表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ISO〜運動音痴でもいいですか?〜  作者: 安
はじめてのVRと運動音痴
5/30

ep5

待ちました?

すみませんね。

これからは頑張って月一~月二更新めざします

「あー寝坊しちゃった!」


翌朝、起きてやけに明るいなぁと思いつつ時計を見ると10時20分。

普段は0時には寝て6時には起きる生活をしてるのにまさかゲームにはまって夜更かししてしまうなんて。


「ま、まさかこの私が…」


寝ぼけたテンションで意味不明なことを呟きつつ着替えて下に降りる。

今日は午前中にインターネットで矢の形状とかを調べようと思ってたのに、大分計画が狂ってしまった。

少しでも当初の予定に近づけようと朝ごはんをかきこむ。

そしてまた部屋に戻ってパソコンの前に座って電源をつける。

気分はすっかりサバイバラーだ。

ウキウキする気持ちを抑えてキーボードをたたいた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

二時間後、ある程度のことは調べ終わった、と同時にISOへのモチベーションが高まってくる。


「よ、よし早くお昼ご飯を食べてログインしなくちゃ!」


私の場合夏休みの宿題とかは全て夏休みが始まる前に終わらせてあるから、毎日最低限の勉強をしつつじっくりISOができる。

今は自分の真面目な性格に感謝して1階に降りていく。

今日はお父さんとお母さんが休みだからお昼ご飯を私が作る必要がない。


「おかーさーん!今日のお昼ご飯な・・・・に?」


「あれ?」


1階にはお母さんもお父さんもいない。

勿論ご飯もできてない。

二人の姿を探して少しして、食卓の上に書置きのようなものを見つけた。

よくあるドラマみたいな展開でかなり嫌な予感がする。

震える手でその書置きを掴んで読む。


「えーっと?『ごめんね華ちゃん。お父さんとお母さんは久々にデートに行ってきます。だからお昼ご飯は悪いけど自分で作ってね☆』」


読み終わってから書置きをそっと食卓の上に戻す。

深呼吸して…


「なにそれーーーー!!!」


それからこう叫んだ私は悪くないと思います。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

それからしっかりと昼食をとってISOにログインする。ログイン場所は前回と同じく森の中のセーフティーエリア。

ログインしたら今日することの確認。やっぱり一日の最初に今日何をするか改めて確認することは大切です。


「えーっとまずは熟しすぎてないミルの実を探して、採れるなら採る。そしてそのあと街に戻って初心者の料理セットを買う。よし!」


でもよく考えると今の私は一文無し…。これは笑い話ではなくどうにかしてお金をゲットしないと買えるものも買えませんから。

私の身の周りでお金になるもの…うーんあまりゲームとかやったことないしよく分かんないな。

こういう時はこういうのに慣れてる人に聞くのが一番!

早速ふーちゃんにコールだ。


RRR…RRR…RRR


『あ、もしもしハル?どうしたの?』


ふーちゃんがハルって呼ぶってことは周りに他の人がいるってことか。私は鈍感系じゃないからしっかり空気を読む。


「あ、風?私今外にいるんだけど、この第一の街周辺でお金が稼げるところって知らない?狩りはまだできそうにないから主に採取系がいいんだけど」


『あーそういうこと。因みにいくら欲しくて今の所持金は?』


「初心者料理キットが欲しいんだけど、あれって500Yだよね?だからあと500Y欲しい!」


『あれ?回線が悪いのかな?500Yのものを買うのに500Y必要って聞こえたんだけど?』


「合ってるよ。私今無一文だから」


『…』


え、なんか言ってよ。そんなに重苦しい空気を醸し出さなくても…。500Yとか直ぐに貯まるよね。貯まるよね?


