ep24
なんと!ブックマークが1000の大台に突入しました!
本当にありがとうございます。
まだまだ至らない点も多いかとは思いますが、これからも宜しくお願いします!
そしてなんと!この更新でストックがなくなりました!
次回更新遅れたらごめんなさい。
「うん、これなら僕のお客さんに出しても大丈夫かな」
「あ、ありがとうございました…」
住み込んで修行をしてからちょうど3日目。今日は漸くブラックリザードノステーキセットに及第点をもらった。そして幼馴染連中は毎日のように夜ここに来てはこのシヴェットさんと戦っていく。毎日若干ずつ戦闘時間が長引いているのはやっぱりプレイヤーの成長が早いのかこの二人の順応が早いのかよく分からないところだ。
とにもかくにも、これでようやくおじいさんにここの料理を食べてもらえる。
「短かったけど、お世話になりました!」
「うんうん。でもまだまだ学びたいことがあるならここにくればいいよ。また教えるからね。それに人が多かったら手伝ってももらいたいし」
【シヴェットのホームの転送権を獲得しました。以降は各町の広場のポータルから直接転移できます】
しっかり認められて私は二人と一緒におじいさんのお店に向かった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「おじいさーん!ちゃんと約束の料理、持って来ましたよー」
また民家の前でノックしながら呼びかける。あれからまだ三日しかたってないけど修行の内容がきつかったせいかかなり久しぶりに感じる。
「嬢ちゃん達か…」
出てきたおじいさんは前にも増して覇気がなくなってるように見える。このおじいさんがあの二人を寄せ付けなかった人と五分五分の戦いができるなんて今じゃ信じられない。
「料理は覚えてきたので、キッチンを使わせてもらってもいいですか?」
「覚えてきた?おぬし等は冒険の女神の祝福で料理なんかをできたてで保存できるのではないのか」
「それはシヴェットさんが許してくれなくて…」
「あいつらしいの。そのあいつが提供しても良いと言ったんじゃ。楽しみに待っておこうかの」
「任せてください」
楽しみに待っておくといったおじいさんの眼は少しだけ生気を取り戻したように思えた。
これは是非とももっと生き生きとしてほしい。
キッチンに通された私はすでにした処理を終えてあるブラックリザードをアイテムボックスから取り出して肉の状態をチェックしている。アイテムボックスに入れてあるからめったなことはないと思うけど念のため。
肉にしっかりと下味がついていることを確認して、フライパンにオリーブオイルみたいなのを引いて熱していく。このブラックリザードはモンスター肉ということで処理をしっかりしないと中毒が起きてしまうらしい。その代わり処理がしっかりできれば料理に追加効果を付加させられるらしい。これは属性のモンスターや強めのモンスターなんかだとできるらしい。ブラックリザードは獰猛で攻撃的らしくて、しっかり調理すれば攻撃力アップの追加効果を付加できるみたい。
実際どれくらいあがるかはぜんぜん食べないからわかんないけど。そもそもプレイヤーで料理アビリティをとってる人が極端に少ないから検証のしようも無いし、ブラックリザードも幼馴染ら二人は見たことも聞いたこともないらしいからまだまだ先に出てくる相当強いもんスターなんだろうなって思う。
いい感じにフライパンがあったまったら厚めのステーキ肉を入れて強火で焼く!しっかりした処理がしてあるから日を入れるのはお肉の表面だけで良い。
後は野菜の付けあわせとスープ、パンをつけて完成だ。
「できましたっ!」
できいあがった料理を綺麗にお皿に盛り付けて少しおわ沿わしてるおじいさんに配膳した。
「ほほぉ…!やはりあやつと違って盛り付けにまで気を配るか!」
いきなり盛り付けに関してお褒めの言葉をいただいた。確かにシヴェットさんは豪快に盛り付けてたような気がする。そこらへんは自己満足だ。作った料理のスクリーンショットをきれいにとりたかっただけだったりする。
「ではいただこうかな。懐かしいのう。においなんかは昔あそこで食べたままじゃなぁ」
そういっておじいさんは備え付けてあるナイフを使わずにフォークで一突きにして豪快に頬張った。
「うん…うん…うまいのぉ。味は確かにあの時食べた味じゃがなんとなく優しい感じがする…婆さんや…こんな腑抜けになっちまって悪かったのう。こんな体たらくじゃ死んだときに浮気されてしまうわい」
悲しそうに、楽しそうに笑い、涙を流しながらおじいさんは私の料理を一心不乱に食べてくれた。その食べているおじいさんの前の席、空いているはずのその席におじいさんをいつくしみの目で微笑みながら見る美人の人が見えたような気がした。
「おじいさんに生気を取り戻してくれてありがとねぇ。これで心置きなく待ってられるわぁ」
【Sクエスト:幻の料理店を探せ!】をクリアしました。クエスト報酬を獲得しました。
次回は一応9月の第二土曜日中の予定ですがストックがないのでなんとも…
こんな話が読みたい!とか誤字脱字はどしどしとうぞ!