても戦闘には支障はないから安心して」


 いや、別に戦闘がどうこうより体調の事を心配してるのだが。


「昨晩、言われたけどさ。エルミアもキツかったら遠慮無く言ってくれよ。俺たちは仲間なんだから」


「うん、そうね・・・仲間、よね」


 彼女は紅茶の入ったカップを視線を落とし、再び考えこんでしまった。分からん、何がいけなかったのだろうか。


 自分のカップに紅茶を注ぎ、口に含む。ターシャさんの紅茶の味を知ってしまうと、ティーバッグでは物足りなくなってしまった。


 そうしてぼんやりと焚き火を眺める。


 自分には粒子制御や未来視の力があるが、それが魔物との戦いでいきなり有効活用できるとは思えない。


 戦った事があるのはあの三つ目のオーガだけ、しかも知識神の加護のおまけ付きだった。


 明確な覚悟もないまま自分も戦闘に参加すると、エルミアやターシャさんの足手まといになるかもしれない。


 それでも――


「エルミア。次に魔物が出たら、俺も戦闘に参加させてくれないか。前にも言ったけど、自分だけ何も出来ないなんて嫌なんだよ」


「・・・私が守ってあげるって言ったでしょ。それだと不満?」


 エルミアがカップから顔を上げ、一瞬不安げな影が掠める。


「守ってもらってる事は本当に有り難いと思ってるよ。ただ、この魔物の蔓延る世界で、生きる覚悟をきちんと決めたいんだ」


「覚悟・・・。そうね、なるべく早く慣れておいた方がいいのかもしれないわね。魔物の規模にもよるけれど、私があなたのフォローする余裕がある時でいいなら構わないわ」




 幸いなことに、夜中に魔物の襲撃はなかった。朝食は腹持ちの良い白米と、ターシャさんから更に提供された干し肉を、一旦水でふやかせ肉野菜炒めにした。


 味は上々、あっと言う間に肉野菜炒めは皆の腹の中へと消え失せた。しかし、またしてもエルミアが白米だけだと味気ないというので、卵のフリカケの出番となった。


 あのターシャさんですら、素の白米のままだと眉を潜めていた。カルチャーギャップを感じた瞬間である。次は玄米を入れるか、また炒飯にでもしてみよう。


 あと干し肉の出処が気になったのでターシャさんから聞くと、時々息子さんの使いが例の王室御用達の茶葉を取りに来るそうで、その時に渡された物の中の一品だという。


「恐らくはそこそこ上等な「魔物の肉」じゃろうな」


 その言葉にお茶を吹き出しかけた。同じく妹も目を白黒させて、胃の辺りを擦っている。


「ターシャさん、魔物の肉って食べられるんですか?」


「もちろんじゃとも。羊や牛の肉は貴族様ぐらいしか口にできんからの。魔物の肉は儂らのような平民の主食なんじゃよ」


 もしかして、あの三つ目のオーガも食べる事が出来たのだろうか。人型となると更に躊躇してしまう。


 そんな事を考えていたのが顔に出ていたのか、エルミアが口を開く。


「オーガやオークの肉は筋張ってて、すすんで食べたいと思うものじゃないわよ。その代わりダイアウルフとかの肉は美味とされ、高値で取引されてるわ」


「確かターシャさんの家の前にあった、大きな狼さん達の事だよね。あれも食べるの?」


 妹が片手で口を押さえながら、ターシャさん問い掛ける。


「そうじゃよ。この前のスタンピードで現れたダイアウルフも、血抜きし皮剥もして家の裏に干しておる。今日の夜にでも食べて見るかい?脂肪がぎょうさん乗っておったからの、とろけるように旨いぞ」


 正直に言うと避けたい。しかし、スーパーでパックになって売っている肉も、元々は血の通った動物のものなのだ。魔物の肉であろうと食べられるのであれば、文句など言えない。


