75 一日一生
20××年8月29日
菅谷杏奈
今日が今世、明日が来世、昨日が前世。一日一生。はて、私は何回死に、何回蘇ったのでしょう……今何歳?
進路は決まってはいるけれど、合格するかどうかは、また別の段階の話だわ。推薦枠があるから、ほぼほぼだって、周りは言ってくれるけれど、何か、シックリ来ないというか自信が無い。まあいっか、縁のようなものを敏感に感じ過ぎているのかな……。もしも、この行きたい大学に合格出来なかったら、それもそれで運命だし、神様のお導きだわ。どこへ行っても、私は感謝するように、心掛けます。サトルくんとは、違う大学になりそうだけど……彼は、彼でいつものように、心が高鳴り、燃え上がった進路を決めるのでしょう。
昨日だって、思いがけないことの連続で(私にとっては)、今日もそうだったし、今という未知な世界がいつも待っているんじゃないかしら。「徒然なるままに」とか言うけれど、、まあ、確かに、サトルくんとあの夜、川辺でバッタリ出逢ったときは、そんな感じの心境で夜な夜な歩き出しちゃったけれど、今は、何かが、変わった。
誰かに無理矢理「変われ!」と言われて、変わるような、ストレスのある変化ではなくて、自分自身が本来の自分自身に帰っていくような変化なの。力も良い意味で、前より抜けてきたし、ある程度のことが起きても、それが、私には必要な体験であり、栄養であるとすら思うことがある。
日々の体験や出来事こそ、神様から頂いた魂?のお食事なんでしょうね。このお食事は、必ず、本来の私に戻して頂ける、ありがたいお食事としてしっかり、噛みしめて、時には反芻して味わい、ごちそうさまを言いたいわ。
え!?今突然気付いちゃたけれども、私が書いているこの心日記って、ある意味で、その日の遺言みたいなものかも知れない!?考え過ぎかも、知れないけれど……、まあね、明日交通事故で私が死んじゃったとしたら、これは遺書のようなものになるでしょうね。ちょっと恥ずかしいけれど、何らかの形で、ありのままの私が伝わってくれる役目を果たしてくれるのかも……。ちょっと考え過ぎかな。この前サトルくんが「詩は遺言のようなもの。だから大切に書くんだ、そんなことを感じさせないように大切なことをね」と、言っていた気持ちが少し分かったのかも知れない。私が、時々ふざけて「彼氏失格」とか言うときがあるけれど(今後も容赦なく言うだろうけど)、私が「彼女失格」だったのかも。
進路かぁ……、サトルくんと大学が違かったら、別れちゃうのかな……、サトルくん、ある意味誰にも止められない猪突猛進で爆走要素を持っているから……スレ違いだしたら、それは、それで止まらなそう……。まあ、私ったら、暗いところ、相変わらずに持っているな!暗いときは、キリが無いからもういいや、今夜は、もう寝よう!私が今ハマッているギリシャ神話より(本を読んでいると、知らなかったときより、知ったときの方が、その神様と親睦が深まる気がするの)、夢の神様のオネイロス様に、お願いして、モルペウス様が来て下さるようにしよ!
では、全世界さん、グッナイ!!
***
『未知なる今日』
朝目が覚めた
朝目が覚めたんだ!
長い眠りと不思議な夢から…
ぼくは夢さえも、貴重な教材や体験だとし
心に楔を打つように、ノートに綴り
そして
未知なる今日が始まった!
息をしている
腹が減り、喉が渇いている
日が頬に差して、鳥達が囀ずり
心と精神と意志が今日と遥かな永劫を予感し
静かに呼応している
あゝ生命の深遠さよ
これほどのスペクタクルがあるだろうか…
期待と畏怖を覚えながら
ぼくは寝室のドアを
いま、ひらく




