47 阿呆
「今じゃ、ショウヘイのせいで、クラスのみんなに付き合っていることがバレてるのよ」
「良いじゃないか、本当に付き合ってるんだから」
「はぁ……、サトルくんもその調子だからダメなのよ!」
「まあ、三年生になればクラスが変わるしね」
「う~ん、私達別々のクラスになったら、どうする?」
「どうもこうもないよ」
「それってどういう意味?」
「LINEして会えるときは、会う。休み時間でも」
「うん」
「弁当食べるときは、ぼくがアンナのクラスまで行くよ」
「いや……嬉しいけど、それはダメ!」
「なんで?」
「クラスどころじゃなくて、学年全体でバレちゃう」
「じゃあ、どうしよっかなぁ。別々のクラスになったら、帰りだけ一緒に帰ろっか」
「まあ……、それが賢明ね」
「どうしても、会いたくなったら、会いにいくけど」
「バレないようにね、バレないように」
「う~ん……、アンナは周りの目を気にしすぎだよ」
「サトルくんが気にしなすぎ!節度ってものを知らない」
それからサトルは街中で阿呆な顔になってから、アンナを抱き寄せて阿呆な声で言った。
「ぼくに節度はありません」
「……」
「ぼくにお説教は効きません」
「じゃあどうすればいいのよ?」
「ただアンナちゃんは、ぼくとラブラブになってればよいのです」
「何よそれ」
「ただアンナちゃんは、しあわせになれば良いのです」
「はぁ……呆れた。サトルくんは、まるで大きな子供ね」
「はい。ぼくの愛と好奇心と子供心は、この地球を覆い尽くすほど大きいのです」
「あらまあ……大きくて大きくて、お幸せなこと」
***
『だきしめる』
きみがいて
ぼくがいる
すべてがみちたりている
ただ
それだけのじかんを
ぼくはせっきょくてきにそうぞうする
きみのかなしみやいたみ
きみのじゅうりょくを
ぼくはだきしめる
あまりかろんじないでくれ
ぼくはきみの
もっともぴゅあなところを
わすれちゃいない
ぼくは
だきしめないゆううつよりも
だきしめるゆううつをえらんだ
ふん、、ゆううつ、だ・なんて
ぼくは
だきしめるあいのひと
ごらん
ぼくときみのむねからうまれた
あらたな
このいのちは
このほしよりも
おおきいよ




