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67.




それからと言うもの、メノウの出現は嘘のように消え、何か起こっているのは明らかとなった。世間はメノウが消え平和になったと喜んでいるが、そんなことはあり得ない。


「無愛たちが何かやったんだろうな」

「でも、どうやってメノウを」

「分かったら苦労しない」


現在は青海の部隊全員と詠斗のみ。無愛に関することはこのメンバーしか知らず、今までの無愛側が引き起こした騒動も全て敵対意思を示す何者かにより起こされたとされている。


「次、あっちは最大戦力で潰しに来る」

「確定なの?」

「慧斗が目を覚ます前に決着をつけたいはずだからな」


数ではこちらが優勢だが、総力戦となればあちらが上だろう。連携と言えるほどの連携は取れていない。しかし、個々の能力が高く厄介だ。


「詠斗も出るでいいんだよな」

「あぁ。気になることもあるからな」

「となると、不安要素は」

「無愛の手持ちと、【信月】の手持ちか」


無愛の【強奪】と信樹の【献上】。どれだけ能力を所持しているのか分からない上にパターンが無数に存在する。


「無愛と信樹の分断。それと、あの【可月】ってのも能力不明だから警戒しろ」

「八咫烏のメノウは」

「持ってる能力が厄介だが、戦闘能力自体はそこまで高くない。火と触手に気をつけろ。あと風」

「お前の高くないはそこそこ高いから嫌なんだよ」


実際、今まで影夜が大丈夫と言いながら提示してきたものは大抵普通では考えないもので、影夜の基準が人ではなく【月】だからなのだが、その度に苦労しているのは主に笙人だ。彼女に関しては情報が少ないため、影夜の情報を頼りにするしかないが、基準の違いで困ることが多いのだ。


「あっちが火蓋を切るのを待つしかないのも面倒ですね」

「そこは最悪、こっちが暴れて誘き出せばいいのよ。遊ぶの大好きなあいつなら絶対来るから」

「経験談ですか」

「昔適当に歩いてたら無愛が遊びに行ってたからな」


殺し合うのを遊ぶと言うのはどうなのだろうか。見た目で忘れがちだが、青海と笙人は長年生きており、時間だけで言えば影夜よりも上なのである。長年生きていれば価値観が違うのは当たり前ではあるが、それにしてもだろう。


「死ななきゃ遊びが無愛だからな」

「いい加減無愛基準やめたら? てか、私らが困るからやめて」

「とにかく、それまで各自やることやって、史は能力の調整ね。多少は使えないとダメだから」


青海たちは後手に回ること前提。ならば、被害最小にするためにできることをするのみだ。






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