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ISO〜運動音痴でもいいですか?〜  作者: 安
はじめてのVRと運動音痴
10/30

ep10

ストックが…

実はこの小説のタイトル、あんまり気に入ってないんですが

何か良いタイトル無いでしょうか?

もっとVRと運動音痴を前面に押し出したタイトルを

何方かお授けください。


2015/08/13最後にリアルを聞くことに関しての一幕を追加

今は夕方。私はまた商店通りの方に来ている。理由は簡単。鉄さんへの感謝の差し入れだ。

聞くところによると、鉄さんは普段寡黙であまり依頼を受けない、まさに職人らしい。…私はそれがこのISOでのロールだと知ってるけど。

それでも私のためにふーちゃんからの無茶なお願いを聞いてくれたので、そのお礼にご飯を差し入れようというわけだ。苦手なものとかは知らないけど、ロールの感じで行くと和食が好きそうな感じがしたので300Yを使って味噌を買い、お味噌汁と豚の生姜焼きを作る予定だ。白米はいまだに発見されてないらしい。

「そういえば鉄さんがどこにお店を開いているか知らない…」


ルーさんの雑貨屋さん(露店)に行ったときに私の武器が弓ということもあってあんまり会わないだろうってフレンド登録をしなかったのがいけなかったのか。

因みにルーさんとはフレンド登録した。

…じゃあルーさんに鉄さんの居場所を聞けばいいということか。


RRR…RRR…RRR…

『はーいルーです。何か御用でしょうか~?』


というわけで早速ルーさんにコールしてみた。

ルーさんは相変わらずのほほんとして元気な感じだ。

「あ、ルーさん?ハルですけど、鉄さんどこにいるか知りません?」


『ん~鉄さん?今はここにはいないけど私フレンドだから連絡取ることくらいはできるよ』


「あ、!じゃあお願いしてもいいですか?」


『いいけどどうしたの?』


「えーっと…この前私が初心者料理キット欲しいって言ったの覚えてます?」


『うん。覚えてるよ~。初心者料理キットって500Yっていう安いものなのにお金ないんだーって思ったもん』


「お金はそのー私の取得アビリティ的にちょっと色々道具が必要で…。それで調理キットは手に入ったんですよ。入ったんですけど…」


『ですけど?』


「私の友人が鉄さんに料理器具頼んだらしくて、それで包丁とかフライパンとか深鍋とか作ってもらったのでそのお礼に、それで作った料理でもご馳走しようかと…」


『え!?鉄さん依頼を受けたの!?分かった。じゃあ呼んどくから私の露店覚えてる?またあそこに来てね』


「わかりました。失礼します」

あのルーさんですら驚くほどに鉄さんは他の人の武器防具を作らないのかと驚愕した。

コールを切ると私はルーさんの露店に向かって何かいい食材がないかを探しながら歩き始めた。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「お、お金ないの忘れてた」


商店通りで食材を探しつつルーさんの店に向かっていた私は致命的なことに気づいていた。

私は昨日0Yからポーション類を売って360Yを稼いでそして今日味噌やらに300Y使ったことを。

意気消沈しながら無心で歩いているといつの間にかルーさんの露店の前に着いていたみたいだ。

「ちょっとハルちゃん!?どうしたのその顔!」


「え、あっルーさん?いえ、ちょっと自分の愚かさを見つめてました」


「なるほどお金がなかったのね」


「うっなぜそれを」


にやにやと私の心の内を言い当ててくるルーさんは読心術でも使えるのだろうか。

「ハルちゃんは分かりやすいから」


そんなことはないと信じたい。

「そ、それより鉄さんは?」


もう十分楽しんだのだろう、ルーさんは私の露骨な話題転換に乗ってくれた。ジト目付きで。

「んーもう少しで来ると思うけど、まぁでもこんな露天で食べるわけにはいかないから、また部屋を取っといたよ~。その方が鉄さんも無用なロールを捨てれるし」


それでいいのでしょうか?とは聞けなかった。というか確かああいう部屋ってそんな簡単に取れるほど(私にとっては)安くなかった気がする。

「はつ姉~杉大木の素材どこ~?」


「ばか!こっちではルーだって!」


「大丈夫!周りに誰も~あれ?」


「ど、どうも」


いきなり露店の奥から出てきたのは茶髪茶目の男の子。身長は私と同じくらいか少し高いくらいで、少し女顔というか線の細い顔をしている。

「はつ姉~この人誰~?


「あーこの子は昨日美味しいポーションを売ってくれた子よ。ハルちゃんって言うの。トトと一緒で正規からの子よ」


「僕はトトルトだよ~。木工師やってるんだ」


「トトルトって…」


「ん~何~?」


「これ、もしかしてトトルトさんの作品ですか?」


そういってまな板を出す私。

「あ、これ昨日何故かすごい急ぎで!って言われた仕事だー」


「…ふーちゃんがすみません」


やっぱり昨日ふーちゃんは無理をしたみたいだ。

その後トトルトさんに敬語もいらないし、呼び捨てでと言われた。なぜか聞いてみると14歳らしい。因みに保護者権限を持っているのはルーさんらしい。

じゃあ兄弟?と聞いたらどうやらそういうことでもないらしい。

昨日鉄さんと言っていた押し付けられた子だそうだ。

「ルーさんって結構お人よし?」


「いや、トトの兄の方がね…。『俺は夜中もISOやりたいから、保護者になるとこいつも夜中にできちゃうからお前保護者やってくんね?』って言われたから仕方なく…」


「それで引き受けうってお人好しだと思うんですけど…」


ジト目で見てみるとルーさんはいやぁと頭をかいていた。

「うちのにーちゃんとはつ姉は付き合ってるらしいから」


そしていきなりのトト君の爆弾発言。

「そうなんですか!?」


「ちょっとトト!?」


「この前はつ姉の家でご飯食べたときに来てた人が言ってたよ」


「あいつか!」


「なんか『幼馴染だし偶にお弁当も作ってるしいつ結婚するの?』って言ってたし」


そういうとルーさんは頭を抱えてしまった。

そしてそれを聞いた私も頭を抱えたい。ま、まさか今までふつうだと思ってたことが周りからそんな風にみられていたなんて。

「は、ハルちゃん?私付き合ってないから!」


「い、いや…。幼馴染に偶にお弁当作るとか偶に家でご飯振る舞うとか普通じゃないんですか?」


「えっ?」


「えっ?」


「え?」


聞いてみるとどうやら普通ではないらしかった。私の中の17年間の常識の一つが崩れ去った。崩れ去ったからどうとかいうことはないけど。

「こ、コホン。でも、あんまりリアルのこと聞くのはマナー違反ってなることもあるから、注意したほうがいいよ」


「あ、そうなんですか。ごめんなさい」


「いや、今回はトトが悪いみたいなところあるからね。だから今日のことは忘れな」


「あっはい」


「そうなんだー」


「あんたもよ!トト」


「いったーい」


トトの頭に拳骨を落とすルーさん。そしてそれを見ておろおろする私。場がカオスになって収拾がつかナックなってきた。


「おーい来たぞー」


そしてすごいタイミングで鉄さんが来た。


次回2015/09/12 午前6時更新予定です。

次回時間稼ぎに人物や設定紹介なんですが、皆さん怒りますか?

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