 妹と視線を合わせ、アイコンタクトで意思疎通する。


「「是非、お願いします」」




 我が家と畑を紋章の中に収納し、更に抉れた大地を元通りにして、隣村・サーリア村の旅を再開する。


 ターシャさんに頼んで、今日も御者台で馬車の操作を教えてもらう事にした。


 召喚陣を探す過程で、馬車の運転をする機会もあるかもしれない。習っておいて損はないだろう。


「なかなか筋がいいの。あとは慣れと馬の機嫌の良し悪しの見極めじゃね。この子は優しいから、あんたの言う事も聞いてくれるが、気性の荒い馬だと大変じゃぞ」


「馬によって操作の仕方も変わるんですか?」


「基本は変わらんのじゃが、馬も人を見るからの。馬主導になってしもうたら一苦労じゃて」


 車みたいに、誰でも同じように運転出来るわけではないのか。そりゃ相手は生き物だから喜怒哀楽の感情ぐらいもっているか。


 そんなこんなでターシャさんの指示に従い馬車を操縦していると、ほぼ直線の街道へと出た。これ幸いにと、前から疑問に思っていた事を聞いた。


「ターシャさんは、どうやって魔法を使えるようになったんですか?」


「どうもこうもないさ。王都のように近所に魔道具が売ってる訳でも、学校があった訳でもないしの。周りの大人の見よう見まねで覚えたよ」


「俺も使えるようになりますかね?」


「あんた。あんな凄い力もっとるのに、魔法を使えないのかい?あんたぐらいの歳なら、自分に合った属性魔法の一つぐらいは使えるはずじゃが」


「実は今まで魔法とは縁の無い暮らしをしてまして」


「魔法が無い暮らしと言われてものう・・・まぁええわ、簡単に説明すると実現させたいイメージを正確に持つ事が大切なんじゃ。そして、そのイメージに合った構えを発端として魔法を発動させるんじゃ。ほれ」