『第一の街周辺で採取できるものって売れば大体2~5Yだから採取はあんまりお勧めしないかな~』


「うそ…」


私の料理計画が…。でも、と意気消沈した私にふーちゃんは言ってくれた。


『平原の角の無い兎、まんま名前がラビットなんだけどあれを倒して売れば一匹20Yくらいはいくし、ノンアクティブのモンスターでHPも低いから先制攻撃すれば楽に狩れるよ』


おぉ…これはいいことを聞いた。


「ありがとー。早速行ってみるね」


『いいよいいよ、ゲームなんだし楽しめば。間違っても角のある兎を相手にしたらダメだからね』


ふーちゃんに感謝して森のセーフティーエリアを出る。目指すは近くの初心者の草原。

途中に落ちている羽や木の枝、石を拾いまくる。

石はたまに鉱石だったり宝石だったりするらしいからまだ需要があるけど、羽や木の枝、鑑定してもただの石だったアイテムは使い道がないからなぜアイテムとしてあるか分からないらしい。

それに対して「意味がないものがあるはずがない!」と豪語するプレイヤーがβ版にいて、羽を集めて羽毛布団を作ったらしい。因みに効果はくるまると身動きが取れなくなる代わりに自然回復が早くなるらしい。誰も使ってないみたいだけど。

石は投擲アビリティを持った人の初心者用装備と言われている。与えるダメージは1固定らしいけど。

因みに木の枝だけはいまだに何も見つかってない。頑張れ木の枝。


ぼけっとしつつも木の上を眺めてミルの実を探し、足元を見てはアイテムを拾う。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「あった!」


歩き始めて30分、ようやく木に生っているミルの実を見つけた。

この30分、熟しすぎたミルの実はよく見るけどミルの実は一回も見なかった。何気にレアアイテムかもしれない。

早速弓に矢を番えて放つ。一射目と二射目は外したけど三射目で当たってミルの実は地面に落ちてきた。

落ちてきたミルの実は手を触れるとインベントリに吸い込まれた。それをインベントリから出して凝視すると、またウィンドウが出てきた。

【未熟なミルの実】

霊木になる果実。

いまだ熟しきっていないため渋みがあるが、使えないこともない。

渋みに解毒成分があるため【毒1】の状態異常を5%の確率で回復する。

空腹度を微回復。


「これも完熟じゃないんだ。熟しきってない実に解毒の効果があるなら、完全に熟してないやつだともっと効果が高いのかな?それにしても霊木になる果実か~。つまりこの木が霊木ってこと?霊木だと何かあったりするのかな?」


むむむ、情報不足です。

あとでふーちゃんかれーくんに聞いてみよう。

でもこれが霊木とするとまたミルの実がなる確率があるってことだよね。木幹に傷をつけておいたらいいかな?矢を取り出して鏃の部分で幹を切りつけてみるが、全く傷がつく気配がない。

あ、私のSTR値が低いからか。現実の運動音痴がまさかこんなところで障害になるなんて。

仕方ないので弓に矢を番えて木に傷がつくように射る。

うまくいったみたいで幹に「×」の傷をつけることに成功した。満足げに幹を眺めていると、傷から何か液体のような琥珀色のものが垂れてきた。


「こ、これはもしかして――――――樹液?」


どこまでリアル思考なんだこのゲームは。いや、ほんとはこんなにドバドバ出てくるものじゃないのかもしれないけど。

慌ててポーション類を入れるガラスっぽいもの製瓶に樹液を集めていく。

その間、何度かモンスターを見かけることがあったけど、すべて隠れてやり過ごした。全部ゴブリンでよかったと思う。多分犬系のモンスターだと見つかってたんだろうなと考えつつ10分待てば瓶が樹液でいっぱいになった。

樹液の分泌も止まったけど、霊木につけた印代わりのバツ印も消えてしまった。

うーん、この辺はやっぱりファンタジーというかゲームだなぁ。

樹液の使い道と鑑定は後でやるとして、先を急がないと。結構このあたりで時間を使ってしまった。

私は頬をパンパンと叩いて気合を入れなおすと小走りで駆けだした。


誤字脱字あればお願いします。

あと何かおかしなところあれば


次回は2015/05/09土曜日更新を予定しています

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