 ターシャさんが腕を振るうと、その手のひらに小さな旋風が巻き起こり、すぐに霧散した。


「こんな感じじゃの。儂は風と一番相性がいいみたいでの。消費する精神力も少なく、風の魔法で自身の力量を上回った事すらないの」


「自分の力量を上回って、なお魔法を使うとどうなるんですか?」


「儂は生まれてこの方、そんな事一度もなった事ないがの。・・・確か周りの子供達が無茶した時は、鼻血出したり頭痛で頭抱えとったようじゃが」


 ――頭痛・・・だと。


 それは自分が粒子制御で力を使いすぎた時と同じ症状じゃないか。


 もしかすると魔法とは、自分の能力と似たようなものなのかもしれない。


「ターシャさんが魔法を使うときに粒子、というか色とりどりの粒みたいなモノが見えたりしますか?」


「いいや、そんなもの見えた事ありはせんな」


 おや?自分と同じく粒子制御だと思ったのだが違うようだ。


「もう一度さっきの風魔法を見せて貰ってもいいですか」


「ええよ、ほれ」


 瞬時に粒子の世界へと接続し、魔法発動の瞬間を捉える。


 そこには半透明の粒子が、ターシャさんの意思従って手のひらに集まり、その姿を変えつつあった。


 その粒子は発光しながら周囲の大気を巻き込み急速回転し、次の瞬間には空気中の分子の運動エネルギーを霧散させ、半透明の粒子は灰色の粒子へと姿を変えた。


 なるほど。細かい手順こそ違えど、無意識に上位次元にアクセスしているので、限界以上に魔法を使おうとすると、自分と同じように頭痛が起きるわけだ。


 しかし、何か引っかかる。


 自分が粒子制御をしたあとでも、その粒子の姿形に変化はなかったはずだ。決して灰色に変化などはしない。


 目の前に漂っている半透明の粒子を、他の粒子達の視点から観察する。


 ・・・見た目は色が付いていないだけで、振る舞い自体は他の粒子と変わった様子はみられない。


 観測する粒子の数を更に増やし、その半透明の粒子内部へとアクセスしようと試みる。


 刹那、背筋に冷たいものが走った。


 これは人が触れてよいものではない。ましてやそれを制御し、思いのまま操るなど薄氷を踏むようなものだ。


 三つ目のオーガの時と同じく、理屈は分からないが本能でそう理解した。


 すぐに粒子の世界との接続を解く。


 冷や汗が止まらない。


 なぜターシャさんは、あんなにも危なげもなく魔法を使えるのか。


 この世界の魔法を使う種族は、皆こうなのだろうか。


「坊主、大丈夫かい?朝も見張りをしていたから辛いんだろう?ほれ、一旦馬車をお止め、あとは儂に任せておけばええ」


 ターシャさんのその言葉に甘え、手綱を拳で引いて馬に止まるように指示を与える。


 馬車のドアを開けると、妹が不思議そうな顔でこちらを見ていた。


「あれ?にぃに、もう休憩?」


「いや、ターシャさんに手綱を変わって貰っただけだよ。悪いけど横にならせてもらえるか?」


「う、うん、分かった。エルミアさん、そっちにいってもいいかな?」


「ええ、もちろん構わないわよ。で、少年。あなた顔色が悪いわ、大丈夫?」


 心配した様子でエルミアが顔を寄せてくる。


「大丈夫だ。この身体になってから、体力が落ちたせいかもしれないな。少し眠れば良くなるよ」


 これから色々と相談するとは言ったが、確証のない事で無闇に不安がらせるつもりはない。


 馬車の中に入り、妹の隣へと座り込む。


「にぃに、膝枕してあげようか?昔よくしてもらってたし、あれってなんだか安心するんだよね」


 妹のその言葉にエルミアは顔を赤くし、その顔を見た自分の顔も熱くなっていくのを感じる。


「いや、一人で大丈夫だから。うん本当に」


 妹はジト目で自分とエルミアの顔を交互に見比べている。


 そうして妹は何を思ったか、自分の頭を両手で抱え込み、強制的に膝枕の形にさせた。


「はい、動かないでこのまま寝てね。昨日の夜から見張りで頑張ってたし、私に甘える事!約束したでしょ」


 柔らかな太ももと、微かな石鹸の香りに煩悩が溢れそうになる。しかし、これをもたらしているのが自分の妹である事実に苦悩していると。


「ね、ねぇアンナちゃん、少年が嫌がってるように見えるんだけど?私が変わってあげようか?」


「別に嫌がってなんてないよね、にぃに。ウンディーネさんお願い」


 頭にぷよんとした感触がしたと同時に、今まで感じた事のない強烈な睡魔が襲ってくる。


 反射的に粒子の世界へと切り替えると、頭上には先ほど見た灰色の粒子が飛び交っていた。


「あ、亜奈。おまえ、いった、い、なにを、した」


 起き上がろうにも身体がピクリとも動かせず、髪を掬う感覚に身を委ねる他ない。


「ウンディーネさんにお願いして、よく眠れる精霊魔法を掛けてもらったんだよ」


 精霊魔法だと・・・では、先ほどから視える灰色の粒子は、ターシャさんの魔法と同じく精霊魔法の残滓なのか?


 しかし、眠れる精霊魔法とは言っているが、感覚的にこのまま永眠してしまいそうなんだが・・・そろそろ意識を繋ぎ止めておくのも正直キツイ。


「それって睡眠魔法じゃない!間違っても人族に掛ける魔法じゃないわ!早くウンディーネ様に解くようお願いしてアンナちゃん!」


「大丈夫だよエルミアさん。きっかり三時間で目が覚めるように調整してもらったから。安心して私の膝枕で眠ってね、にぃに」


 エルミアと妹の騒ぐ声が遠くなっていく、まぁウンディーネなら間違いないし大丈夫か。粒子の世界との接続を切断し、身体の力を弛緩させそのまま睡魔に身を委ねた。




 意識が浮上するのを感じる。なんだか物凄く熟睡していたようだ。


 目を開けると、そこには妹とエルミアが言い争っている光景があった。


「二人共、何やってるんだ?」


「「えっ」」


 頭を起こすと妹とエルミア、そしてなぜかウンディーネまでも目を見張っていた。


「なんだ?俺、なにかやらかしたか?」


 妹とウンディーネが、馬車の隅に寄ってコソコソと話している。


「ね、ねぇ。身体は大丈夫?」


 エルミアが心配そうな顔してそんな事言ってくる。


「えーとなんだっけ?ウンディーネの睡眠魔法だっけか。あれ良く効くな、頭がスッキリしてる」


「ウンディーネ様が精霊魔法を掛けてから、まだ30秒も経ってないんだけど・・・」


 確か三時間で目が覚めるように調整したって言ってような。


「まぁそういう事もあるんじゃないか。ウンディーネだって偶には失敗ぐらいするだろ」


「仮も精霊様よ、そんな訳ないじゃない!それに精霊魔法の発動に失敗したのなら何も起きないの!・・・あなた、ウンディーネ様にかけられた睡眠魔法をレジストしたのよ」


「レジストっていうとあれか、抵抗したって事か?」


「そういうことね。私が使う睡眠魔法でもオークぐらいなら、すぐに昏睡状態にさせる事ができるわ。ましてや、あなたに掛かっていたのは、その力の源であるウンディーネ様自ら掛けた精神魔法よ。威力も精度も段違いだったはず」


「その精霊魔法に俺が抵抗、レジストしたって事だろ?何か問題でもあるのか?」


「私達、亜人種は高い魔法抵抗力を持っているんだけど、人族のそれは一般的には低いの。だから、精神操作するような精霊魔法には、人族は基本的に無力と言ってもいいわ。だけどあなたは、事もあろうに精霊様の精神魔法をレジストした。いくらなんでも異常よ」


 いきなりそんな事を言われても、心当たりなんて。


――「我々が行う降臨と近い状態にはなるだろうがね。まぁ日常生活を送る上は不都合はなかろう。逆にあの世界では役に立つ事も多いと思うよ」


 あった。


「エルミア、もしかすると――」


 バンッと御者台へ続く小窓が開け放たれ、続けてターシャさんの硬い声が聞こえてきた。


「どうやらお客さんのようだよ」


 馬車が停止した事を確認し、ドアを開け急いで外へと飛び出すと、街道の外側のはるか遠くの荒野に人影のようなものが見えた。


 瞬時に粒子の世界にアクセスし、その人影の情報収集を開始する。


 そこには、巨大な斧を片手に、緑色をした人型の魔物が、目をギラつかせながらこちらに迫ってきている光景が視えた。

誤字・脱字等ありましたら報告をお願い致します。

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